「1ヶ月間海外留学する場合、いくらかかるの?」そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
結論、留学費用は国によって相場が異なり、30万円から80万円と大きな幅があります。
実際に、筆者が約10年前に1ヶ月間カナダへ留学した時には、およそ50万円かかりました。
この記事では、人気留学先4ヶ国の1ヶ月にかかる費用の目安や、生活費を抑えながら留学できる穴場の国を紹介します。まずは正確な予算を把握して、自分の予算に合う国を見つけていきましょう。
1ヶ月の短期留学にかかる費用の内訳
結論、1ヶ月間の海外留学に必要な費用は、30万〜80万円と大きな幅があります。費用は渡航先の国の相場や、現地での過ごし方によって大きく変動するからです。
以下は、1ヶ月間の留学にかかる一般的な費用の内訳です。
支払いの タイミング |
費用項目 | 金額目安 |
出発前 | 往復航空運賃 | 8~25万円 |
海外留学保険 | 1~3万円 | |
パスポート申請料 | 1.1~1.6万円 | |
ビザ申請料 | 0~3万円 | |
諸手続き費用 | 1~5万円 | |
語学学校の授業料・教材費 | 8~20万円 | |
滞在費(ホームステイ・寮) | 6~15万円 | |
留学中 | 食費 | 3~8万円 |
交通費 | 1~3万円 | |
アクティビティ費 | 2~5万円 | |
通信費 | 0.5~1万円 | |
日用品・消耗品費用 | 1~2万円 | |
娯楽・交際費 | 2~5万円 | |
合計 | 30~80万円 |
上の表からわかるように、往復の航空運賃や語学学校の授業料、滞在費は国によって大きく異なります。
為替レートの変動や留学先での生活スタイル(外食メインか、週末にどの程度観光に出かけるか)によって、実際の費用は上記と異なる場合があります。
【国別】1ヶ月の留学にかかる費用目安
人気のある留学先4ヶ国の費用を比較してみましょう。
国名 | 1ヶ月の費用目安 |
アメリカ | 65~80万円 |
カナダ | 50~60万円 |
イギリス | 65~80万円 |
オーストラリア | 55~70万円 |
ただし、渡航する時の物価や為替レートによって費用は大きく異なるため、あくまでも目安として参考にしてください。
【アメリカ】目安65~80万円
アメリカの相場は65〜80万円で、他国と比べると高い傾向にあります。
2024年の夏の時点で、ビックマック1個を買うのに約1,800円したという体験談もあります。
また、アメリカはチップ文化があり、レストランでは料金の15〜20%のチップが必要です。
【カナダ】目安50~60万円
カナダの相場は50〜60万円です。アメリカほど物価が高くなく、特に田舎(ビクトリアやカルガリーなど)では生活費を抑えられるといった傾向があります。
日本人を含めアジア人はチップを支払わない人が多いものの、特にレストランやホテルなどでは「チップは必要」とあらかじめ覚えておきましょう。
【イギリス】目安60~80万円
イギリスの相場は60〜80万円で、アメリカと同じくらい高額な費用がかかる傾向にあります。
また、スーパーで購入する食材は東京と比べて安いものの、ランチなどの外食に関しては倍以上の価格となるでしょう。
イギリスはパブの文化が根強く、現地の学生との交流では頻繁にパブを利用することになります。
パブは伝統的な酒場で、お酒を飲みながら食事や会話を楽しむ社交の場として親しまれており、飲み物代も交際費として予算に含めておくと良いでしょう。
【オーストラリア】目安55~70万円
オーストラリアの相場は55〜70万円で、英語圏の中では中程度の費用です。
オーストラリアのピークシーズンは12月から2月までで、物価が上昇する傾向があります。
日本でいう夏休みの6月から8月のオフシーズンを狙うと、費用を抑えられますよ。
1ヶ月の留学にかかる生活費が安い国
ここでは、費用を抑えながら充実した留学を実現できる国を3つ紹介します。
国名 | 1ヶ月の費用目安 |
フィリピン(セブ島) | 25~35万円 |
マルタ | 40~50万円 |
ニュージーランド | 40~60万円 |
これらの国は英語学習の環境も整っており、レジャー気分を味わいながら留学生活を楽しめますよ。
【フィリピン(セブ島)】目安25~35万円
フィリピンのセブ島は相場が25〜35万円で、最も費用を抑えて留学できる国の1つです。
フィリピンは英語が公用語の1つで、現地の人々も高い英語力を持っています。多くのスクールでマンツーマンレッスンが受けられるため、英語を話せる機会を多く確保できることが魅力です。
週末には美しいビーチリゾートでマリンスポーツも楽しめるため、集中的な英語学習と南国のバカンス気分にメリハリをつけた留学生活を送れますよ。
【マルタ】目安40~50万円
マルタは英語とマルタ語が公用語の小国です。
物価が東京よりも約2割安く、EU圏でありながら生活費を大幅に抑えられるのが魅力です。
ヨーロッパ各国からの留学生と一緒に、グローバルな環境で英語を学べます。地中海の美しい海に囲まれ、週末にはヨーロッパ各国への小旅行も楽しめますよ。
【ニュージーランド】目安40~50万円
ニュージーランドの相場は40〜50万円で、英語圏の中では比較的リーズナブルです。
オークランドなどの地域ではファームステイを活用することで、1ヶ月の留学費用を大きく抑えられます。
たとえば、最初の3週間はスクールに通って集中的に英語を学び、残りの1週間はファームでファミリーとの交流や大自然とのふれあいを楽しむといった組み合わせも人気です。
1ヶ月の留学費用を抑えるポイント3つ
留学費用を少しでも削減するために、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
①外食にかけるお金の予算を決めておく
海外では外食費が高額になりがちです。 予算を決めずに食事をしていると月10万円以上かかってしまうことがあるため、たとえば「外食費は3〜5万以内にする」と予算を決めておきましょう。
おすすめは、現地の学生とのランチ交流です。
筆者はスクールで仲良くなったブラジル人や韓国人の学生と、それぞれがスーパーで材料を買って簡単な母国料理を作り、お互いに交換して楽しみました。
この方法なら食費を抑えながら国際交流もできて、一石二鳥ですよ。
②ホームステイで滞在する
一般的に寮生活よりも、ホームステイのほうが安く滞在できる傾向にあります。ほとんどのホームステイでは、滞在中の食事(2〜3食)があらかじめ含まれているため、外食費や飲み代など高いコストを抑えられるでしょう。
よって、個室でプライベート空間を大事にでき、外食にかかる費用を削減できるホームステイをおすすめします。
③乗り継ぎ便の航空チケットを取る
渡航先の国の航空会社や日系の航空会社よりも、アジア系の航空会社が安い場合があるため、乗り継ぎ便での航空券の予約をおすすめします。
留学中の費用が足りなくなった時の対処法
国際キャッシュカードを事前に作成し、家族による入金システムを準備しておくことで、留学中の資金不足に迅速に対応できます。
海外送金は手続きが複雑で時間がかかる一方、国際キャッシュカードなら家族が日本で入金すれば、現地ATMですぐに現金を引き出せます。
渡航前に、以下の事前準備をしておきましょう。
緊急時には家族が日本の口座に入金し、あなたが現地のATMで「Plus」や「Cirrus」マークのある機械から現地通貨で引き出します。
手数料は1回200〜400円程度で、送金より大幅に安く済みますよ。
まとめ
1ヶ月の留学費用は国により30〜80万円と大きな差があります。アメリカ・イギリスはおよそ65〜80万円近くかかり、フィリピンなら30万円程度で実現が可能です。
ただし、費用の安さだけで留学先を選ぶのは避けましょう。どのような体験ができるか、どのような環境で英語が学べるかを調べて、自分の目的に合った渡航先を選ぶことが大切です。
現地での生活スタイルや航空券の取り方を工夫することで費用を抑える方法は数多くあるため、予算が限られていても諦める必要はありません。
この記事の情報を参考に、あなたの予算と目的にあった渡航先を選び、海外留学への第一歩を踏み出せることを願っています。

◇経歴
・公立中学校英語教師(6年間)
・Webライター(英語学習、金融ジャンル)
◇資格
・中学校・高校英語Ⅰ種
・TOEIC 800点
・実用英語検定準1級
・児童英語教授法(TESOL for Children)
◇留学経験
カナダ(1年間)
多文化共生についてのフィールドワークや、トロント国際映画祭のボランティア活動へ参加しました。
◇海外渡航経験
カンボジアでのスタディツアーで現地の小学校を訪れ、英語で授業しました。
生きるために必死に勉強する現地の子どもたちから刺激をもらい、もっと英語を上達させて彼らと色々な話ができるようになりたいと思い、カナダ留学を決意しました。
◇自己紹介
カナダでの留学経験や英語教師としての実務経験を活かして、英語学習や留学のことで悩む読者の方にとって有益な情報をお届けできたらなと思っています。
具体的なアクションプランを示せるよう意識して執筆します!