近年、カナダの中学や高校に留学することを考えたり、親子留学に興味を持ち始めている人が増えています。
海外留学のメリットを考えると同時に、授業の内容や生活に不安もあるかも知れません。
現地の教育ってどうなんだろう?英語はどれくらいできればいいんだろう?
そんな疑問が頭に浮かんでいませんか?
実際、カナダの学校は日本とは違う点が多いです。
また、文化や授業の進め方も異なります。
この記事では、あなたが留学生活を始める前に知っておくべき、教育制度の違いや英語力の目安などを、リアルな視点からしっかりお伝えします。
- 中学生がカナダ留学する主な方法
- 日本とカナダの教育制度の違い
- 中学生がカナダ留学するメリット
- 中学生がカナダ留学するデメリット
- 中学生のカナダ留学にかかる費用目安
- 中学生のカナダ留学でおすすめの都市
- まとめ
中学生がカナダ留学する主な方法
中学生のカナダ留学にはいくつかの方法があり、留学の目的や予算に応じて選ぶことができます。
ここでは、代表的な選択肢について紹介します。
サマースクール
中学生がカナダ留学する方法といえば、サマースクールです。
サマースクールは、夏休みを利用して参加できる短期留学のプログラムです。
英語学習とともに、アウトドア活動やスポーツを楽しみながら英語を学べるため、まずは手軽に留学を体験してみたい、という中学生に適しています。
公立、あるいは私立の現地中学校
正規留学として、現地の中学校や高校に通う方法です。
カナダの教育システムを直接体験することができます。
各学校のウェブサイトのインターナショナルスチューデントというところで入学に必要な手続きを確認することができます。
公立の中学校に関しては、各教育委員会のウェブサイトに案内があります。
ボーディングスクール
カナダには、良いボーディングスクールもあり、留学の選択肢に入れる人が増加しています。
具体的な学校を選ぶ際には、各校の入学条件や学費、プログラム内容、申請の仕方などの詳細を、それぞれの学校のウェブサイトで調べることをおすすめします。
日本とカナダの教育制度の違い
日本とカナダの教育制度は、文化や社会的背景に基づいて大きく異なっています。
日本は厳格な規律と高い学業達成を重視する一方、カナダは多様性と個々の興味を尊重した教育が特徴です。
ここでは、中学生でカナダへの留学を希望される方に、ぜひ知っていて欲しいポイントを紹介します。
移民のためのESLコースがある
カナダは世界中からの留学生を積極的に受け入れており、学校にはほとんどESL(英語を第二言語として学ぶ)コースがあります。
しかし、ESLコースは「英語ができなくても良い」という意味ではありません。
ESLコースには、試験での翻訳の使用や成績への配慮などがあるものの、中学校の場合は特別な英語レッスンはなく、現地の学生と対等にコミュニケーションを取れるよう、早期に英語力を向上させる必要があります。
渡航前に積極的に英語を習得することをおすすめします。
高校まで義務教育
カナダの大学は受験制度がなく、高校の成績が進学の重要な判断材料となります。
したがって、中学の段階からしっかりと学習習慣を身につけ、基礎を固めておくことが将来の大学進学に向けて非常に有利になります。
教科書がない?
カナダでは、ほとんどの学校で教科書は使用せず、必要に応じて配布されるプリントなどで学びながら授業を進めます。
生徒は定期的な小テストをクリアすることで良い成績を得ることができ、この積み重ねが成績に反映されます。
教科書がないのでほとんどの生徒は荷物が少なく、手ぶらで登校する生徒もいます。
登校方法もスケボーなども珍しくなく、自由でカジュアルなスタイルです。
中学生がカナダ留学するメリット
中学生がカナダに留学することは、学業だけでなく、異文化理解や自己成長の面でも大きなメリットがあります。
カナダには教育レベルの高い学校があり、国際的な環境が整っているため、将来の進学やキャリアに役立つ貴重な経験を積むことができます。
将来の選択肢が広がる
カナダに中学から留学すると、将来の選択肢が大きく広がります。
まず、異なる文化や価値観を持つ人々と交流することで、国際的な視野が養われ、グローバルな仕事や学問の世界に興味を持ち、挑戦するチャンスが増えます。
また、カナダの教育制度は柔軟で多様性を重視しているため、自分の興味や才能を活かせる分野を見つけやすく、将来のキャリア選択にも幅が広がります。
何より、英語を学ぶことで言語能力やコミュニケーション能力が向上します。
グローバルな視点を持つことができる
カナダで中学から留学すると、視野が大きく広がります。
自分がこれまで当たり前だと思っていたことや価値観が、異なる環境では必ずしも当たり前ではないことに気づくでしょう。
さまざまな文化的背景を持つ人々と接することで、相手の価値観や考え方を理解し、柔軟な思考が養われます。
この経験は、世界をより広い視点で見る力を育てる貴重な機会となります。
中学生がカナダ留学するデメリット
中学生がカナダに留学するデメリットとしては、親と離れて生活する場合、孤独感やホームシック、文化や言語の壁に直面することがあります。
また、学費や生活費が高額になることも、留学を決断する際の大きな負担となる場合があります。
他にも、見落としがちな下記のようなデメリットがあります。
日本の歴史などを学ぶ機会がなくなる
中学生がカナダに留学すると、日本の歴史や文化について学ぶ機会が減少します。
自国の歴史を知ることは、文化やアイデンティティを深く理解し、自己認識を高めるために重要です。
また、過去の出来事を学ぶことで、現在の社会の成り立ちや問題点を理解し、より良い未来について考えることもできます。
近年では、日本の文化に興味を持つ外国人が増えています。
自国の文化や歴史について語ることができれば、国際社会でのコミュニケーションにおいて大きな強みとなります。
食生活が不健康になりがち
中学生がカナダに留学すると、食生活が不規則や不健康になりがちです。
慣れない食文化や食材、学校や寮、ホームステイ先の食事環境に適応するのが難しい場合もあります。
栄養バランスが偏ったり、ジャンクフードに頼りがちになることがありますので、意識して野菜や果物を積極的に取るなど、工夫しましょう。
ピザやハンバーガー、ドーナツ、ジュースなどを摂取する機会がいつの間にか増えます。
中学生のカナダ留学にかかる費用目安
中学生がカナダに留学する場合、学費だけでなく、生活費や滞在費などさまざまな費用がかかります。
学校の種類や都市によって金額に差がありますが、あらかじめ全体の目安を知っておき、入念な準備をしておきたいですね。
ここでは、主な出費について紹介します。
学費
サマースクール
一週間の滞在で20万くらいからです。
カナダの中学校
公立と私立では、学費は大きく異なります。
公立学校の場合、人気の留学先であるトロントを例にあげると、2025年現在、外国人留学生の学費は年間で約170万程度です。この費用は、定期的に値上がりします。そして、学費は州や学校によって異なります。
私立学校の場合、学費は州や学校によって大きく異なります。
特に人気の高い都市では、年間の学費がおおよそ300万円からとなっており、場所によってはそれより安い学校もあれば、はるかに高額な学校も存在します。
また、親子留学として保護者が同行する場合、保護者のビザの種類によって、公立中学の学費が無料になる州もあります。
詳細は、留学を希望している地域の教育委員会のウェブサイトにて確認することができます。
滞在費
滞在方法によって費用が変わります。主に以下の選択肢があります
ホームステイ
生徒が一人で現地の家庭に滞在し、現地の生活を体験しながら暮らします。
費用は地域や年によって異なりますが、人気のある都市では月額約10万円〜が相場で、年間ではおおよそ120万~200万円程度となります。なお、これらの費用は年々上昇傾向にあります。
学生寮
私立の場合、学校によっては学生寮を提供しています。 学校によって金額が違います。 また、奨学金を申請できる場合もあります。
アパートメント
アパートメントに家族で住む場合、州や都市によって家賃に大きな差があります。
たとえば、人気の留学先であるバンクーバーやトロントでは、1ベッドルームの家賃が月額およそ30万円からが一般的です。 さらに高額になる場合もあります。
航空券代
日本からカナダまでの往復航空券は、時期や予約のタイミングによって異なりますが、通常の時期で約20万〜30万円程度が一般的です。
年末年始などのピークシーズンは、料金が高くなる傾向があります。
ただし、2回乗り継ぎを選び、時間に余裕を持てる場合は、10万円台で格安航空券を見つけることも可能です。
生活費
食費や日常的な生活費は、個人の生活スタイルによって大きく異なります。
ホームステイの場合は食事が提供されるため、費用は比較的抑えられますが、アパートに住んで自炊をする場合や外食が多くなると、費用が増えることがあります。
食生活や生活環境に応じて、予算を計画しておきましょう。
目安としては、ホームステイの場合、月々約5万円程度でもなんとかなりますが、アパートメントに住む場合は、10万円では少し厳しいかもしれません。
保険
留学生は、カナダに滞在中、必ず健康保険に加入する必要があります。
カナダの公立中学では、留学生向けに手頃な料金で保険を提供しており、例えば、一学期間で数万円程度の料金で加入できます。
しかし、この保険には治療費に上限が設けられているため、万が一の事態に備えるために、上限が無制限の保険に加入しておくことをおすすめします。
無制限の保険に加入する場合、年間の保険料は、30万円〜が目安となります。
その他の費用
その他の費用としては、 学校で使用するノートパソコンやipadなど、観光など現地での活動費、ビザ申請費用などがあります。
中学生のカナダ留学でおすすめの都市
カナダは国際的な雰囲気を持ち、中学生にとって、学びや生活環境が充実した都市が多くあります。
ここでは、留学先として圧倒的な人気を誇る都市を紹介します。
トロント
トロントはカナダ最大の都市で、多文化共生が進んでおり、世界中から様々な国籍の学生が集まっています。
地下鉄に乗っていると、5言語が日常的に飛び交っているほど、多様なバックグラウンドを持つ人々が暮らしています。
教育機関も充実しており、質の高い学校が多いため、進学先としても非常に魅力的です。
モントリオール
モントリオールはフランス語が公用語の都市で、バイリンガルな環境での生活が魅力です。
文化的なイベントや芸術活動が盛んで、独自の文化に触れながら学ぶことができます。
バンクーバー
バンクーバーは自然豊かな環境で、アウトドア活動が盛んな都市です。
温暖な気候と美しい景観の中で学びながら、リラックスした生活を送ることができるでしょう。
まとめ
中学生がカナダに留学することは、英語力の向上や異文化理解を深める貴重な経験になります。
多文化共生の環境で学ぶことで視野が広がり、自己成長にもつながります。
事前にしっかりと目標を定め、計画的に予算を立てることが大切です。
カナダでの留学は、将来の進学やキャリアにも大きな影響を与えるでしょう。
渡航前には、ネイティブキャンプなどのオンライン英会話で英語に慣れておくことをおすすめします。

◇留学経験
・イギリス ロンドン
・カナダ トロント
これまで、イギリス・ロンドンのWimbledon School of Englishとカナダ・トロントのiLSC Language Schoolで、文法やアカデミックライティング、国際的な社会問題、ジャーナリズムなどのコースを選択し、2年間にわたり徹底的に学びました。
これらの学びを通じて英語のスキルを高めるとともに、国際的な視野を広げる貴重な機会を得ることができました。特に、アカデミックライティングのコースでは、論理的な構成や明確な主張の展開、信頼できる証拠を基にした議論の方法を学び、映画をテーマに議論するコースでは、さまざまな文化的背景を持つクラスメイトたちと積極的に意見を交わしながら、異なる視点から物事を考える力を養いました。
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
これまでに滞在した国や島:イギリス、ドイツ、スペイン、オーストリア、スイス、フランス、イタリア、インドネシア、バリ、タイ、ランカウイ、プーケット、ハワイ、グアム、サイパン、アメリカ、オーストラリア、カナダ、パンコールラウ、香港、マレーシア、シンガポール、メキシコなどです。
◇自己紹介
これまでいろんな国を旅して来て、たくさんの人々と知り合い数多くの得難い思い出があります。世界各地に友人ができ、やはり共通の言語は英語なので、今では日常的に英語を使っています。また、イギリスやカナダに滞在し、家を借りたり銀行口座を開設したり、現地の学校の申し込みをしたりした経験から、正確な英語を使う必要性を感じました。
英語のスキルでは、リスニングが得意です。また、COLLOCATIONと呼ばれる、英語の言葉が何とペアになっているかに関しての専門的なコースを取ったこともあり、皆様に少しでも有益な情報をお届けしたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
◇留学への思い
これまでの留学経験を通じて、さまざまな国の人々と出会い、共通の言語として英語が必要不可欠であることを実感しました。現在では日常的に英語を使い、世界中の友人とコミュニケーションを取っています。
異なる母国語を持つ人々と円滑に意思疎通を図るためには、英語は欠かせないツールです。英語は単なる言語にとどまらず、異文化への理解や国際的な問題に対する深い洞察を得るための重要な鍵であることを強く感じています。
留学では、学業以外の思い出も、留学生活をさらに思い出深いものにしてくれました。ロンドンでは、クラスメイトとフランスやイタリアを訪れ欧州の文化を体験したり、週末にロンドンの地下鉄「チューブ」に乗りピカデリーでミュージカルを楽しんだりと、充実した時間を過ごしました。
トロントでは、ワールドカップ期間中にキャンパスのロビーに設置された大きなテレビの前で、世界中の学生たちと共に相手や自分の国の試合を応援し、にぎやかなひとときを楽しみました。
これからも、みなさんに有益な情報をお届けできるようつとめていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。