フィリピンへの渡航で推奨される予防接種は?気をつけたい病気とともに解説します!

予防接種、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

普段日本にいる時は冬にインフルエンザの
予防接種を検討するくらいで、あまり予防接種について考えることはないかもしれません。

でも、日本と違う気候・土地柄の
フィリピンに留学するにあたって、予防接種を受けることを考えている人は多いのではないでしょうか。

この記事では、フィリピンへ渡航する際に推奨されているワクチンについてや、フィリピンの衛生・医療事情など気になる情報について詳しく解説していきます!

フィリピンの衛生・医療事情

まずはフィリピンの衛生環境や医療体制事情について詳しく見ていきましょう。

なお、現地の衛生事情などは今後変わる可能性もあり、医療事情については人によって既往症や体質などを考慮すべきこともあります。

必要に応じて外務省のウェブサイトなどで最新情報を確認したり、医師に相談するようにしてください。

日本とは気候や環境が異なるので注意

フィリピンは熱帯モンスーン気候に属しており、暖かく湿度の高い気候が特徴です。
乾期・暑期・雨期の季節があります。

この3つの季節のうち、衛生面で特に注意したいのが雨期です。

雨の影響で水害が発生することが多く、衛生状態が悪化して食中毒や感染性胃腸炎につながります。

また、雨が降ったことによって水たまりができるので、蚊が媒介する病気の一つであるデング熱の流行も見られます。

都市部と地方で医療体制に差がある

フィリピンの医療体制については、都市部と地方の間でアクセスできる環境に大きな格差があります。

フィリピンの中でも首都のマニラのような大都市であれば、新しい設備が整った私立総合病院を受診することができます。

しかし地方に行くと医療施設が老朽化していたり、衛生状況が好ましい状態ではなかったりするなど、十分な医療水準ではない場合があります。

なお、病院にいる医師やその他のほとんどのスタッフとは、英語で話すことができます。

大都市や日本人が多い地域では、日本語を話せる医師がいたり、日本語通訳がいる場合もありますが、その医師や通訳のスケジュールにもよるので、必要に応じて受診前の確認が必要です。

参考URL https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/phili.html

フィリピンで気をつけたい病気

日本とは環境が異なるため、かかる可能性がある病気も異なります。

日本では一般的に聞かない病気もあるので、症状や特徴について知っておきましょう。

食中毒

まずフィリピンで最も多い病気は食中毒です。

細菌やウイルスによって発生し、腹痛・嘔吐・下痢を起こします。

手を洗わずに食事をしたり、衛生環境の良くないローカルの屋台などを利用したりした際になりやすいです。

食中毒の場合、薬を飲んで数日で治る程度のものから入院するほどのものまで、症状は様々です。

軽症のことも多いですが、幼児や高齢の方では重症化するケースもあります。

食中毒だと思ったら他の病気が隠れているという可能性もあるので、早めに病院や海外旅行保険が提供している窓口などに相談するのがおすすめです。

デング熱

デング熱は蚊を媒介にしてうつる病気で、高熱・頭痛・関節痛・発疹などが主な症状です。

特に雨の多い時期になると、水たまりから多くの蚊が発生するため注意が必要となります。

デング熱に関してはワクチンがなく、このウイルスのための治療法があるわけではありません

対策は蚊に刺されないことになるので、肌の露出を避けたり、虫除けスプレーを利用したりして気をつけるようにしましょう。

狂犬病

狂犬病は人間を含むほとんど全ての哺乳動物から感染する可能性がある病気で、発症後の有効な治療法はありません

発症するとほぼ100%死亡する恐ろしい病気です。

犬だけではなく、猫やコウモリなどからも感染する可能性があります。

ウイルスに感染した動物に噛まれたり、傷口を舐められたりした後、ウイルスが徐々に神経を冒して行き、発熱、頭痛、全身倦怠や嘔吐などの症状が出ます。

状況にもよりますが、発症まで1ヶ月から3ヶ月程度かかることもあります。

もし犬や猫に引っかかれるなど、感染の可能性がある出来事が発生した場合には、速やかに病院を受診しましょう。

あらかじめワクチンを接種しておくことも対策になります。

A型肝炎

A型肝炎はウイルスに汚染された飲食物を摂取することで感染する病気です。

発熱・全身倦怠感・食欲不振が主な症状となります。

普段ペットボトルのミネラルウォーターを飲んだり、煮沸した水を飲んでいて気をつけていても、屋台などで出される氷や加熱が十分でない食材などで感染する可能性があり、注意が必要です。

参考URL https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/phili.html https://www.forth.go.jp/destinations/country/philippines.html https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/name33.html https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/name47.html https://www.storyshare.jp/disease/

フィリピンへの渡航で推奨されるワクチン

留学などでフィリピンに渡航するにあたってワクチン接種を検討する方も多いでしょう。

ここでは、ワクチンの必要有無や接種が推奨されるワクチンについて解説します。

フィリピン渡航にあたってワクチンは必ず必要?

まずフィリピンに入国する際に全員が必ず受けなくてはいけないワクチンはありません。

ただし、黄熱リスクのある国・地域からフィリピンへ入国する1歳以上の者には、黄熱の予防接種証明書(イエローカード)の提示が求められます。

しかし、日本とは異なる病気に気をつけなくてはいけないため、必要に応じてワクチンの接種が推奨されています。

フィリピンへの渡航で推奨されるワクチンは何?

外務省のホームページでは、フィリピンの渡航にあたって以下の予防接種が推奨されています。(成人の場合)

・A型肝炎
・B型肝炎
・破傷風
・日本脳炎
・狂犬病

これらに加え、渡航する地域によってはポリオや麻疹風疹の追加接種の検討も推奨されています。

なお、これまでの病歴やワクチンの接種歴、抗体の有無などによって、変わってくることがあるので、ワクチンの接種を検討する場合には、接種をおこなっているトラベルクリニックなどで相談して決めることになります。

参考URL https://medifellow.jp/news/blog/4387#i https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/phili.html

ワクチン接種に関する注意点

ワクチンの接種にあたって何に注意すればいいのでしょうか。

普段は受ける機会が少ないワクチンもあるからこそ、気をつけたい点について紹介していきます。

接種スケジュールを確認する

ワクチンの効果を発揮させるために、一度の接種で終わるものと複数回の接種が必要なものがあります

しかも、複数回打たなくてはいけないものに関しては、連日予防接種を受けられるということではなく、一定の期間を空けて受診する必要があります。

そのため、ワクチン接種を検討する場合には、フィリピンへの渡航が決まってから早めに接種スケジュールの検討をする必要があります。

接種できる病院が限られる

フィリピン渡航中に気をつけなくてはいけない病気は、日本では一般的では無いものもあります。

そのため普段のかかりつけの病院では予防接種を用意しておらず、トラベルクリニックなどの別の病院を探す必要が出てきます。

渡航時期や夜間診療の有無などによっては、予約が取りにくい病院もあって、直前に急いで探してもなかなか空きが見つからない、予約無しでは長い時間待たなくてはいけないというようなことになってしまうかもしれません。

また、現地でワクチンの接種を考える場合にも注意が必要です。

大都市であれば大きな病院でワクチンを用意しているところもありますし、病院によっては日本語で受診可能な病院もあります。

しかし、地方都市になると予防接種を受けるのが難しいこともあります。

さらに、日本で接種したワクチンの最後の一回分だけ現地で受けたいというような場合に、日本で受けていた国産ワクチンが無くて、フィリピンで最初から打ち直すということも起こっているので注意しましょう。

予防接種の記録を現地へ持って行く

ワクチンを受けた後、病院から接種した予防接種の種類やブランドなどが書かれた記録を受け取ることができます。

これは現地にも持って行って確認できるようにしておきましょう。

特に狂犬病はあらかじめワクチンを接種していたとしても、感染が疑われる動物との接触があった後に追加接種が必要となるため、以前にワクチンを接種していたのか、どの種類を使ったのかという情報はとても大切になります。

また、これまでの接種歴がわかる母子手帳や記録カードがあれば、ワクチン接種のために病院を受診する際にも持って行くことをおすすめします。

参考URL https://smaryu.com/column/d/88502/#i-2

ワクチン接種以外にできる健康対策

フィリピンに渡航するにあたって、予防接種が終わっていれば何もしなくて大丈夫・・・という訳にはいきません。

ワクチンで対策できない病気や、日々の生活から来る体調不良などもあります。

最後にワクチン以外にできる健康対策について解説します。

蚊への対策をしっかりする

この記事で紹介したデング熱は蚊を媒介とする病気ですが、ワクチンで予防することができません。

ジカ熱など他にも蚊に刺されることでかかる病気があります。

そのため、現地では蚊に刺されないように虫除けスプレーを使うなど対策を取りましょう。

虫除けスプレーはフィリピンでも売られているので現地で入手可能です。

ただし、説明を確認して使いたいが英語力に不安があるという人や、肌に合うか心配だという人は、日本から持って行くことをおすすめします。

海外旅行保険に加入する

海外では治療費が高額になる場合が多いので、あらかじめ海外旅行保険に加入しておくことがおすすめです。

普段あまり体調を崩さないという人でも、初めての環境や慣れない気候、食べ物などによって調子が悪くなってしまうかもしれません。

海外旅行保険に加入していれば、もしもの時に補償を受けることができます。

なお、クレジットカードに3ヶ月以内の旅行保険が付帯している場合があります。

条件や補償内容はカード会社、保険会社によって変わってくるので、確認するようにしましょう。

フィリピン滞在中には休息時間も大切にする

海外留学をしている間は限られた時間を有効的に使おうとしてハードな生活を送ろうとする人もいるかもしれません。

しかし慣れない環境では体調を崩しやすいです。

無理をせずに休息時間も大切にして、現地での体調管理を万全にすることを心がけましょう。

お気に入りの香りが楽しめるアロマオイルや、好きな音楽が聴けるプレーヤーなどのリラックスできるアイテムを用意するのもおすすめです。

また、休んでしまうともったいないと思う人なら、パソコンやスマホで英語の映画を見られるようにしておけば、英語から完全に離れる訳ではないので罪悪感を持たずにリラックスできるでしょう。

参考URL https://u-gaku.jp/media/philippines/philippines-vaccination/#i-8

まとめ

予防接種は必ず受けなくてはいけないというものではありませんが、フィリピン渡航にあたっては日本とは違う環境だからこそ気をつけなくてはいけない病気があり、その対策のために接種が推奨されているワクチンもあるということがわかりました。

今回の記事をきっかけに予防接種を考えるという人は、外務省のサイトなどからの情報も参考にしてみて下さいね。