短期での語学研修は、社会人からも学生からも人気のある留学手法のうちの1つでもあります。語学研修先として、フィリピンのセブ島を選択する人たちも少なくありません。そんなセブ島は、日本からの直行便がありフライト時間も5時間程と海外にしては短いため、日本人からも人気のある国です。
本記事では、そんなフィリピン・セブ島の基本情報や、セブ島での語学研修のメリット・デメリットなどをお伝えしていきます。
セブ島ってどんなところ?
セブ島とは、フィリピン中部の「ビサヤ諸島」という所にある島となります。フィリピンの首都マニラに次ぐ第2の都市です。
セブ島=リゾートな雰囲気をイメージされる方も多いと思いますが、実はリゾートはセブ島の中にはなく、セブ州の周りにある150程の島々がほとんどなのです。1番のリゾートエリアは、国際空港が位置するマクタン島で、セブ島とは橋で繋がっています。
セブ島と日本の時差は、日本の方が1時間進んでいるだけとほとんど変わらないため、時差ボケに悩まされる心配がないのも嬉しいですね。日本からの行き方は、東京だと成田空港、大阪だと関西国際空港から直行便が出ており、飛行時間は5時間程となります。
同じアジア圏のリゾート地と比較すると、タイのプーケットは日本からの直行便がなくトランジットが必要だったり、インドネシアのバリ島へは直行便はあるものの飛行時間が7時間半程と長めだったりするので、セブ島は気軽に行けることも人気の理由のうちの1つなのでしょう。
セブ島の治安は?
セブ島は、東南アジアの中でも比較的安全な場所と言われています。とはいえ、路地裏や人気のないエリアなどには行かないなど、自分の身は自分で守る必要はあります。また、置き引きやスリにも気を付けましょう。
治安に関しては、中心地やリゾートエリアなど、エリアによって異なってくるため、ここでは大きく2つのエリアで解説していきます。
セブシティ
セブシティは、セブの中心地となっています。レストランやカフェ、ショッピングモールやホテルなどが集まっている繁華街です。
また、このエリアには語学学校が多く集まっています。セブ島だけではなく他の国でも言われていることですが、人気エリアである繁華街は、さまざまな人が集まる分、滞在している間は十分な注意が必要です。
特に注意してほしいのは携帯電話です。なぜかというと、街中で電話をしている際に携帯電話を奪われてしまうケースもあるからです。
そのため、常に携帯電話を手に持っているのはやめましょう。カフェやレストランでテーブルに携帯電話を置いておくことも日本では普通ですが、海外では危険なので、注意しましょう。
マクタン島
マクタン島は、国際空港がある島です。セブ島と2本の橋で陸続きになっており、セブ島のリゾートエリアとなります。リゾート内には一流のラグジュアリーホテルが点在し、セキュリティーチェックも厳しいため、リゾートエリアはセブ島の中で最も安全なエリアと言われています。
その一方で、リゾートエリア以外のマクタン島の中は、中心地であるセブシティよりも発展しておらず、特に夜間は電灯がない暗い道ばかりのため、注意が必要です。リゾートエリアから出る場合は、徒歩ではなくホテルでタクシーを手配してもらうか、送迎ツアーなどを利用することをおすすめします。
セブ島の気候は?
平均気温は約26.5℃で、Tシャツや短パンなどで過ごすことができます。年間を通して温暖な気候で、真冬でも半袖で過ごすことができるため、どの季節に行ってもリゾート気分を堪能することができます。湿気がないのも日本人に人気の理由のうちの1つでしょう。
セブ島の季節は雨季である6月〜11月と、乾季である12月〜5月に分かれ、乾季の間は比較的気温も低く、雨も少ないため過ごしやすい時期となります。雨季の間でも、日本の梅雨のように1日中ずっと雨が降るようなことはなく、局地的なスコールのため、観光にはあまり支障がなく、リゾートを楽しむことができます。
また、8月〜10月は台風の時期ではありますが、沖縄と比較しても上陸する確率は低く、アクティビティがキャンセルになることもほとんどないのが特徴です。
滞在するのにベストなシーズンは12月〜2月。この期間は乾季のため湿気が少なく、1年で最も気温の低い時期のため、過ごしやすい時期と言えます。とは言っても、レストランやカフェ、ショッピングモールなどの室内は冷房が強くきいていることも多いため、上着は持参していたほうが安心でしょう。
セブ島の物価は?
セブ島の物価ですが、嬉しいことに日本より安いです。2024年12月現在で1ペソ=2.6円となっています。100ペソで約200円なので、2倍にすれば大体の日本円を計算できることになります。
また、フィリピンの平均月収は約9,000ペソとなっており、日本円で約18,000円です。
セブ島の交通機関は?
セブ島には電車がなく、移動手段はタクシーや、ジプニーと呼ばれる乗り合いバスがとなっています。
タクシーは初乗りが40ペソ(80円程)で、そこから300m毎に2.5ペソ(5円程)ずつ、国際空港からセブシティの中心ホテルまではタクシーで300ペソ程(600円程)となります。ジプニーは、1人あたり7ペソ(14円程)とかなり安価な乗り物です。
セブ島の食品は?
食品に関しては、日本の3分の1程度の価格となっています。例えば、ペットボトル500mlのミネラルウォーターは15ペソ程(30円程)、お酒であれば350mlのビールが1本35ペソ程(70円程)です。
ただし、日本製の食品は日本の約2倍の価格になるため、インスタント食品や梅干しなどは日本で購入して持っていくのがおすすめです。
フィリピン・セブ島での語学研修プログラムとは?
ここ数年、語学研修先としてフィリピンのセブ島は人気が出てきています。
フィリピンでは英語も公用語のため、ほとんどのフィリピンの人は、第一言語としてフィリピノ語、第二言語として英語を話しています。その中でもごく一部、英語を母語としている人もいて、発音には少し特徴はあるものの、ほぼアメリカ英語と変わらない感じになっています。
そのため、アメリカで若者が使うようなスラングの知識が増えるよりも、きちんとした英語を学びたい人にフィリピン・セブ島は向いているかもしれません。
ただし、フィリピンでも若者の間ではタガログ語まじりの砕けた「タグリッシュ」がオシャレとされることもあります。また、日時の表記や句読点などが欧米とは異なることもあるため、注意が必要です。このように、いくつかの点に気をつけていれば、フィリピンでも綺麗な英語を学ぶことができます。
そしてフィリピンで語学を学ぶ最大のメリットは、欧米と比較するとリーズナブルな部分でしょう。特に注目を集めている自然豊かなリゾート地でもあるセブ島に留学する場合、費用はどれぐらいかかるのでしょうか。
セブ島での留学にかかる費用は?
ここでは、1ヶ月に必要な費用を説明していきます。
■学費:10~15万円程
この金額だけ見てしまうと、「高い」と感じる方もいるかもしれません。しかし、セブ島の多くの語学学校では、学費の中に滞在費や食費も含まれているのです。
語学学校が滞在先としてホテルや寮などを用意してくれるのですが、リゾートホテルの個室ではなく、学生寮のグループ部屋などを選べば、もっとリーズナブルに滞在することもできることでしょう。
また、食事は週末も含め朝・昼・晩の3食提供してくれる学校もあれば、平日の朝食・夕食のみというケースもあります。なかには別途、入学金や教材費が必要な所もあるので、事前に学校の公式サイトなどで必ず確認しましょう。
■渡航費:5~15万円程
日本からセブ島までの直行便もあり、航空券は高めになりますが、フライトの時間短縮に繋がります。直行便の他にも、首都マニラからの乗継便もあります。
その他にも韓国や香港などを経由して行く方法もあります。LCCも飛んでいる路線のため、格安航空券を購入して行くこともできるでしょう。
■生活費:5万円程
フィリピンは日本と比較すると物価が安いため、外食の場合でも1食あたり100〜150円程で十分です。公共の交通機関は30円程、タクシーだと1メーター100円程と、嬉しいことにどこへ行くにもあまりお金がかかりません。
もし休日にマリンレジャーなどをやってみたいという場合は、少し余分に生活費を用意しておくことをおすすめします。その場合であっても、5万円でおつりがくるくらいかと思います。
セブ島の語学学校の特徴
徹底した「マンツーマンレッスン」を行っているという点がセブ島の語学学校の魅力です。日本や欧米では何かと高額になってしまうマンツーマンレッスンも、セブ島であれば低額で経験することができます。
お手頃な価格帯でマンツーマンレッスンを受講できるため、セブ島への語学留学は、どんどん人気が出てきています。また、日本人が経営している語学学校もたくさんあるため、初めて海外に行く人にとっては安心ですね。
セブ島語学研修・留学のメリット
先程もご紹介したように、セブ島では徹底した「マンツーマンレッスン」を日本や欧米と比較すると安価で受講できるため、そこが大きなメリットでしょう。
例えば、日本では1日あたり10万円程かかるレッスン料も、セブ島であれば3食・宿泊付で1ヶ月近く通うこともできます。完全マンツーマンレッスンを1日に最低でも3時間、希望するならば約8時間も受講することが可能となっています。
短期間での留学であっても、英語力がかなり上達する人も少なくないというのも分かりますね!
セブ島語学研修・留学のデメリット
日本人にも人気な留学先なだけあって、日本人がたくさん滞在しています。そのため、環境によっては日本語ばかりで過ごしてしまう・・・ということもあるので、注意が必要でもあります。
もちろん、現地で友人を作るのも素晴らしいことですが、セブ島での留学の1番の目的は英語力の向上であるということを忘れないようにすることが重要です。時には敢えて日本人だらけのコミュニティからは距離を置く!という決断も必要です。
おすすめのセブ島語学研修先
最後に、おすすめの語学研修先をご紹介していきます。
Cebu Blue Ocean Academy
2015年、セブのマクタン島にオープンしたバギオにある老舗校「PINES」の姉妹校です。
学生寮としてホテルを使用しており、なんとビーチ側の部屋からは綺麗な青い海を一望できるという贅沢な環境。コースに関しては、予算やニーズに合わせて、1日4〜7コマまで選択できるようになっています。
・住所:EGI Hotel Bldg 5, Looc Maribago, Lapu-Lapu City, Cebu 6015、Philippines
・学生数:150名
・WEBサイト:http://cebublueocean.com/wordpress/
CELLA
2006年に設立されたCELLA。「TESDA」に正式に登録されたフィリピンの名門語学学校です。
・住所:One Paseo Compound, Ma Paseo Saturnino, Cebu City, 6000 Cebu, Philippines
・学生数:300名
・WEBサイト:http://cellajp.cafe24.com/
EV ACADEMY
2004年に設立されたEV ACADEMYは、本格的な設備や効率的な英語教育、学生へのサポート体制も整っている語学学校です。
・住所:Nasipit 6000, Cebu City, Cebu, Philippines
・学生数:350名
・WEBサイト:http://www.evenglish.com/
まとめ
本記事では、近年語学研修・留学先として人気のあるフィリピン・セブ島について徹底解説してきました。セブ島の気候や物価、治安や学校の特徴、セブ島で語学研修をすることのメリット・デメリットなどお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
近いうちにセブ島での語学研修・留学を控えている方、今後の語学研修・留学先としてセブ島を検討されている方、さまざまかと思います。ぜひ事前に情報収集をし、英語力アップのための有意義な滞在になるよう願っております!

◇経歴
・大学時代の4年間
(そのうち1年はシドニーのニューサウスウェールズ大学)
・外資系ブランドの接客時代2年間
・外資系ホテルのコンサル営業時代5年間
◇資格
TOEIC870点、英検2級
◇留学経験
オーストラリア・シドニー・1年間ア・ニューサウスウェールズ大学
◇海外渡航経験
・オーストラリア(留学・旅行)
・アメリカ(海外派遣・旅行)
・オランダ、ベルギー、ドイツ、スペイン、ポルトガル、イギリス、インドネシア、バンコク、ドバイ、マレーシア、フィンランド、デンマーク、シンガポール(旅行)
◇自己紹介
小学生の頃から英語が好きで、英会話教室に通っていました。
さまざまな国籍の方々とコミュニケーションをとることも好きです。
休日は国内外問わず旅行やカフェ巡り、ピラティスなど割とアクティブに過ごしております。