
ここ数年、語学研修先として人気があるフィリピンのセブ島。フィリピンは英語も公用語のため、フィリピン人のほとんどが第一言語としてフィリピノ語、第二言語として英語を話しています。なお、ごく一部には英語を母語としている人も。発音には少し特徴はあるものの、セブ島では厳しい基準をクリアしたフィリピン人講師から英語を学ぶことができます。
本記事では、語学研修先として人気のあるフィリピンのセブ島での語学研修について徹底解説!フィリピン・セブ島での語学研修の特徴や、メリット・デメリット、おすすめの研修先などをお伝えしていきます。また、セブ島の基本情報も紹介しているので、セブ島での語学研修を考えている方にぴったりな内容となっています。
フィリピン・セブ島での語学研修の特徴
以下では、フィリピン・セブ島での語学研修の特徴や1ヶ月の滞在にかかる費用を紹介します。
レッスンはマンツーマンがメイン
徹底した「マンツーマンレッスン」を行っているという点がセブ島の語学学校の特徴です。日本や欧米では高額になりがちなマンツーマンレッスンも、セブ島であれば費用を抑えて受けられます。
お手頃格帯でマンツーマンレッスンを受講できることから、さらに人気が出ているセブ島での語学研修。日本人が経営している語学学校もたくさんあるため、初めて海外に行く人や留学が初めての人も安心して現地で生活できます。
セブ島での1ヶ月の語学研修にかかる費用
以下では、1ヶ月に必要な費用について解説します。1ヶ月の滞在で必要な金額は、約20〜35万円ほどです。費用の内訳を早速見ていきましょう。
■学費:10~15万円程
この金額だけ見てしまうと、「高い」と感じる方もいるかもしれませんが、セブ島の多くの語学学校では、学費に滞在費や食費も含まれています。
語学学校が滞在先としてホテルや寮などを用意してくれるのですが、リゾートホテルの個室ではなく、学生寮のグループ部屋などを選べば、もっと費用を抑えて滞在できます。
また、食事は週末も含め朝・昼・晩の3食を提供する学校もあれば、平日の朝食・夕食のみというケースもあります。なかには別途、入学金や教材費が必要な所もあるので、事前に学校の公式サイトなどで必ず確認しましょう。
■渡航費:5~15万円程
セブ島へは、直行便の他に、首都マニラからの乗継便もあります。オフシーズンでの渡航やLCCを利用することで、費用を抑えることも可能です。
その他にも韓国や香港などを経由して行く方法もあるので、自分に合った便利で費用を抑えられる方法を検討しましょう。
■生活費:5万円程
フィリピンは日本と比較すると物価が安いため、外食をしても1食あたり100〜150円程で十分です。また、公共交通機関は30円程、タクシーだと1メーター100円程と、嬉しいことにどこへ行くにもあまりお金がかかりません。
もし休日にマリンレジャーなどをやってみたいという場合は、少し余分に生活費を用意しておくことをおすすめします。レジャーを楽しんでも、5万円でおつりが来るほどのリーズナブルな環境です。
セブ島語学研修のメリットとデメリット
以下では、セブ島語学研修のメリットとデメリットについて詳しく解説します。メリットとデメリットの両方を知った上で、セブ島での語学研修が自分に適しているか検討してくださいね!
セブ島語学研修のメリット
セブ島での語学研修のメリットは主に以下の3点です。
徹底したマンツーマンレッスンを費用を抑えて受けられる
1週間といった短期留学に取り組みやすい
語学研修だけでなく、マリンアクティビティも楽しめる
セブ島では徹底したマンツーマンレッスンを日本や欧米よりも安い価格で提供しているため、コストパフォーマンスよく英語学習に集中できます。例えば、日本では1日あたり10万円程かかるレッスン料も、セブ島であれば3食・宿泊付で1ヶ月近く通うことも可能!完全マンツーマンレッスンを1日に最低でも3時間、希望するならば約8時間も受講することもできます。
短期留学でも、英語力がかなり上達する人が少なくないというのも分かりますね!
また、日本から直行便で約4時間と近いため、1週間などの短期留学も参加しやすいです。時差もたった1時間なので、仕事と両立させながら英語を勉強できるのも魅力です。
なお、海に囲まれたリゾート地であるセブ島では、週末などにマリンアクティビティなどを体験できます。平日と休日でメリハリをつけて過ごせるのも、セブ島ならではの過ごし方と言えるでしょう。
セブ島語学研修のデメリット
セブ島で語学研修をするデメリットは大きく分けて以下の3つです。
日本人が多い
日本よりも不便に感じる場合がある
講師の多くはフィリピン人のため、ネイティブの発音とは異なる場合がある
日本人にも人気な留学先なだけあって、セブ島には日本人がたくさん滞在しています。滞在先の環境によっては日本語ばかりで過ごしてしまう……ということにもなりかねません。セブ島での語学研修の一番大きな目的は英語力の向上。時には敢えて日本人だらけのコミュニティからは距離を置く!という決断も必要です。なお、できるだけ多国籍の学生が集まる環境で勉強したい人は、日本人比率が低めの研修先を選ぶと良いですよ!
なお、Wi-Fiや衛生環境など、滞在する先の環境が日本よりも不便だと感じることがあるかもしれません。不便な環境も海外生活の醍醐味!と気持ちを割り切って過ごす工夫も大切です。
また、レッスンを提供する講師のほとんどはフィリピン人のため、ネイティブスピーカーの発音とは異なる場合があることも念頭に入れておきましょう。欧米で使っているスラングなども知りたい!という人よりも、まずは英会話自体のスキルや知識を身につけたい人のほうがセブ島での語学研修に向いているかもしれません。
おすすめのセブ島語学研修先4選
以下では、セブ島での語学研修でおすすめの語学学校をご紹介していきます。
Cebu Blue Ocean Academy
Cebu Blue Ocean Academyは、2015年にセブのマクタン島にオープンした語学学校です。2001年にフィリピンの教育都市であるバギオで開校した老舗校のPINESが運営しています。
学生寮はホテルを使用!なんとビーチ側の部屋からは綺麗な青い海を一望できるという贅沢な環境です。コースは予算やニーズに合わせて、1日4〜7コマまで選択できます。マンツーマン中心のコースで、かつレベルも10段階に細分化。自分のレベルに合わせて受講できるので、英語初心者にもぴったりです。
【学校の基本情報】
| 住所 | EGI Hotel Bldg 5, Looc Maribago, Lapu-Lapu City, Cebu 6015、Philippines |
| 学生数 | 145〜160名 |
| 国籍比率 | 日本-35%、韓国-25%、台湾-30%、中国-5%、その他-5% |
| 日本人スタッフ | 有 |
| WEBサイト | http://cebublueocean.com/jpn/index |
CELLA Premium
CELLA Premiumは、2006年に設立されたフィリピンの名門語学学校です。セブ島にはCELLAの2つのキャンパスがありますが、CELLA Premiumでは一般英語コースに加え、ビジネス英語や親子・ジュニア留学、試験対策など幅広いコースを開講しています。
マンツーマンレッスンを1日7コマまで受講できるコースや、1・2週間の短期留学向けのExpressコースも充実。長期留学が難しい人もしっかりとレッスンを受けられます。
寮は元デザイナーズホテルで、清潔かつ綺麗な環境で過ごせます。お部屋によってコンセプトが異なるのも魅力的です。1名から4名部屋まであるので、費用を抑えたい場合は4人部屋を選ぶのがおすすめです。
【学校の基本情報】
| 住所 | One Paseo Compound, Ma Paseo Saturnino, Cebu City, 6000 Cebu, Philippines |
| 学生数 | 180名 |
| 国籍比率 |
日本-20-40%(その他の内訳は以下の通り) ・ローシーズン:韓国-30%、その他-30% ・ピークシーズン:韓国-30%、台湾 & 中国-40%、その他-5% |
| 日本人スタッフ | 有 |
| WEBサイト | http://cellajp.cafe24.com/ |
EV ACADEMY
EV ACADEMYは、2004年にセブ島に最初に設立されたスパルタ式の語学学校で、本格的な設備や効率的な英語教育、学生へのサポート体制などが特徴です。現在では、スパルタ式とセミスパルタ式のどちらかを選ぶことができます。ちなみに、最初はスパルタ式、一定期間を受講したのちに、セミスパルタ式に変更することも可能です。
キャンパスがあるのは、中心地から程よく離れたタランバンエリア。セブ島の語学学校の中でも面積が最大級で、外出しなくても快適に生活ができるよう学校内にさまざまな設備が整っています。
【学校の基本情報】
| 住所 | Nasipit 6000, Cebu City, Cebu, Philippines |
| 学生数 | 300名 |
| 国籍比率 | 韓国-29%、日本-25%、台湾-22%、その他-中国・ロシア・中東諸国 |
| 日本人スタッフ | 有 |
| WEBサイト | http://www.evenglish.com/ |
GLC
GLCは、2022年にIDEA Cebuのリニューアルによって誕生した語学学校です。全てのコースに無料オンラインレッスンがついているため、留学前からオンラインレッスンを受けられます。また、留学前のレッスンの状況が入学後のプログラムにも受け継がれているので、効果的に英語学習を進めることができます。
GLCでは、12段階のプログラムを提供し、入学前、受講4週間ごと、コース終了時にチェックテストを通じて英語レベルをチェックします。自分の英語力を数値で客観的に確認した上で、レベルにあった授業を受けられます。
コースは会話重視の一般コースの他、試験対策、親子留学・ジュニア留学、ビジネスコースなど幅広く対応。なお、フィリピン国内では唯一のCambridge CELTA Certification コースもあります。
【学校の基本情報】
| 住所 | New Frontier Mabolo Cebu city Cebu Philippines 6000 |
| 学生数 | 400名 |
| 国籍比率 | 日本-50%、ロシア-12%、韓国-3%、モンゴル-5%、タイ-3%、UAE他-14% |
| 日本人スタッフ | 有 |
| WEBサイト | https://jp.glcenglish.com/ |
おまけ:セブ島ってどんなところ?
最後に、セブ島の基本情報についても紹介します。
セブ島とは、フィリピン中部のビサヤ諸島にある島で、首都マニラに次ぐ第2の都市です。セブ島=リゾートな雰囲気をイメージされる方も多いと思いますが、実はリゾートはセブ島の中ではなく周りにある150程の島々です。最大のリゾートエリアは国際空港が位置するマクタン島で、セブ島とは橋で繋がっています。セブ島と日本の時差は、-1時間。日本からは、成田空港や関西国際空港から直行便が出ており、飛行時間は5時間程です。
同じアジア圏のリゾート地と比較すると、タイのプーケットへは日本からの直行便がなくトランジットが必要だったり、インドネシアのバリ島へは直行便はあるものの飛行時間が7時間半程と長めだったりするので、セブ島はより気軽に行きやすいと言えるでしょう。
セブ島の治安
セブ島は、東南アジアの中でも比較的安全な場所と言われています。とはいえ、路地裏や人気のないエリアなどには行かないなど、安全対策は重要。なお、置き引きやスリにも気を付けましょう。
治安状況はエリアによって異なってくるため、ここでは大きく2つのエリアについて解説します。
| エリア名 | セブシティ |
| 特徴 |
・セブの中心地 ・レストランやカフェ、ショッピングモールやホテルなどが集まっている繁華街で、語学学校も多い |
| 滞在中の注意点 |
・人が集まる分、滞在中は十分な注意が必要 ・街中で電話をしている際に携帯電話を奪われることがあるため、常に携帯電話を手に持つのは控える ・カフェやレストランでテーブルに携帯電話を置いておくことも控える |
| エリア名 | マクタン島 |
| 特徴 |
・国際空港がある島 ・セブ島と2本の橋で陸続きになっているセブ島のリゾートエリアには一流のラグジュアリーホテルが点在し、セキュリティーチェックも厳しい ・マクタン島のリゾートエリアはセブ島の中で最も安全なエリアと言われている |
| 滞在中の注意点 |
・マクタン島のリゾートエリア以外はセブシティよりも発展しておらず、夜間は電灯がない暗い道ばかりのため注意が必要 ・リゾートエリアから出る場合は、徒歩ではなくホテルでタクシーを手配してもらうか、送迎ツアーなどを利用するのがおすすめ |
セブ島の気候
セブ島の平均気温は約26.5℃と、年間を通して温暖な気候です。真冬でも半袖で過ごせるため、時期を問わずリゾート気分を堪能できます。
なお、セブ島の季節は雨季(6月〜11月)と、乾季(12月〜5月)の2つ。乾季は比較的気温も低く、雨も少ないため過ごしやすい時期となります。雨季でも日本の梅雨のように1日中ずっと雨が降るようなことはなく、局地的なスコールのため、観光にはあまり支障はありません。
また、台風が来る8月〜10月であっても沖縄よりも上陸する確率は低いため、アクティビティがキャンセルになることもほとんどないのが特徴です。
滞在にベストなシーズンは12月〜2月。乾季で湿気が少なく、1年で最も気温が低いため、過ごしやすい時期です。とはいっても、レストランやカフェ、ショッピングモールなどの室内は冷房が強いことも多いので、上着を持参しておくと安心です。
セブ島の物価
セブ島の物価ですが、嬉しいことに日本より安いです。2025年7月現在で1ペソ=2.61円。食品に関しては、日本の3分の1程度の物価です。例えば、ペットボトル500mlのミネラルウォーターは15ペソ程(30円程)、お酒であれば350mlのビールが1本35ペソ程(70円程)です。外食しても屋台であれば一食約100円〜200円と、費用を抑えて現地の料理を楽しむことができます。
ただし、日本製の食品は日本の約2倍の価格になるため、インスタント食品や梅干しなどは日本から持っていくのがおすすめです。ちなみに、フィリピンの平均月収は約9,000ペソで、日本円で約23,500円です。
セブ島の交通機関
セブ島には電車がないため、移動手段はタクシーや、ジプニーと呼ばれる乗り合いバスとなっています。タクシーは初乗りが40ペソ(80円程)で、そこから300m毎に2.5ペソ(5円程)ずつ上がります。国際空港からセブシティの中心ホテルまではタクシーで300ペソ程(600円程)。なお、ジプニーは1人あたり7ペソ(14円程)とかなり安価な乗り物です。
まとめ
本記事では、近年語学研修・留学先として人気のあるフィリピン・セブ島について徹底解説してきました。セブ島の気候や物価、治安や学校の特徴、セブ島で語学研修をすることのメリット・デメリットなどを把握した上で、研修先を選びましょう。
近いうちにセブ島での語学研修・留学を控えている方、今後の語学研修・留学先としてセブ島を検討されている方、それぞれ事情は異なるかと思います。事前にしっかりと情報収集をした上で、セブ島にて有意義な語学研修を送れるよう願っております!
◇経歴
・大学時代の4年間
(そのうち1年はシドニーのニューサウスウェールズ大学)
・外資系ブランドの接客時代2年間
・外資系ホテルのコンサル営業時代5年間
◇資格
TOEIC870点、英検2級
◇留学経験
オーストラリア・シドニー・1年間ア・ニューサウスウェールズ大学
◇海外渡航経験
・オーストラリア(留学・旅行)
・アメリカ(海外派遣・旅行)
・オランダ、ベルギー、ドイツ、スペイン、ポルトガル、イギリス、インドネシア、バンコク、ドバイ、マレーシア、フィンランド、デンマーク、シンガポール(旅行)
◇自己紹介
小学生の頃から英語が好きで、英会話教室に通っていました。
さまざまな国籍の方々とコミュニケーションをとることも好きです。
休日は国内外問わず旅行やカフェ巡り、ピラティスなど割とアクティブに過ごしております。