世界でも「幸福度」が高いと言われているフィジーには、美しい自然に恵まれた土地に穏やかで温かい人々が暮らしています。
「世界一幸せな国民」と呼ばれるフィジーに留学をすれば、英語力を伸ばせるだけでなく素晴らしい経験ができるでしょう。
今回の記事では、フィジー留学のメリット・デメリットや具体的な費用相場を詳しくまとめました。フィジー留学に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
フィジーの基本情報
まずは、フィジーの基本的な情報を知っておきましょう。
フィジーの面積は日本の四国と同じくらい
フィジーは大小330もの島々で成り立つ国であり、その面積は18,270平方キロメートル、日本の四国と同じくらいの広さです。
フィジーの人口は約90万人で、首都の隣になるナシヌーに最も多くの人が暮らしています。
日本からフィジーまでの距離は飛行機で約9時間
日本からフィジーまでの移動手段には、成田発〜ナンディ行きの直行便があります。 フライトの時間は片道9時間程度であり、フィジーと日本には3時間(サマータイムは4時間)の時差が存在します。
また、香港・オーストラリア・ニュージランドの経由便を使ってフィジーを目指すこともできます。
フィジーで生活をする人々と言語
フィジーに暮らす人々は先住民であるフィジー系が約60%、イギリス植民地時代に来たインド系が約40%、その他に中国系の方もいます。 フィジーの共通語は英語ですが、それぞれの民族は母語としてフィジー語・ヒンディー語・中国語を使います。
また、フィジーの全人口のうち52.9%がキリスト教、38.2%がヒンドゥ教、7.8%がイスラム教を信じています。
フィジーの気候は1年中暖かい
フィジーは熱帯雨林気候であり、平均気温は25度前後で年中暖かいです。 5月〜11月が乾季・12月〜4月が雨季に該当し、雨季にはサイクロンが上陸することもあります。
乾季は暑いイメージが強いものの6月〜9月は朝晩は少し冷えるため、長袖も用意すると良いでしょう。
フィジー人はコミュニティを重視する
フィジー人の幸福度が高い理由として、フィジー人はお金やキャリアよりもコミュニティを重視するという点があります。競い合うように向上し続けるよりも、仲間と平和に暮らすことを望むような思考の人が多いのです。
資本主義の中で暮らす日本人とは違った価値観ですが、その考えがフィジーの魅力に繋がっていると言えるでしょう。
フィジーの治安
フィジーの治安は比較的安定しているものの、一定の犯罪リスクは存在します。この章では、フィジーの治安についてまとめました。
フィジーで注意するべきエリア
外務省では以下の地域を「レベル1:十分注意してください」のエリアに指定しています。
● ラミ町
● ナンディ町(デナウラを除く)
● スバ市
● ナシヌ町
● ナウソリ町
● ラウトカ市
● バ町
このような地域では特に、強盗・スリ・置き引きなどの観光客をターゲットにした犯罪が発生しやすいです。
また、ナンディ国際空港周辺は特に観光客を狙う犯罪者が多いため、注意しなければいけません。
夜間は一人で外出しない
どこの国でも言えることですが、夜間は昼間よりも治安が悪くなりやすいため、エリアに関係なく一人での外出を控えるべきです。
暗くなってから移動する必要がある場合には、複数人で行動して信頼できるタクシー会社を利用してください。街中で流しのタクシーに乗ると、トラブルに巻き込まれる可能性があります。
特にナイトクラブやバーに行く際には、十分な注意が必要です。お酒の飲み過ぎはもちろん、知らない人から勧められた飲み物を口にしてはいけません。
フィジーでの防犯対策
フィジーでは、次のような方法で防犯対策をしてください。
● リュックサックは体の前に背負う・バッグは体の前に抱える
● ビーチで泳ぐ時には貴重品を持ち歩かない・ビーチに置いておかない
● 外出時には最低限の現金とコピーしたパスポートを持ち歩く
また、フィジーでは木の根から作る飲み物「カバ」が振る舞われることがあります。
カバ自体はアルコールを含みませんが、飲み過ぎると体調を崩す方もいるため、注意してください。
フィジー留学の種類
フィジー留学は、語学留学と高校・大学留学の2種類に分けられます。
どちらが自分に適した留学方法か、じっくり考えてみてください。
語学留学
フィジーには複数の語学学校があり、寮やホームステイをしながら英語を学ぶことができます。語学学校のプランに合わせて、留学期間も自由に設定できるのです。
ただし、フィジーに14日間より長く滞在する場合には、短期学生ビザを申請する必要があります。ビザの申請については語学学校に確認しておきましょう。
高校・大学留学
フィジーにある高校・大学に留学するという手段もあります。フィジーでは、大学のみでなく高校でも積極的に留学生を受け入れているのです。
留学期間が15〜83泊の場合は短期学生ビザ・留学期間が84泊以上の場合は長期学生ビザを取得します。
フィジー留学後に海外で働きたい・フィジーの文化をより学びたいと考えている方は、長期留学を検討すると良いでしょう。
フィジー留学の費用
フィジー留学にかかる費用の目安は、以下を参考にしてください。
フィジー留学に必要な費用の目安:期間別
フィジー留学に必要な費用の目安は、次の通りです。
期間 | 費用目安 |
1ヶ月 | 25〜45万円 |
3ヶ月 | 40〜60万円 |
半年 | 70〜100万円 |
1年 | 120〜250万円 |
フィジー留学は渡航費を安く抑えることが難しいことから、留学期間が長いほど割安になります。現地の大学に通う場合には、選択した大学の学費により必要なコストが大きく変わるでしょう。
フィジー留学にかかる費用は、欧米諸国への留学と比較して半分〜3分の1まで抑えられます。
フィジー留学に必要な費用の内訳例
フィジー留学にかかる費用の内訳は、以下を参考にしてください。 特に渡航費は、渡航時期によって差が生まれるコストです。
往復渡航費:8〜16万円
学費:12〜18万円(滞在費込み)
生活費:2〜4万円
フィジーは比較的物価が低いため、食費や交通費などの生活費を低く抑えられるでしょう。
フィジー留学のメリット
この章では、フィジー留学を検討している方に向けて、フィジー留学のメリットを紹介します。自分にぴったりの留学先はフィジーかどうかよく考えてみてください。
留学費用を安く抑えられる
フィジー留学は欧米諸国への留学と比較して、半分〜3分の1の費用で実現できます。特に生活費を抑えられるため、長期留学の方ほど留学費用が割安になると言えるでしょう。
具体的には、1ヶ月の留学費用を15万円程度に抑えられるのです。費用の問題で留学を断念しようと考えている方は、フィジー留学を検討するべきです。
英語初心者でも聞き取りやすい英語を学べる
フィジーの公用語は英語ですが、フィジー人の母語はフィジー語です。フィジー語は日本語と同じ「a・i・u・e・o」の母音を持ちます。
そのため、日本人はフィジー人の英語が聞き取りやすく、日本人の英語はフィジー人に伝わりやすいのです。
また、欧米諸国のように早口で英語を話す方ばかりではないことから、フィジーは英語初心者にぴったりの留学先だと言えるでしょう。
過ごしやすく温暖な気候
フィジーは1年中暖かく、最高気温は30度程度・最低気温は20度程度です。日本の夏よりも涼しく、冬のような寒い季節はありません。
このような理由から、留学中は安定した気候で勉強に集中できるでしょう。フィジーの穏やかな気候は、留学中の荷物を減らせる・体調を崩しにくいなどのメリットにもつながります。
美しいビーチがある
フィジーには透明度が高い海と美しい砂浜を持つビーチが複数存在します。その他にも、森林公園・滝などいくつものアクティビティスポットがあり、留学中にはフィージーの大自然を楽しめるのです。
特にママヌザ諸島では、夢のような美しいビーチでリラックスした時間を過ごせるでしょう。
フィジー留学のデメリット
フィジー留学にはメリットのみでなくデメリットも存在します。フィジー留学を考えている方は、メリットとデメリットの両方を知っておきましょう。
生活水準が低い
フィジーの生活費は安いですが、日本と比較すると生活水準が下がります。また、同じアジアでもタイ・マレーシアなどと比べて、建物の作りが古い・道路が整備されていない・電力の供給量が低いなどの懸念点があります。
特に停電が起こりやすく、不便を感じる方もいるでしょう。ただし、日本ではほとんど経験できないことを学べる点も、留学のメリットと言えます。
日本人留学生が多い
フィジーには日本人が経営している語学学校が複数存在しており、多くの日本人留学生が集まります。
そのため、外国人と異文化交流をする・普段から英語を使いながら生活をすることは難しく、日本人コミュニティで生活を送らなければいけません。
しかし、その分ホームシックにかかりにくい・異文化の中でトラブルが発生しにくい・日本人の人脈が増やせるなどの利点もあるでしょう。
野犬が多い
日本と違い、フィジーには野犬がいます。
野犬に噛まれると、狂犬病や破傷風になるリスクがあるでしょう。野良犬に近づかないなどの工夫も必要ですが、渡航前に予防接種を受けておくと良いです。
また、野犬以外にもさまざまな野生動物・虫がいるため、現地の人に生活を送る上での注意点を聞いてください。
観光客を狙った軽犯罪が多い
フィジーの中でもリゾートエリアでは、観光客を狙ったスリ・強盗・置き引きなどの軽犯罪が多発しています。さらに違法薬物も流通していることから、思わぬトラブルに巻き込まれる危険があるでしょう。
フィジー留学をする時には、外国で生活している事実を自覚して、知らない人を信用しない・外国人は狙われやすいと自覚するなどの意識を持ち、油断しないようにしてください。
まとめ
フィジーは日本人に人気の留学先であり、美しい自然に囲まれた恵まれた環境の中で英語を学べます。フィジー留学は欧米留学の半額以下のコストで実現可能なことから、留学費用を抑えたい方にぴったりだと言えるでしょう。
ただし、フィジー留学中には治安や生活水準の面で注意するべき点もあります。 この記事を参考に、自分に適した留学先について考えてみてください。