現在大学生の方で、留学を考えている方は、その留学経験が「就職活動」で有利になるのかどうか、が気になっているのではないでしょうか。
時間とお金をたくさん使って行く留学。もちろん就活のためだけに留学に行くわけではないですが、留学経験を就活でも無駄にはしたくないですよね。
そこで、今回の記事では、そんな多くの学生の方が気になっているであろう留学と就活の関係に焦点をあててご紹介していきたいと思います。
そもそも留学経験は就活に有利に働くのか、留学経験のなかで就活でアピールできる強みは何か、就活で留学経験を話すメリット、就活で留学経験を話すときの注意点、留学経験を上手く伝える方法などについてわかりやすく丁寧に解説していきます。
大学生の方、大学に行ったら留学したいと考えている高校生の方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
留学経験は就活に有利?
留学経験は、就活において有利にはたらくのでしょうか?結論から述べると、有利になる場合とならない場合がある、ということになります。以下で詳しく解説しますが、「何を」「どうやって」アピールするかがポイントとなり、有利になる・ならないの分かれ道になります。
有利になる場合
留学経験のある学生を積極的に採用したいと考えている企業は少なくありません。
実際、「トビタテ!留学JAPAN」が、2017年6月に企業の採用担当者と大学生を対象とした「就職活動と留学に関する意識調査」によると、「留学経験のある人材を積極的に採用したい」と回答している企業の採用担当は62.1%となっています。
また、「大学時代に留学は経験したほうがよいと思うか」という質問に対しては、84.4%の企業担当者が「経験した方がよい」と回答しています。
どうして留学したのか、留学で得たものは何かを、留学をしたことがない人にもわかるように明確に伝えることで、有利にはたらくことが多いです。
有利にならない場合
「留学しただけ」では就活で有利にならないといえます。採用担当者が知りたがっているのは、あなたがなぜ留学し、どんな気づきを得たのかということです。
今は、長期留学だけでなく、短期留学、サマースクール、ワーキングホリデーなど、さまざまな留学の形があります。そのため、留学経験者も多いことから、「留学した」という経験だけではなかなか評価されにくいのです。
留学経験でアピールできる強み
ここからは、留学経験のなかから、就活でアピールできる強みをご紹介します。コミュニケーション能力
単に英語を使うというだけでなく、異なる文化的背景を持った人々と生活するなかで、複数の意見を調整する能力、相手の立場に立って物事を考える能力、自分の意見をわかりやすく伝える能力などは、大きなアピールポイントとなります。
行動力
困ったときに誰に助けを求めるか、受け身ではなく主体的に動ける行動力なども、採用担当者からは魅力的に映ります。また、目標達成のために自ら情報を調べ、積極的に動いたことで得られる力はかけがえのないものです。
環境適応力
海外留学では、日本と気候・文化・生活習慣・価値観などがまったく異なる場所に身を置くことになります。
ときには日本との違いに困惑・葛藤しながらも、現地の生活に適応していく力は、目に見えるものではありませんが、とても素晴らしいものです。
留学生活で得た柔軟性や適応力は、企業においても重宝されるでしょう。仕事をする上でも、まったく異なる部署に移動したり、急な予定変更・プロジェクト変更などが起こりえます。
そのため、柔軟にあらゆる環境に適応できる人物が就活でも求められているのです。
課題解決力
留学準備、留学中には、さまざまな課題・困難にぶつかります。学校へのアプリケーションフォームの提出、航空券手配・ビザ申請などにおいても、スムーズにいかないということもあるでしょう。
また、留学中は上手く英語でコミュニケーションが取れなかったり、文化の違いなどで思うように事が進まないこともしばしばです。
そんなとき、状況をよくするために考え、解決のための行動が取れる人は企業でも大切にされます。
自己管理能力
留学では、体調を整える・課題を期限までに提出するなどの基本的な自己管理能力が求められます。同じ大学から同じ大学に留学に行く友人がいるという場合もあると思いますが、何事もひとりでしなければならないというケースも多いでしょう。
日本とは異なる環境の国で自分を律し、成果を出していける力は、仕事をする上でも高く評価されるでしょう。
就活で留学経験を話すメリット
就活の面接で留学経験を話すことは、学生にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。困難・失敗をイメージしてもらいやすい
留学ではさまざまな困難に直面するため、それを克服するまでの過程はイメージしてもらいやすいというメリットがあります。困難→解決策→克服、という流れを意識しながら話すとよいでしょう。
コミュニケーション能力・行動力をアピールしやすい
日本と異なる環境のなかで、どのようなコミュニケーションを取り、どのような行動をとったのかということもイメージしてもらいやすいです。
コミュニケーション能力や行動力は、どのような企業であっても求められるため、大きなアピールポイントとなります。
就活で留学経験を話すときの注意点
就活の面接などで留学経験を話すときには、いくつか注意点があります。以下のことに気をつけておけば、さらに採用担当者からの印象もアップするはずです!
語学力だけをアピールしない
英語力を上げるために留学に行く方は多いと思います。しかし、英語の試験のスコアを上げることは、必ずしも留学しなくても達成できるものです。
そのため、留学について話す際、語学力が上がったことだけを話すと、採用担当者から「それって留学に行かなくてもできたのでは?」と思われてしまいます。
語学力について話す際には、語学力を上げるために現地の学生と積極的に交流した、ホストファミリーとたくさんコミュニケーションを取るようにしたなど、留学したからこそできる体験と一緒に話すと良いでしょう。
留学期間が短い場合はアピールにならないこともある
決まったルールはないものの、2~4週間程度の短期留学の場合、留学経験とみなしてくれない企業もあります。採用担当者との認識のずれを避けるため、短期留学の場合は「ショートステイ」などの言葉に言い換えた方が伝わりやすいでしょう。
ただし、短期留学の場合であっても、学びや気づき、成長したことなどがあればしっかりとしたアピールポイントになります。
留学経験を上手く伝える方法
最後に、留学経験を上手く採用担当者に伝える方法をご紹介します。どんな目的・目標があって留学を決めたのか説明する
留学は学生全員が行くわけではなく、基本的に希望者が行くものです。そのため、採用担当者はなぜあなたが留学に踏み切ったのかを知りたがっています。
どのような目的・目標があり留学を決めたのかを明確に伝えましょう。このとき、目的・目標は具体的であればあるほど良いでしょう。夢があり、それをかなえる・それに近づくために留学を決めたという積極的な姿勢は採用担当者にも好印象を与えます。
逆に、「周りも行っていたから自分も留学した」「親に言われたから留学した」といった受身に聞こえる姿勢はマイナスにうつってしまうでしょう。
留学前と比べて成長したことを説明する
留学前と留学後で、自分の中で何が変わったのか、どのような部分で成長できたのかをわかりやすく伝えましょう。
留学中には、さまざまな失敗や葛藤に直面するはずです。そのなかで何を学び、どうやって克服したのかを伝えると良いでしょう。
ちなみに、TOEICが○○点伸びたといった語学力の成長を伝えてもよいのですが、これは必ずしも留学に行かなければできなかった成果ではないため、できれば「留学をしたからこそ得られた気づきや成長」を伝えましょう。
留学をして得たこと、それを今後どう活かすのか説明する
採用担当者は、今後仕事などに留学経験をどう活かそうと思っているのかを聞きたがっています。
仕事については具体的に話すのは難しいと思いますので、「広い視野で物事を捉えるようになった」「自分の意見を伝えながら、周囲の意見も聞いてベストな案を考えるようになった」といった、汎用性のある回答でも問題ないでしょう。
まとめ
今回の記事では、多くの学生の方が気になるであろう留学と就活についてご紹介してきました。
特に、そもそも留学経験は就活に有利にはたらくのか、留学経験のなかで就活でアピールできる強みは何か、就活で留学経験を話すメリット、就活で留学経験を話すときの注意点、留学経験を上手く伝える方法などについてわかりやすく解説していきました。
記事のなかでもご紹介したとおり、留学経験は採用担当者にとっても魅力的に映ることが多いです。
しかし、面接では、ただ単に「留学した」だけではなく、留学で何を達成したのか、何を学んだのかということをわかりやすく言語化して伝えることが大切です。ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
また、ご紹介した留学と就活の関係について、「もっと詳しく知りたい」「ネイティブスピーカーの意見を聞いてみたい」と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
講師のなかには、人材採用や就職活動について詳しい人もいます。ぜひ、みなさんの英語学習や渡航前の準備にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!