海外の大学へ留学を検討するなら、フィリピンの大学がおすすめです。
「留学費用は抑えたいけれど、英語の力を伸ばせるフィリピンの大学はどこ?」
「フィリピンの大学へ留学するときの注意点は?」
といった疑問をお持ちではないでしょうか。フィリピンの大学は、費用を抑えて質の高い留学ができるので、人気の留学先の1つです。
今回は、
・フィリピンの大学進学事情や特徴
・フィリピンの大学ランキング【2024年最新版】
・フィリピンの大学に留学するメリットと注意点
・留学費用の目安
についてご紹介します。
フィリピンへ何度も渡航経験もある筆者が、最新のフィリピン大学事情と留学するときの注意点について解説します。ぜひ最後まで読み、フィリピンの大学留学を充実させてください!
フィリピンの大学進学事情や特徴
そもそも、フィリピンの高等教育の水準はどう評価されているのでしょうか?まずは、フィリピンの大学進学事情と教育の特徴を見ていきましょう。
フィリピンの大学進学率
2023年にユネスコ統計研究所(UNESCO Institute for Statistics)が発表したデータに基づくフィリピンの大学進学率は45.28%で、世界86位でした。
ちなみに日本の大学進学率は64.63%で50位です。意外と低いと思いませんか?
フィリピンは「貧富の差」が大きく、残念ですが、この貧富の差は教育に大きく影響しています。大学進学率を見ると分かるように、半分以上の適齢人口は大学へ進学できません。高等教育を受けているのは、ひと握りの富裕層だけということです。
※大学進学率は、年齢に関係なく大学に在籍している生徒の数を、実際の入学適齢年齢層の人口で割った数値。 浪人生や社会人入学、留学生の数が多い国は100%より数値が高くなる可能性もあります。
フィリピンの大学教育の特徴
フィリピンの大学教育は、世界的に見ても生徒や教員のレベルが高く、スパルタで知られています。大学へ進学するのは、しっかりと勉強を続けて来られた富裕層なので、その教育レベルは世界にも通用する高い水準です。さらに公用語として英語を使用するので、大学の英語教育も本格的です。
フィリピンの大学ランキング
フィリピンの中でも、優秀な学生が集まる大学は、どんなところでしょうか。2024年に発表された、フィリピンの最新大学ランキング1〜10位を見てみましょう!いわゆる「フィリピンの名門大学」がそろっていますので、ぜひ大学選びの参考にしてください。
【2024年フィリピンの名門大学ランキング】
フィリピンの東大とも言える、フィリピンではトップクラスの国立大学です。本拠地はマニラですが、フィリピン全土に21校のキャンパスがあります。その中でも最も規模が大きいディリマン校は、医学・法学・経済学が有名です。
同じくフィリピン大学の系列校で、システム学部だけでなく経済や法律なども学べます。
フィリピンでもエリートが集まる総合私立大学として知られており、その学力はトップクラスです。官僚や上流階級の家庭が多いので、公立大学とは違う生徒層と知り合えます。特に英語と人文学系の評価が高く、世界レベルの英語力をつけたい人におすすめです。
アテネオ・デ・マニラ大学のライバル校としても知られている、トップレベルの私立校です。学費がフィリピンの中では高額のため、アテネオ・デ・マニラ大学と同じく、富裕層が集まると言われています。世界各国の大学と連携をしていて、グローバル人材の育成に力を入れています。
1611年創立、アジア最古の歴史がある大学で、歴代のフィリピン大統領を輩出している名門校です。カトリック大学としては世界一の規模を誇ります。教育・経営・医学・観光などさまざまな分野の専攻ができる総合大学です。
※以下、名前のみ紹介
6位:
国立 フィリピン大学ロスバニョス校(University of the Philippines Los Baños)
University of the Philippines Los Baños (UPLB)
7位:
州立 フィリピン工科大学(Polytechnic University of the Philippines)
Polytechnic University of the Philippines
8位:
私立 フィリピン国際大学(National University, Philippines)
National University | Education that works
9位:
私立 デ・ラ・サール・カレッジセントベニルド校(De La Salle-College of Saint Benilde)
De La Salle-College of Saint Benilde - Be Like No Other
10位:
私立ファティマ大学(Our Lady of Fatima University)
Our Lady of Fatima University (OLFU) - Welcome to the Home of the Topnotchers
出典:Top Universities in the Philippines
2024年フィリピンの大学ランキング
フィリピンの大学に留学するメリット
フィリピンの大学に留学するメリットは、主に4つあります。
①学費が安い
②物価が安い
③英語が上達する
④フィリピン特有の専門分野が学べる
①学費が安い
フィリピンの公立大学の学費は、年間約10万円。日本の大学と比べても圧倒的な安さです。先ほどのランキングにも登場した、名門私立大学でも年間20〜40万円程度です。
近年日本でも、大学に通うために多くの人が何らかの奨学金を借りています。大学進学費の負担は、増加する一方です。筆者も私立大学へ通い、海外留学も希望していたため、毎月奨学金を借りて何とか生活していました。
しかしフィリピンの大学であれば、借金をせずとも、安くて質の高い留学を経験することが可能です。
②物価が安い
フィリピンは学費だけでなく、物価も安いです。地域によって多少異なりますが、おおよそ日本の2分の1で生活ができます。宿泊費、食費など学費以外にかかる生活費を抑えられるので、学生にとってとても魅力的な留学先ではないでしょうか。
③英語が上達する
フィリピンの大学では、授業が基本的に英語で行われます。教授から意見を求められる授業も多いので、リスニング力やスピーキング力をつけることができます。ライティングやリーディングの宿題は、欧米諸国の大学に劣らないほど多いと言われています。しっかりと学んだ分だけ、英語の力が身につくでしょう!
④フィリピン特有の専門分野が学べる
フィリピンで人気の専攻分野は、開発経済学とホスピタリティ学(社会科学)です。
「開発経済学」は、発展途上国の経済開発、経済発展についての経済学です。貧富の差が大きく、典型的な発展途上国であるフィリピンで、経済開発について肌で感じられるおすすめの分野です。
「ホスピタリティ学」は、社会科学の中でも、主に飲食店などの接客業とそのマネジメントについて学ぶ分野です。観光業やカスタマーサポート業の仕事を多く請け負っているフィリピンで、ホスピタリティ学や社会科学は人気の専攻です。卒業後、接客業のマネジメントに関わりたい人におすすめです。
フィリピンの大学に留学するときの注意点
①入学時期が8月
学校によって多少異なりますが、フィリピンの大学入学時期は8月です。有名なトップ大学では、入学の1年前に入学試験が行われるので、計画的に準備が必要です。
多くの大学は、年に2回(夏と冬)に入試を受けることができます。まずは、志望大学の入試日程をしっかりと調べておきましょう!
②文化の違い
フィリピンに限りませんが、留学をするということは、異なる文化や価値観に適応しながら 生活しなければいけません。
例えば、「フィリピン時間」と呼ばれるほど、フィリピンの人は南国特有の大雑把な時間感覚を持っています。
その他にも、トイレットペーパーはトイレに流せない、またはそもそもトイレットペーパーがない場合があります。それを文化の違いと割り切って、適応していくマインドがないと、フィリピンでの生活は難しいでしょう。
③タガログ語、ビサヤ語の習得も必要
フィリピンの日常生活では英語とは別で、マニラ周辺ではタガログ語、セブ周辺ではビサヤ語が使われています。フィリピンに滞在する以上、完全に英語だけの生活とはいかず、現地の言語もある程度は覚えていく必要があります。
④治安
フィリピンの都市部は、特に治安が悪いことで知られています。貧困層も多く暮らしているため、外国人を狙ったスリや窃盗、詐欺などの犯罪が頻繁に起きています。休日など、学校以外で現地の人に話しかけられても、十分に警戒し、特に貴重品の管理には注意をしましょう。治安が心配で滞在に不安しかないと感じる人には、フィリピンはおすすめできません。
フィリピンの大学留学の費用目安
フィリピンの大学も日本と同様ですが、国公立大学、州立大学、私立大学では授業料が異なります。州立大学の場合、年間授業料は2万円~5万円程度、国立大学は5万円~10万円程度、私立大学でも5~45万円程度です。
一方日本では、文部科学省が定めている年間授業料の標準額が約54万円です。この標準額に、20%までの増額は認められています。
また留学先候補の1つとなるアメリカの大学については、年間の学費が200万円~600万円程度はかかります。
ここでは細かい内訳は省略しますが、その他ビザ申請費用や、食費、生活費などの滞在費として必要なのはおおよそ年間150万円~200万円でしょう。
これを見ても、フィリピンの大学留学の安さが分かると思います。
まとめ
今回はフィリピンへの大学留学について、特徴やメリットと注意点、かかる費用を解説しました。
フィリピンの大学へ留学するメリットは
①学費が安い
②物価が安い
③英語が上達する
④フィリピン特有の専門分野が学べる
という4点です。
フィリピンの大学と南国の文化に魅力を感じる方、費用を抑えて大学留学を検討したい方におすすめです。
留学時期が日本とは異なりますので、事前にしっかりと準備をして、有意義な留学を実現させてください!