
経済成長とともに、増加傾向にあるオーストラリアの人口
日本と比較するとまだまだ少ないオーストラリアの人口ですが、特にシドニーやメルボルンでは急速に増加しています。
本記事では、2025年度最新のオーストラリアの総人口をはじめ、主要都市における人口や50年後のオーストラリアの人口展望などについて解説します。
オーストラリア旅行やワーホリなどに興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。
- 2025年最新・オーストラリアの総人口
- オーストラリア主要都市の人口
- オーストラリアの経済成長と密接に関係する人口増加
- 先進国の中では少ないオーストラリアの人口
- 50年後のオーストラリアの人口展望
- おまけ:オーストラリアと日本の人口構成比較
- まとめ
2025年最新・オーストラリアの総人口
オーストラリアの総人口は2025年現在推定で約2698万人。
日本の約5分の1ほどではありますが、今後さらに拡大すると予測されています。移民政策による多様なバックグラウンドを持つ人々の流入によって、人口構成の変化を促しているからです。
特に都市部への人口集中が顕著で、シドニーやメルボルンといった主要都市だけでなく、ブリスベンやパースなどの中規模都市も成長を続けています。
人口が急激に増えている都市部ではインフラや住宅の需要が高まっており、オーストラリア政府や地方自治体は持続可能な都市開発を進めるための計画を推進し、地域の魅力が一層高まるよう期待されています。
さらに、各州の特性に合わせた産業の発展が地域経済を支える重要な役割を担うだけでなく、オーストラリアの実質的なGDPに大きな影響を与えています。
例えば、パースでは鉱業が主要産業として地域の経済成長を牽引し、ブリスベンでは観光や教育分野での発展が見込まれています。
今後、オーストラリアの人口推移は、環境や社会的要因と密接に関係しながら持続的な成長を続けることが予想されています。
オーストラリア主要都市の人口
オーストラリアの主要都市は、過去数十年にわたり、急速な人口増加を遂げてきました。
シドニーやメルボルンといった大都市は、国内外からの移住者を受け入れ、国全体の経済成長を牽引しています。
以下では、オーストラリアの主要都市における人口を紹介します。
シドニー・メルボルン
シドニーはオーストラリア最大の都市として、文化、経済、教育の中心地となっており、2024年時点の人口は約530万人を超えています。
メルボルンもまた、アートやスポーツの都市として知られ、シドニーに次ぐ規模です。メルボルンの人口は約510万人で、今後も安定した推移が予測されています。
ブリスベン・パース
ブリスベンやパースは、自然環境や生活の質の高さから人気の移住先です。
クイーンズランド州の州都であるブリスベンはオーストラリア第3の都市であり、2010年代以降急速に人口が増加し、2024年6月時点の推定人口数は約278万人です。
オーストラリア第4の都市であるパースは、オーストラリア西部の経済拠点として鉱業を中心に成長を続けており、2025年の人口の推定値は約217万人と言われています。
アデレード・キャンベラ
アデレードやキャンベラも注目すべき都市です。
アデレードは南オーストラリア州の州都で、規模はオーストラリア第5位。ワイン産業や芸術文化が盛んであり、2025年時点の人口は約140万人〜150万人と推定されています。
オーストラリアの首都であるキャンベラは、政治の中心地として安定した人口増加を見せ、2024年時点の人口推定値は約48万人です。
オーストラリアの経済成長と密接に関係する人口増加
オーストラリアの人口増加は、経済成長と密接に関連しています。
以下では、オーストラリアの経済成長と人口増加の関連性と、人口増加がもたらす課題点について解説します。
経済成長を牽引
過去数十年にわたり、オーストラリアが安定した経済成長を遂げている背景には、労働人口の増加が一役買っていると言っても過言ではありません。
オーストラリアの積極的な移民政策が労働力の供給を支え、様々な産業の拡大を促しています。
特に、教育や医療、建設などのセクターは人口増加によって需要が高まり、経済成長の原動力となっています。
さらに、人口増加は消費マーケットの拡大をもたらし、内需を押し上げる主な要因にもなっています。新たな住民が増加することで住宅市場が活性化し、インフラ整備も進むことで雇用機会の創出が期待されます。
移民政策を背景にした労働人口の増加によって、オーストラリアは持続的に経済成長を続けています。
人口増加の課題点
経済成長の一方で、急速な人口増加は都市部における交通渋滞や住宅価格の高騰といった課題も生じています。
経済成長を維持するために、こうした課題への適切な対応が求められています。
オーストラリア政府は、経済成長と人口増加のバランスを保ちながら持続可能な成長を遂げられるように、インフラ投資や都市計画の見直しを進めています。
先進国の中では少ないオーストラリアの人口
経済発展や積極的な移民政策を講じているオーストラリアですが、先進国の中では人口は少なめです。
以下では、先進国の中でなぜオーストラリアの人口が少ないのかを解説します。
居住に適した地域が限定的
オーストラリアの人口が少ない理由のひとつは、国土の多くが乾燥しており、居住に適した地域が沿岸地域に限られていることです。
都市部に人口が集中しているため、広大な土地に対して人口密度が低くなっています。
シドニーやメルボルンなどの主要都市は人口が増えつつありますが、全国的な人口密度は他の先進国と比べて低いです。
また、移民政策が人口増加に寄与しているものの、出生率が低いため、人口の絶対数は増えているものの、相対的には他国と比べて人口が少ないという現象が起きています。
政策による移民の受け入れ制限
オーストラリアの人口が少ない理由には、先住民と移民の関係も影響しています。
もともとオーストラリアにはアボリジニと呼ばれる先住民が住んでいましたが、ヨーロッパからの移民が増加するにつれ、アボリジニの生活様式や人口構成に大きな変化が生じました。
現在のオーストラリアの人口は移民によって多様化しているものの、移民の受け入れには政策上の制限があり、急激な人口増加には繋がっていません。
そうした制限がある中でも移民はオーストラリアの経済発展に貢献し、特に技術移民や留学生の増加が都市部の人口拡大を支えています。
出生率の低下
オーストラリアは高齢化社会に直面し出生率が低下していることも、他の先進国よりも人口が少ない理由のひとつです。
オーストラリア政府は出生率の改善や移民の受け入れを促進する対策を講じて、バランスの取れた人口構成を目指していますが、地理的条件や経済的要因が実現を複雑にしています。
以上のようにさまざまな要因が絡み合うことで、オーストラリアの人口は先進国の中でも少ないのです。
50年後のオーストラリアの人口展望
以下では、オーストラリアの50年後の人口について考える際に、注目しておきたいポイントをいくつかご紹介します。
目標は人口増加
オーストラリア政府と各州は、移民政策の調整や出生率を向上させるために持続可能な人口増加を目標に掲げて政策を講じています。
現在のオーストラリアは移民が人口増加に大きく寄与した多文化社会であり、今後も同じ傾向が続くと予想されています。
特にアジア圏からの移民が増加するのではないかと考えられています。
持続可能な都市開発
都市部のインフラ開発や環境維持も、人口増加においてキーポイントとなるでしょう。
持続可能な都市開発は人口密度の高まりが原因で生じるさまざまな問題を緩和する鍵となります。オーストラリア政府はスマートシティの推進や公共交通機関の見直しなどを通じて、人口増加に対応しうる都市開発を模索中です。
人口を増やしつつも、環境整備も重視した持続可能な都市開発を進めていると言えるでしょう。
技術革新と経済成長
技術の進化によって労働力の質が向上し、経済が発展するため、多くの移民にオーストラリアを生活の場として選んでもらえるよう技術革新にも力を入れています。
気候変動や世界的な経済状況の変化など予測を覆す可能性のある要素も考慮した上で、オーストラリアは柔軟で適応力のある政策を講じています。
おまけ:オーストラリアと日本の人口構成比較
以下では、オーストラリアと日本の人口構成について比べてみました。
| オーストラリア | 日本 | |
| 人口数 |
・約2698万人 |
・約1億2600万人 |
| 平均年齢 |
・37歳程度 ・シドニーやメルボルンなどの大都市には多くの移民が集まり、若年層の人口が高い |
・48.4歳 ・世界で最も高齢化が進む国のひとつ |
| 備考 |
・移民の受け入れが積極的 ・多様な文化と民族が共存する多民族国家 ・移民政策が経済成長の原動力となり、労働力確保の面で重要な役割を果たしている |
・少子高齢化が進行 ・出生率の低下が大きな課題となっており、人口減少が経済や社会に与える影響が懸念されている ・高齢化社会への対応が急務 |
両国の人口構成を比較すると、それぞれの国が抱える課題や強みが浮き彫りになり、将来的な政策の方向性を考える際の重要な気付きとなります。
まとめ
オーストラリアは移民政策による人口増加を経済成長のドライバーとして活用。
多様な文化背景を持つ人々が新しいビジネスや産業を生み出す環境を整えることで、労働力の増加と消費活動の拡大が経済の活性化に好影響を与えています。
一方で、人口増加に伴う都市インフラの整備や環境への負荷といった課題も生じるなど、持続可能な成長を目指す上で解決すべきポイントとなっています。
本記事が、オーストラリアや日本の移民政策や人口推移などに興味を持つきっかけになれば幸いです!
◇経歴
Webライター歴3年
◇留学経験
ニュージーランドのクライストチャーチ、2年
◇海外渡航経験
インドネシア、タイ、カナダ、イタリア、フランス
◇自己紹介
自身の経験を活かすことができるWebライターをしています。正確かつ為になる情報を発信していきます。
hikoblog『https://hiko001.com/』