今回は、そんなマレーシア留学や特徴についてご紹介します。
具体的な英語教育のシステムや、英語なまりなどにも解説しているので、アジア圏での留学を考えている方はぜひチェックしてみてくださいね。マレーシアの基本情報
マレーシアは、マレー系、中華系、インド系などが暮らす、東南アジアの多民族国家です。
さまざまな文化や宗教が融合し、魅力ある文化を生み出しています。
首都クアラルンプールは、東京と同じように近代的な高層ビルやショッピングモールが立ち並んでいますが、路地に入ればモスクや寺院、ローカルな屋台がひしめきあう活気に満ちた大都市です。
公用語はマレー語ですが、英語、中国語、タミル語も話されています。
マレーシアの英語レベルについて
非英語圏の英語力を図るEF英語能力指数の2023年ランキングによると、マレーシアの順位はアジアの中でシンガポールに続く2位、世界全体でも上位と非常に高いレベルにあります。
これは、マレーシアがかつてイギリスの植民地だったという歴史に加え、民族間でコミュニケーションするツールとして英語が使われていることが理由です。
英語は公用語であるマレー語に次いで重要な第二言語として扱われていて、特に世界中から企業が集まるクアラルンプールでは、街中でもビジネスでも英語が使われています。
一部の高齢者は、植民地時代の英語教育を受けているので流暢なイギリス英語を話しますし、オフィスワーカーやビジネスマンなど、ビジネスに携わっている人々や、インターネットやSNSを日頃から使っている都市部の若い世代も流暢な英語を話します。
近年は、政府もグローバルに活躍できる人材を育てるために、英語教育に注力していることもあって、マルチリンガルな環境が進んでいます。
マレーシアの英語教育
マレーシアの英語教育は、国の教育政策において重要な位置を占めています。
かつてのイギリス植民地時代は、英語とマレー語の2言語教育が行われていました。そして1957年にイギリスから独立した後は、マレー語重視の教育に方針変更がなされています。
しかしマレー語が公用語となった後も、英語は日常生活で使われ続けました。
そして近年は国際化の波と共に、世界で競争力を持つ人材の必須スキルとして、英語の重要性が再認識されています。
現在では、国家として再び英語教育に力を入れはじめていて、日本では2020年から小学3年生から英語が必修科目となりましたが、マレーシアは小学生1年生から英語の勉強がスタートします。
さらに家庭によっては、幼稚園や保育園でも英語教育をはじめるケースも多くなって来ています。
教育は、会話や実践的なスキルに重きが置かれていて、小学校低学年ではスピーキングとリスニング、学年が上がるにつれてリーディングとライティングをバランス良く学ぶようになっています。
大学になるとほとんどの授業が英語で進められる上、一部の大学ではイギリスやオーストラリアの大学と提携して、学位プログラムを提供しています。
最近では、デジタル教材やオンラインプラットフォームの活用によるインタラクティブな学習も進んでいて、質の高い実用的な英語教育が行われています。
マレーシアの英語のなまりはある?
マレーシアはかつてイギリスの植民地だったことから、話されている英語はイギリス英語だと思われがちですが、実際はマレー語や中国語など、それぞれの民族が普段使用している母語に引っ張られている形の独特のなまりや表現があります。
このマレーシア英語はマングリッシュと呼ばれ、このような民族間で異なる英語のなまりがマレーシア英語の特徴といえるでしょう。
日常生活では、非常にカジュアルなマングリッシュが話されていますが、ビジネスや公式な場では標準的なイギリス英語に近い発音や表現を使うことが多いようです。
ではマングリッシュにはどのような特徴があるのでしょうか。
独特の発音
マレーシアの英語は、“th“を“t”や“d”に置き換えることがあります。
例えば、「think」は「ティンク」、「that」は「ダット」、「Thumb」は「タム」のように発音します。
強調表現
中国語の名残りから、語尾に“lah”をつけることが多く、「OK lah!」や「No lah !」、「I don’t know lah!」「Can lah!」のように使います。
街でよく耳にする「OK lah!」は、英語の「OK」と広東語の「啦」が混ざり合った定番の表現です。
この「lah」を付けることで、肯定や感嘆などの感情表現になるのに加えて、文章全体をソフトな印象に柔らげたり、強調したいことを伝えたりと、様々な場面で使われています。
オリジナルな単語
マレー語や中国語、タミル語の単語をミックスして使います。
例えば、「食べる」はマレー語で「makan」なので、「ご飯を食べに行こう」という場合、「Let’s go makan」と言います。
また、「歩く」はマレー語で「jalan」と言いますが、「ブラブラ歩くこと」を「jalan jalan」と言ったりします。
独特の言い回し
代表的なものとして「can」があります。
アメリカやイギリスでは「Yes, I can」のように文章にして使いますが、マングリッシュでは「can」単体で会話が成立します。
例えば、「can?」と質問することで「出来る?」という質問になり、質問に対しては「Yes, I can」 ではなく「can」と一言回答することで、「はい、出来ます」という意思表示になります。
「can, can」と複数回繰り返すことで、「出来る」という意味が強まるようです。
また、マングリッシュでは文法を簡略化する傾向があるので、三人称単数や過去形を省略することがあります。
例えば「He go school」と「s」を省略したり、「She eat breakfast already」のように、過去形を使わないといった具合です。
マレーシアへの英語留学のメリット
マレーシアは、東南アジアという地理的なメリットに加え、英語のレベルが非常に高い国なので、語学留学先の候補として考えている方も多いかと思います。
ここでは、マレーシア留学のメリットをご紹介したいと思います。
高い英語力
マレーシア留学のメリットは、何と言っても英語が共通語として広く使われていることです。
英語はマレーシアの準公用語であると言われているほどマレーシア人の英語力は高く、教育やビジネス、日常生活でも英語が話されています。
街中でも、多くの人が流暢な英語を話しているので、日常生活の中で実践的な英会話を練習するにはうってつけの国です。
留学費用が安い
マレーシアの物価は、日本の半分から3分の1程度で、欧米やオーストラリア留学などに比べて大幅に費用が抑えられることもメリットです。
食費や住居費が安いので、生活費も月に約500~700ドルあれば快適に暮らすことができる上、大学や語学学校の授業料も、欧米と比較して遥かに安価で、質の高い教育を受けられる点が大きな魅力です。
多彩な異文化に触れる
マレーシアではマレー系、中国系、インド系の人々が共存するマルチリンガルな国家なので、異文化に触れる機会が多く、国際的な視野が広がります。
イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教など、いろいろな宗教が共存していますし、英語以外にも、マレー語や中国語、タミル語が飛び交っています。
新年も、マレー系はハリラヤ、中華系は旧正月、インド系はディーパバリと、それぞれの時期にそれぞれのスタイルでお祝いをします。
多彩な文化の中で、様々な人種や宗教、食生活に触れることで、新たな視点を身につけるチャンスになるでしょう。
過ごしやすく快適な環境
マレーシアは、1年の平均気温が30℃ほどと、年間を通して暖かく過ごしやすい気候です。
南国なので高温多湿ですが、日本の夏のように35℃を超えるような日は少なく、朝や夕方は25℃前後と過ごしやすく感じます。
雨季と乾季があり、スコールが降りますが、雨季でも一日中雨が降り続くことはなく、短時間集中的に降った後はカラッと晴れることが多いです。
また、欧米留学に比べて地理的なアドバンテージもあります。
欧米と違って、マレーシアと日本の時差は1時間です。
その上、日本からクアラルンプールへの直行便は約7時間なので、簡単に行ったり来たりできるのもメリットです。
マレーシアはLCCもたくさん飛んでいますので、マレーシア国内やシンガポール、タイ、インドネシアなどの近隣諸国へも格安でアクセス出来ます。
さらにマレーシアは治安も良く、世界163ヶ国の治安を評価しているThe Global Peace Indexによると、マレーシアの2023年のランキングは19位と、留学生も安全に滞在出来る環境があります。
卒業後の進路が広がる
マレーシアの大学では、欧米と遜色ないレベルの教育や、専門性の高い多彩な講義が受けられ、欧米の大学への進学や転入を前提としたプログラムもたくさんあります。
また、世界中から来ている留学生が多く在籍していますので、国際的な環境で人脈を築く絶好の機会です。
実際にマレーシア留学からの帰国後も、いろいろな国の人たちとのコミュニケーションが続いている人も多いそうです。
留学後、卒業後の進路の幅も広がり、進学や就職など、キャリアの可能性を大きく広げるチャンスです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マレーシア英語は「マングリッシュ」と呼ばれていて、多民族国家ならではの独特のなまりや表現がありますが、マレーシア全体で広く英語が通じ、オフィシャルな場で通用する英語力を持つ人も多い英語先進国です。
質の高い英語教育が受けられる上に、日本からも近く、学費や生活費、安全面などを考慮しても、マレーシアは日本人の留学先として非常に魅力的な国です。
アメリカやイギリス、オーストラリアなどに加えて、マレーシアを留学の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?

◇経歴
ニュージーランド留学で使用(学校・ゴルフ)
◇資格
なし
◇留学経験
ニュージーランドのクライストチャーチ、2年、Seafield School
◇海外渡航経験
旅行で、インドネシア、タイ、カナダ(オーロラ鑑賞)、イタリア・フランス(新婚旅行)
◇自己紹介
自身の経験を活かすことができるWebライターをしています。正確かつ為になる情報を発信していきます。
Pentabi『https://pentabi.jp/』