メルボルンの天気と服装ガイド:ベストシーズンと四季の過ごし方

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日本とは季節が逆のオーストラリア。オーストラリアの南東部に位置するメルボルンは、年間を通して比較的温暖で過ごしやすい気候のため、旅行や留学におすすめの都市です。また、世界中からの移民が集まる多文化都市であり、「芸術の街」とも称されるなど、歴史的な建造物とヨーロッパ調の街並みが魅力的な観光都市です。

この記事では、メルボルンの天気の特徴について詳しくご紹介します。季節ごとのおすすめの服装と、天気から考えるベストシーズンもご紹介するので、メルボルンへの旅行や留学を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

メルボルンの天気の特徴と気候帯

まずは、メルボルンの天気の特徴から詳しく説明します。

メルボルンの気候帯

メルボルンはオーストラリア大陸の南東部に位置し、その気候は西岸海洋性気候に分類されます。

西岸海洋性気候は、夏は涼しく、冬は暖流や偏西風の影響により、それほど寒くないのが特徴です。日本に比べると年間降水量はかなり少なめで、降水量の変化も日本に比べると穏やかです。

メルボルンの天気の特徴:「一日に四季がある」と言われる理由

ただ、メルボルンは日本ほど四季がはっきりしておらず、天気も日によって目まぐるしく変わるため、「一日に四季がある」ともいわれています。

この独特な気候は、メルボルンの地理的な要因が大きく影響しています。メルボルンの南には南極海が広がり、北には乾燥した内陸部の砂漠があるため、南極からの冷たい風と内陸部の熱い乾燥した空気が両方入り込みやすいのです。その結果、短時間で気温や天候が大きく変化し、一日に雨と晴れが繰り返されることが日常的に起こります。

地元の人々の間では、「メルボルンの天気が気に入らない?10分待てば変わるから」というジョークがあるほどです。実際、スポーツの街としても有名なメルボルンでは、全豪オープンで突然の気温上昇で「エクストリームヒートポリシー」が適用された翌日に急激に気温が下がる、競馬の祭典であるメルボルンカップで突然の豪雨に見舞われるなど、天候の急変がイベントに影響を与えるエピソードも少なくありません。旅行の際は、この急激な天候の変化に対応できる服装や持ち物を用意することが現地での快適な習慣となっています。

メルボルンの季節ごとの気温と天気

メルボルンは南半球に位置しているため、日本の季節とは逆になります。

メルボルンの春(9月~11月)

メルボルンの春は9月~11月。平均気温は15℃〜25℃です。最高気温は25℃を上回ることもある一方で、朝晩は10℃を下回ることがあるため、寒暖差を感じやすいでしょう。

一年で最も雨が多い季節でもあります。ただ一日中雨が降り続くことはあまりなく、にわか雨や小雨の場合が多いです。穏やかな晴天から急に雨が降り出すなど、一年で最も天気が変わりやすい季節です。なお、10月の第一日曜日からサマータイムが始まります。

9月 10月 11月
最高気温(℃) 17.3 19.7 22.0
最低気温(℃) 8.0 9.6 11.3
平均降水量(mm) 58.0 66.0 60.3
平均降雨日数(降雨量:1mm以上) 10.4 10.2 8.3

(オーストラリア政府 気象局データ)

春の楽しみ方:春は新緑が芽吹き、街中が花々で彩られる季節です。各地でフラワー・フェスティバルが開催され、自然も街も活気づきます。また、ロイヤルボタニックガーデンの春の花々を楽しむのもおすすめです。オーストラリアン・フットボール・リーグ(AFL)の決勝戦や、11月のメルボルンカップ(競馬の祭典)など、スポーツやイベントで盛り上がる時期でもあります。

メルボルンの夏(12月~2月)

メルボルンの夏は12月~2月です。平均気温は14~26℃。雨も少なく湿度が低いため、カラッとした空気を感じるでしょう。

ただ、内陸部の砂漠から吹きつけるフェーン現象の影響により、40℃を超える日もあります。空気が乾燥しているので山火事が起こりやすいです。一方で、日中に気温が上がっても朝晩は涼しくなるため、日本のように熱帯夜が続くことはありません。

12月 1月 2月
最高気温(℃) 24.2 25.9 25.9
最低気温(℃) 13.0 14.3 14.6
平均降水量(mm) 59.1 46.8 48.0
平均降雨日数(降雨量:1mm以上) 7.2 5.6 5.1

(オーストラリア政府 気象局データ)

夏の楽しみ方:夏はビーチシーズンです。セントキルダビーチや、少し足を伸ばしてグレートオーシャンロードで自然を満喫するのに最適です。また、1月にはテニスのグランドスラム大会である全豪オープンが開催され、街全体がスポーツの熱気に包まれます。

メルボルンの秋(3月~5月)

メルボルンの秋は3月~5月です。過ごしやすい季節です。この時期は少しずつ平均気温が下がり涼しくなりますが、最近は3月末頃まで夏の暑さが残ることが多いです。朝、霧が出ることもありますが、日中には晴れることが多いでしょう。日中は20℃近くあっても、朝晩が10℃以下になることもあります。気温差が大きいのが特徴です。なお、4月の第一日曜日にサマータイムが終了します。

3月 4月 5月
最高気温(℃) 23.9 20.3 16.7
最低気温(℃) 13.3 10.8 8.7
平均降水量(mm) 50.1 57.3 55.7
平均降雨日数(降雨量:1mm以上) 6.1 7.9 9.7

(オーストラリア政府 気象局データ)

秋の楽しみ方:気温も暖かく晴天率が高いため、秋は観光のベストシーズンの一つです。ヤラバレーのワイナリーツアーやダンデノン山脈でのハイキングなど、アウトドアアクティビティが楽しめます。また、3月に行われる「メルボルン・フード&ワイン・フェスティバル」「メルボルン・インターナショナル・コメディー・フェスティバル」など、イベントも多く開催され、地元の味覚や芸術を堪能できます。

メルボルンの冬(6月~8月)

メルボルンの冬は6~8月です。日中でも15℃前後あるため、数値だけ見るとそれ程寒くないように思えますが、メルボルンの冬は曇りの日が多く、南極から冷たい風も吹きこむため、体感ではかなり寒さを感じるでしょう。夜には霜が降りることもありますが、雪が降ることはほとんどありません。

6月 7月 8月
最高気温(℃) 14.1 13.5 15.0
最低気温(℃) 6.9 6.0 6.7
平均降水量(mm) 49.5 47.5 50.0
平均降雨日数(降雨量:1mm以上) 9.4 9.7 10.4

(オーストラリア政府 気象局データ)

冬の楽しみ方:曇りや雨の日が多くなるため、メルボルン美術館ヴィクトリア国立美術館など、屋内で楽しめる観光スポットが充実しています。また、郊外の温泉地でリラックスするのもおすすめです。

メルボルンのベストシーズンは?

メルボルンは一年を通じて温暖な気候で雨も少ないため、どの季節でも旅行がしやすいのが特徴ですが、強いて言えば春(9月~11月)秋(3月~5月)がベストシーズンです。

過ごしやすいのは「春」

メルボルンの春は平均気温が15°C〜25℃で過ごしやすいのが特徴です。天気が変わりやすく急に雨が降ってくることもありますが、にわか雨や小雨程度なので、雨で足止めを食らうことはありません。花々が咲き乱れ、街が活気づく季節です。

イベントやアクティビティを楽しめるのは「秋」

秋は観光のベストシーズンです。気温も暖かく、晴天率も高いので、ワイナリーやピクニックなどアウトドアや街歩きが存分に楽しめます。また、大きなフード・イベントやコメディ・イベントなど、国際的なイベントが多く開催される時期でもあります。

季節ごとの最適な服装は?

日本とは異なる気候のメルボルン。「一日に四季がある」という言葉を念頭に置き、柔軟な服装の準備をすることが大切です。ここでは、メルボルンの季節に合わせた具体的な服装をご紹介します。

春(9月~11月)におすすめの服装

平均気温が15~25℃ですが、9月の初めはまだ寒さを感じる日が多いため長袖がおすすめです。10月に入って夏が近づくと、日中は半袖でも過ごせる日が増えてきます。

ただ、日中は半袖で過ごせても朝晩は冷え込むことが多いので、パーカーやカーディガン、風を防げる軽いジャケットなど、羽織れるものを持っておくと良いでしょう。なお、にわか雨や小雨が降る時期でもあります。折り畳み傘を携帯しておくと便利です。

夏(12月~2月)におすすめの服装

メルボルンの夏は日本の夏のように半袖で過ごせますが、室内は冷房が効きすぎていて肌寒く感じることがあります。薄手のカーディガンや長袖のシャツなど、羽織れるものがあると温度調整に便利です。

秋(3月~5月)におすすめの服装

少しずつ気温が下がり始める秋は、日中は半袖で過ごすことができても、朝晩は寒さを感じることがあります。軽めのジャケットやパーカー、カーディガンなど、羽織りものがあると温度調整ができて便利でしょう。冬が近づく5月にはセーターを着る人も増えてきます。

冬(6月~8月)におすすめの服装

メルボルンの冬は雪が降ることはありませんが、日差しが届かなかったり南極側から吹く風の影響で、実際の気温より低く感じることがあります。厚手のコートやセーターを着込んで防寒対策をしましょう。マフラーや手袋もあると良いでしょう。また、曇りや雨の日が多く、急に雨が降り出すこともあるため、防水加工の靴や雨具も準備すると安心です。

紫外線対策も重要

南半球にあるオーストラリアはオゾン層が薄いことで有名で、日本に比べて紫外線量が多いメルボルンでは、紫外線対策が特に重要です。

天気予報では、天気とともに「UVインデックス予報」(紫外線指数)が公開されていますので参考にしましょう。8~10は「非常に強い」、11以上は「極端に強い」ため、注意が必要です。

具体的な対策として、特に夏場のUVインデックスは「非常に高い」レベルに達することが多いため、以下の対策を徹底しましょう。

日焼け止めを使う:SPF30以上の日焼け止めを2〜3時間ごとに塗り直しましょう。 帽子やサングラスを着用する:広いつばのある帽子やUVカットレンズのサングラスで、顔や目を保護します。 日陰を活用する:特に11時から15時のピーク時間帯は、屋内や日陰で過ごすことを心がけましょう。 長袖・長ズボンの着用:夏でも軽量で通気性の良い長袖や長ズボンを選ぶと、紫外線を大幅にカットできます。

天候に合わせた旅行のヒントと便利情報

「一日に四季がある」メルボルンを快適に旅するためのヒントと、便利な情報をご紹介します。

メルボルン旅行中の天気予報の活用

急な天候の変化に対応するため、「Bureau of Meteorology」(オーストラリア気象局)などの信頼できる天気予報アプリやウェブサイトを旅行中も活用しましょう。

お出かけの予定は、大体の天気予報を参考にして内容を組み、予期せぬ天候の変化にも対応できるように、フード付きの上着折り畳み傘などを持ち運ぶのがおすすめです。また、急な雨や街中を歩き回るシーンに備えて、防水性のあるスニーカーを選ぶのがおすすめです。

晴れの日のプラン:ビーチや自然豊かな観光地を優先して計画する。 雨の日のプラン:美術館巡りやカフェで過ごすプランを立てて、天候に左右されずに楽しみましょう。

雨の日の楽しみ方:メルボルンのカフェ文化を満喫

予期せぬ雨にあっても、メルボルンには楽しみ方が沢山あります。特におすすめは、地元のカフェでコーヒーを楽しむこと。メルボルンは、イタリア系移民によって本格的なコーヒー文化がもたらされた都市であり、世界的なコーヒー文化の豊かさで知られています。

街中にはバリスタが腕を振るう個性あふれる個人経営のカフェが数多く点在しており、雨の日にはカフェ巡りを楽しむのにぴったりです。温かい飲み物を片手に本を読んだり、地元の人々と交流したりするのも素敵な体験です。おすすめエリアとして、フィッツロイコリンズストリート沿いのカフェが挙げられます。

メルボルンで役立つ天気の英語

最後にご紹介するのが、メルボルンで役立つ天気の英語です。ここでは、メルボルンの天気に合ったフレーズをご紹介します。

雨が降ってきたときに使えるフレーズ

単に「雨」といっても、「小雨」「土砂降り」と降り方にも程度があります。

「雨がポツポツ降ってきた」とき: It’s starting to rain. / It’s sprinkling.(雨がぱらついている)/ It’s drizzling.(小雨が降っている)

「土砂降り」のとき: It’s pouring. / It’s downpouring.

「晴れのち雨」のように、天気が途中で変わるときに使えるフレーズ

天気の移り変わりが早いメルボルンではよく使う表現です。英語では「~のち~」を「and later」「followed by」と表現します。


紫外線が気になるときに使えるフレーズ

紫外線は英語で「ultraviolet rays」「UV rays」などと言います。

まとめ

この記事では、オーストラリアのメルボルンの天気の特徴とおすすめの服装についてご紹介しました。

年間を通して過ごしやすい気候のメルボルンは観光や留学におすすめです。一方、そのユニークな地理的要因から「一日に四季がある」と言われるほど天候が変わりやすい都市です。訪れる際は、気温や天候にあわせて柔軟に対応できるよう、重ね着ができる服装が好ましいでしょう。

特に、夏場の強い紫外線対策としては、日焼け止め、帽子、サングラスの持参が必須です。また、不意の雨に備えて、防水性のあるスニーカーやコンパクトに収納できる折りたたみ傘を用意しておくと、急な天候変化に左右されず、快適に観光を楽しむための鍵となります。ぜひ、この記事を参考にして準備してみてください!

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