留学中の過ごし方として、ルームシェアを予定している方は多いのではないでしょうか。ルームシェアとはキッチンやお風呂などは6〜8人ほどで共有で使用し、寝室はもう少し少ない人数で過ごすこともできる滞在方法です。慣れない海外で治安にも不安があるという方にとって、一人暮らしより安心して暮らせるため人気があります。
一人暮らしに比べて滞在費用を安く済ませることができたりトラブルが起きた時に助けてもらえたり、他にもさまざまなメリットがあるルームシェア。特に、勉強のために留学をする方にとっては異文化交流ができたり友達が作りやすくなって英語力が上がりやすくなったりすることもありますね。
そんなルームシェアのメリットを最大限に活用するためには、ルームメイトと仲良くすることが非常に大切になります。今回は、ルームメイトと仲良くするためのポイントを解説していきます。「ルームシェアは魅力的だけど、トラブルとかストレスが多そう・・・。」と足踏みしてしまっている方はぜひ参考にしてみてください。
ルームメイトと仲良くするためのポイント
ルームメイトと仲良くしてルームシェアのメリットを最大限に活用するためには、いくつかのポイントがあります。大体の場合6人〜8人くらいの仲間と同じ部屋で多くの時間を共にすることになるのです。仲良くなれなければ、ずっと気を遣いながら生活することになってしまいます。
日本でルームシェアをするとしても、価値観の違いを感じることは多くあると思います。それが海外で多国籍な環境となると、さらにギャップを感じることは増えてくるはずです。生活や文化の違いによりトラブルが増えて、そのストレスに耐えられなくなってしまうと、せっかくのメリットをいかせずに引越しをしてしまう結果になる方も中にはいます。そうならないように、事前にポイントを理解しておきましょう。
文化の違いを認識する
ルームメイトと仲良くなるためには、まずお互いの文化の違いを認識する必要があります。それぞれの育った環境や国によって、生活習慣は全く異なります。これを認識していないと、些細な言動や行動で大きなトラブルを引き起こしてしまいます。
よくあるトラブルとしては、食文化の違いによるものがあります。たとえば、ベジタリアンの友人を肉料理がメインのレストランに誘ってしまったり、イスラム教の友人で豚肉を食べることができないのに豚肉をすすめてしまったりなどです。
また、日本では器を持ち上げて食べますが、海外ではその文化がありません。それにも関わらず、器を持ち上げずに食べている友人に対して「行儀が悪い」と注意してしまうことも文化の違いを認識していなかったことによるトラブルの種です。逆に、日本では麺類は音を立てて啜って食べても悪く思われませんが、海外では嫌な顔をされてしまうことも多いでしょう。
日本にいると触れることのない文化の違いですが、留学生同士のルームシェアでは様々な文化で育ってきた人たちが集まるため、友人の文化の違いに戸惑うことが増えます。この文化の違いを認識せずに自分の目線のみで指摘してしまうと、友人の反感を買ってしまい今後の共同生活が居心地の悪いものになってしまいます。
友人の生活習慣について疑問に思うことや戸惑うことがあれば、指摘せずに「あなたの国ではそんな文化があるの?」と聞いてみましょう。「日本では違うの?」などと聞いてもらえることもあり、異文化交流やコミュニケーションがはずむきっかけになるかもしれません。
自分からコミュニケーションをとる
次に、ルームメイトと仲良くなるためのポイントとして、自分からコミュニケーションをとることが大切になります。
文化が違ったとしても、挨拶が大切なことには変わりありません。英語力やコミュニケーション力に自信のない方は自分から話しかけるのをためらってしまうこともあるかとは思いますが、相手を尊重し、挨拶だけは欠かさないようにしましょう。挨拶から会話が広がるきっかけになったり、何かトラブルが起きた時にも助けてもらいやすくなったりします。
反対に挨拶ができていないと、無愛想なイメージを持たれてしまいトラブルの原因になってしまいます。悪い印象を持たれてしまうと、文化の違いなどですれ違いが起きた時により大きなトラブルに発展してしまいかねません。
ルームメイトだけでなく、他の部屋の人でも会ったら軽くでいいので挨拶をすることを心がけましょう。この基本的なマナーを欠かさないだけで目立ったトラブルや問題を避けることができます。
また、挨拶以外のコミュニケーションでは、些細なことであっても何かする前に一声かけるようにしましょう。同じ部屋で暮らしていると、相手の些細な行動がトラブルを引き起こしてしまうこともあります。自分にとっては当たり前だったりそこまで意識していないような行動であっても、相手にとっては失礼にあたる行動であることも少なくありません。
そういった認識不足によるトラブルも、事前に一声かけるといったコミュニケーションを取ることで予防ができます。例えば、電気をつけたり消したりしたいときや音楽をかけたいときなど、相手の意見を聞いてから行動するようにしましょう。
トラブルの原因は、会話が少ないことによる勘違いから生まれることが多いです。まずは挨拶をすることで関係性を築き、些細なことでもコミュニケーションを取れるようにしていきましょう。
もしルームメイトと合わなかったら?
それぞれの文化に違いがあることを認識した上で挨拶や基本的なコミュニケーションを欠かさないよう意識しても、やっぱりルームメイトとは相性が合わないと感じたらどうしたらいいのでしょうか。
話がうまく噛み合わなかったり、こちらが頑張ってコミュニケーションを取ろうとしても相手があまり話してくれなかったり、そもそもの性格が合わないこともあるかと思います。
様々な国籍の人が集まる留学生活では、根本的に相性が合わない人と出会うことは決して珍しいことではありません。ましてや、そもそも合わない人とルームシェアをするとなると余計に合わない部分が浮き彫りになってしまいますよね。
一度そのような状況になってしまうと、自然と会話が減ってきてしまいお互いに嫌悪感を抱いてしまうことが多いです。しかし、先ほどもお伝えしたとおり会話がなければ些細なことでもトラブルの種になってしまいます。相性の合わない相手であれば余計にそうです。
そのため、合わないと感じる相手であっても軽い挨拶や電気をつけたり消したりするときの一声、疑問や違和感を抱いた時の質問などの最低限のコミュニケーションは欠かさないよういつも以上に意識しましょう。
最低限のコミュニケーションを取った上でルームメイトへ違和感を抱いたら、まずは話し合いをしてみてください。こちらも先ほどもお伝えしましたが、多国籍な留学生が集まる空間では文化や生活習慣の違う人たちが集まっています。そのため、違いを指摘して直してもらうという視点ではなく、お互いの生活習慣を知ろうとして、お互いに納得できるような解決策を探すことが大切です。
これらを意識した上で、どうしてもルームメイトと会わずにストレスが溜まってしまう場合はどのように対処すればいいのでしょうか。ここからは対処法をご紹介します。
寮の部屋を変える
挨拶などの最低限のコミュニケーションや話し合いだけですべてが解決できるわけではありません。ルームメイトの行動が気になり、話し合いをした上でどうしても意見のすり合わせができず、解決できそうにない場合は自分の部屋を変えてもらいましょう。思い切ってスタッフに相談し、部屋移動を申し出てみてください。
寮の中で上手くやっていくことも大切ではありますが、留学の目的の多くは勉強です。ただでさえ環境が大きく変わり慣れないことが多い中で家でもくつろげずストレスが溜まり続けると、勉強にも集中できないという状態になりかねません。できる努力はした上でもうどうにもならないと思えば環境を変えるのも一つの手です。
寮を出る
スタッフに相談しても部屋を変えてもらえなかったり空き部屋がないような場合もあります。また、生活を共にする人が相手だと日ごろのコミュニケーションがなかなかうまくいかず部屋を変えてもトラブルが起きてしまう状況がなかなか変わらないということもあるでしょう。
そのような場合は、ルームシェアをやめて寮を出てしまうという方法もあります。留学での滞在方法には、寮でのルームシェア以外にもシェアハウスやホームステイなどがあります。これらでは1人部屋を選ぶこともできるため、ルームシェアでルームメイトとうまくいかなかった方でも安心して過ごすことができます。
引越しに時間がかかったり、滞在にかかる費用が高くなってしまう可能性があったりなどのデメリットもありますが、長期に渡る留学でのストレスを減らしてより充実した留学生活にすることができるかもしれません。
また、1人部屋や1人時間が確保できることで英語学習に集中できる環境を整えることができるので、結果として語学力向上という観点で留学の効果が高まったと感じる方もいることでしょう。
どのような滞在方法であってもメリットデメリットがあるので、自分の性格や留学で実現したいことに合わせて環境を変化させてみてください。
まとめ
今回は留学先でのルームシェアにおいてルームメイトと仲良くなるためのポイントを解説しました。
日本人が相手であっても多国籍な人が相手であっても、挨拶や相手を尊重したコミュニケーションが大切であることは変わりません。完璧に思いを伝えられるわけでない英語でコミュニケーションを取るのであれば尚更、基本的なやり取りを大切にし相手に対して誠実な気持ちを伝えることが余計なトラブルを避けるために必要になります。
ただ、どれだけトラブル防止に努めたとしても、今まで全く違う文化や生活習慣で生きてきた相手とは上手くいかないこともあるでしょう。そのような場合は寮の部屋を変えたり寮を出たり、環境を変えることで対処することももちろん間違いではありません。自分にとって最適な方法で留学生活をより良いものにしていきましょう。

◇経歴(英語を使用した経歴)
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.