英語ぺらぺらも夢じゃない! 英語脳の育て方

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日本では長い間、文法中心の英文読解スタイルの語学学習が行われてきました。

本格的な勉強は中学校から始まります。

学校で行われている学習法は、言語体系である文法を習い、こつこつ単語を覚えて日本語に訳します。英語の発音やリスニング、英会話といったオーラルコミュニケーションを用いた言語習得や練習、トレーニングはほとんど行われません。

そのため、英語を勉強していても英語の音声に慣れていないためネイティブスピーカーが何を言っているか聞き取れず、会話も成立しません。

単語をたくさん覚え、難解な英語の文章を読めるようになっても頭の中では常に英語を日本語に置換えて訳す癖がつき、英語をイメージすることができません。

最近では小学校でも外国語(英語)教育の一環として英語が母国語であるネイティブスピーカーによる国際理解の授業が導入されました。

しかし、それでも圧倒的に英語に触れる時間が少ないため、英語を習得するには至りません。日本人が英語を話せない理由は、日本語で英語を考えてしまう癖がついてしまっているからです。

英語を話せるようになるためには、英語を英語のまま理解できるように英語脳を育てる必要があります。

英語脳を習得する方法

英語脳を習得するために必要なこと

子供が言葉を習得する過程

英語脳を育てるためには英語を英語で理解することが必要になってきます。

子供は自分の母語を習得する過程において、赤ちゃんの頃から周りの大人が話している言葉を聞き、膨大な量の言葉のシャワーを浴びるように耳に入れています。

生後1歳を過ぎると、少しずつ喃語のようなもの(赤ちゃんが出す意味の分からない言葉)からぽつりぽつりと簡単な単語を口に出していきます。

次第に単語と単語を組み合わせて2語文(主語と動詞)になり、幼稚園に上がる頃には単語を組み合わせて長い文を話せるようになっていきます。

子供は文法など教わっていませんが、大量の言葉のシャワーを浴びることによって自然と文の法則、つまり私たちが学校で習う文法を体得していきます。

人には言葉を覚える語学適齢期があります。
幼児期が語学適齢期にあたり、母語のシャワーを浴びた者は誰でもその言語を獲得することができます。

語学適齢期に海外などに住んでいたことがあったり、家族が多国籍で2カ国語以上話す環境で育つと、バイリンガル(2カ国語を話す話者)になる可能性があります。

子供の脳はスポンジのようにたくさんの言葉を吸収する能力があるのでしょう。
幼児期に多くの言語に触れると、それだけ多くの言語を理解し話せるようになります。

諸説はありますが、この言語適正期は10歳前後までとされています。それまでに日本語のほか英語などの多言語に触れて育った人は自然と2カ国語以上話せるようになります。

大人は英語を話せるようになるのか

それでは、語学適正期を過ぎた大人でも英語を話せるようになるのでしょうか。

答えは努力次第ですが、イエスです。

大人になると脳は母語である日本語で凝り固まっているため、どうしても英語を排除してしまいます。英語を英語で考えることが難しいからです。

英語を聞くと、反射的に日本語に置き換え、頭の中で翻訳して考えています。
そのため、ネイティブの会話のスピードについていけません。

頭の中で日本語に置き換えている間に、会話はどんどん先へ進んでしまいます。また、英語独特のリズムや発音もリスニングができない要因になっています。

英語を話せるようになるには、大量の英語のシャワーを浴びて英語のリズムや発音に慣れることが先決です。

文法は必要なのか

英語を話せるようになるには様々な教材やメソッドがあります。

大人が英語を話せるようになるには、やはり文法の勉強は必要になります。

文法を知らなくても適当に単語をつなげて話すことはできますが、意味が通じない英語になったり、間違った英語になったりする可能性があります。

文法は英語が話せるようになるためのツールになります。

文法を知らないと遠回りになりますので、きっちり文法を学んだ方が早く話せるようになります。

文法書には細かい法則や例外がたくさんあって全てを暗記して頭に入れることは不可能です

私たち日本人でも文法的に正確に話していないこともありますので、あまり細かいことは気にせず、中学校で習う基本的な文法や構文(SVOC)を押さえておくことをおすすめします。

最後はやっぱり語彙力

どの程度英語を話せるようになるかレベルにもよりますが、語学は語彙との戦いです。高度な英語を話す人は豊富な語彙力を備えています。

英語のリズムや発音、文法を習得したら、あとは単語や熟語をたくさん覚えることです。

日常会話や海外旅行、留学、海外出張など自分の目指すゴールによって覚える単語の数も変わってきますが、中学や高校で覚える基本的な単語は必ず覚えておきましょう。

やはり最低限の単語を知らなければ会話が成立しません。

英語脳のトレーニング方法

英語脳を育てるには英語漬けになることが一番です。

英語を英語で考えるためには難しい英語ではなく、ネイティブスピーカーの子供が英語を習得してきたようにやさしい英語に大量に触れることが大切です。

子供向けのテレビ番組や絵本などから英語を学びます。やさしい英語なので日本語に置き換えなくても理解できるレベルです。

このやさしい英語をたくさん頭に入れることによって英語脳を育てます。

例えば、I like apples.という文章はとてもやさしい英語です。

この文章を見たとき日本語に翻訳しなくてもイメージすることができると思います。

このように英語を日本語に置き換えるのではなく、英語を英語のままとらえてイメージすることが大切です。

英語をネイティブスピーカーのように話せる人は、頭の中で英語を日本語に置き換えていません。

レスポンスが早いのは、appleを「アップル」ではなくて、「赤くて丸い果物」と認識しているからです。頭の中にこの文章が流れてきた時に概念のようなものでとらえていると考えられます。

私たちも母語で「バナナ」と言えば、黄色くて甘い果物だと想像するでしょう。

ご飯なら白いお米、牛乳なら白い飲み物、ケーキならスポンジの上にクリームとイチゴがのっていると想像するかも知れません。

このように英語を概念でとらえる力が英語脳には必要です。

英語脳におすすめの教材等

英語脳に効果的な学習方法

多読や多聴を行う

英語脳を育てるには前述したように英語を英語のまま理解できるように、やさしい英語に触れることが大切です。

例えば、子供向けのテレビ番組を見たり、絵本を読むことです。

子供向けの教材は、シンプルな英文のため理解度も高まります。
何度か音読して英語の構造がどうなっているのか分析してみましょう。

ネイティブスピーカーの子供が自然と体得した言葉の成り立ちを、私たち大人は文法というツールを使って身につけることが上達への近道となります。

ただし、闇雲に英語を読むだけでは英語を自分から発信するスピーキング力は伸びません。

英語の文の構造を理解し、それを今度は自分から発信するために頭の中で組み立てていく作業が必要になるからです。

教材は絵本などのやさしいものからだんだんとレベルを上げていきます。耳から大量に英語を入れることも同時に行います。

子供向けの番組だけでなく、ニュースやドラマ、映画などでも良いですが、最初は英語を日本語に翻訳しないようにするためにやさしい英語から始めたほうが良いです。

英語を英語のまま直読直解できるように、英語脳を育てるために日本語を排除しましょう。

音読やシャドーイングを行う

音読を行うときはなるべく声を出して行います。

オーディオ音声を使う場合は、英文が読まれた後に続いてリピートします。
一回だけではなく何度もリピートしましょう。

英文を覚えてしまうくらい何度もリピートして英語の基本構文を頭にたたき込みます。

そのときに注意したいのが、絶対に頭の中で日本語に訳さないことです。
英語を英語のまま理解できるように訓練することが大切です。

テキストやスクリプトはできれば日本語と英語両方手に入れましょう。

まず英語の音声を聞きます。次に英語のスクリプトを読んで内容を理解します。

次はオーディオ音声に合わせてリピートを行います(英語のスクリプトを見ながら声に出して読む)。

何度かリピートしたら今度はスクリプトを見ないでシャドーイングを行います。
(これは、英語の音声が流れた後にスクリプトを見ないで英語をリピートします)

シャドーイングは通訳の方が行っている訓練方法ですのでかなり負荷がかかりますが、毎日行うとかなりスピーキング力が伸びます。

もし余力があれば、今度は日本語のスクリプトを見て、逆に英語でリピートします。これを反訳といいます。日本語をみて英語に反訳ができるようになることが最終ゴールとなります。

カランメソッド

ネイティブキャンプにはカランメソッドと呼ばれる英会話に適した教授法を取り入れています。カランメソッドとは、母国語の助けを借りずに英語のみを用いて英語を学ぶ方法です。

英語を英語のまま理解し、英語脳を育てるには最適の学習方法と言えます。

この方法で学べば、短期間でリスニング力とスピーキング力を伸ばすことができると言われています。講師は英語でたくさん質問し、生徒は瞬時に回答しなければなりません。英語漬けになるようなシステムです。

カランメソッドでは、講師は特定の単語や文法にフォーカスし、大切な箇所を英語で話せるようにサポートしながら生徒に発話の練習させます。英語をたくさん聞き、話してもらいます。

この方法だと、英語を理解できるようになるだけではなく、日本語に翻訳しないで実際に使えるようになります。

多読におすすめ教材

ネイティブスピーカー向けの子供絵本のほか、小学校や中学校で習う英語の教科書や副教材、海外のティーン向けのコミックや雑誌、ヤングアダルト向けのペーパーバック等を使用し、自分のレベルに合わせて教材を選び多読を行います。

ネイティブキャンプのカランメソッドで使用されている教材もおすすめです。

まとめ

英語脳を育てるには英語漬けになる必要があります。

常に目と耳から英語を入れます。

教材は、自分のレベルに問わず最初はやさしいものから始めます。おすすめ教材で紹介した絵本や本などの他にもテレビやニュース、ラジオのほかにもインターネットで好きな動画を見てもよいでしょう。

多読や多聴ではスクリプトは必要ありませんが、音読やシャドーイング等のトレーニングを行う際は、必ずスクリプトを用意します。

ネイティブキャンプの英会話オンラインレッスンでの実践訓練も効果があります。頑張りましょう!