
「マイル・ハイ・シティ」の愛称で知られるデンバーは、ロッキー山脈の壮大な自然と、モダンな都会の魅力を兼ね備えたアメリカ屈指の観光地です。
この記事では、文化、グルメ、そして自然が融合した魅力溢れるデンバーの主要観光スポットはもちろん、移動に便利な交通手段、そして安全に旅を楽しむための治安情報まで詳しくご紹介します。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
デンバーの概要と日本からの行き方
ロッキー山脈の麓に位置し、「マイル・ハイ・シティ(標高1マイル=約1,600m)」として知られるデンバーは、コロラド州の州都です。
雄大な自然と洗練された都市文化が融合し、アウトドア愛好家からアート好きまで、多様な旅行者を魅了しています。
この美しい街へのアクセス方法を見ていきましょう。
デンバーの概要
デンバーは、アメリカ中西部における経済と文化の中心地の一つです。
気候は乾燥しており、年間300日以上が晴天という恵まれた天気が特徴。
主要な産業は金融、通信、航空宇宙などですが、近年はクラフトビールや多様なグルメでも注目を集めています。
ダウンタウンには歴史的なユニオン駅やモダンな高層ビルが立ち並び、少し足を延ばせばレッドロックス野外劇場など、自然の景観を活かした名所があります。
日本からのアクセス方法
日本からデンバーへの玄関口は、デンバー国際空港(DEN)です。
1. 直行便を利用する
現在、東京の成田国際空港(NRT)からデンバー国際空港(DEN)への直行便が運航しています。
主にユナイテッド航空が運航しており、所要時間は約10〜12時間です。
時間を節約したい旅行者にとって最も便利な選択肢です。
2. 乗り継ぎ便を利用する
直行便のほか、アメリカ西海岸の主要都市(ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルなど)や、ダラス、シカゴなどのハブ空港を経由する乗り継ぎ便も多数あります。
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)をはじめ、多くのアメリカ系・アジア系航空会社が選択肢となり、直行便よりも柔軟なスケジュールや割安な運賃が見つかることがあります。
総所要時間は、乗り継ぎ時間を含め13〜15時間以上が目安となります。
デンバーの都市観光
デンバーは、ロッキー山脈への旅の拠点としてだけでなく、それ自体が非常に魅力的な観光都市です。
特にダウンタウンと周辺エリアには、歴史的な建築、世界的なアート、そして活気あるエンターテイメントが集中しており、徒歩や公共交通機関で効率よく楽しめます。
ここでは、デンバーの都市観光についてご紹介します。
1. ユニオン駅(Union Station)
ダウンタウンの中心にあるユニオン駅は、100年以上の歴史を持つ美しいボザール様式の駅舎です。
現在は高級ホテル、レストラン、バーが集まる複合施設として生まれ変わり、市民や観光客の憩いの場となっています。
駅の壮麗なホールは必見です。
2. ラリマー・スクエア(Larimer Square)
デンバー最古の街区であり、ビクトリア調の歴史的建造物が並ぶ石畳のストリートです。
ブティック、高級レストラン、バーが軒を連ね、昼夜問わず賑わいます。
夜はストリートの頭上を飾るライトが幻想的な雰囲気を作り出します。
3. デンバー美術館(Denver Art Museum, DAM)
印象的なモダン建築が目を引くデンバー美術館は、特にネイティブアメリカン・アートのコレクションで世界的に有名です。
その他にも、ヨーロッパ絵画、西洋アメリカンアートなど幅広い分野の作品が展示されています。
4. クアーズ・フィールド(Coors Field)
MLBのコロラド・ロッキーズの本拠地であるこの野球場は、ダウンタウンに位置しアクセス抜群です。
標高1マイルを示す紫色の座席が有名で、野球ファンならずとも雰囲気を楽しむことができます。
5. シビック・センター・パークと州議会議事堂
ダウンタウンの中心部にある広大なシビック・センター・パークは、市民の憩いの場です。
その東側に建つコロラド州議会議事堂は、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂に倣ったデザインで、ドームはコロラド産の金で覆われています。
6. デンバー植物園(Denver Botanic Gardens)
街中にありながら、世界中の植物を集めた広大な庭園です。
四季折々の花々やテーマに合わせたユニークな庭園があり、都会の喧騒から離れてリフレッシュするのに最適なスポットです。
デンバーを拠点にして行ける自然スポット
「マイル・ハイ・シティ」であるデンバーは、都市の魅力に加え、壮大なロッキー山脈への完璧な玄関口としての役割も果たしています。
車で少し移動するだけで、世界レベルのハイキングコースや息をのむような絶景スポットにアクセスできます。
ここでは、日帰りで楽しめる、デンバーを拠点にした主要な自然スポットをご紹介します。
1. ロッキーマウンテン国立公園(Rocky Mountain National Park, RMNP)
デンバーから北西へ車で約1.5〜2時間。
コロラド州を代表する国立公園であり、必訪スポットです。
標高4,000m級の山々、氷河湖、野生動物が生息する広大な森林が広がっています。
特に、公園を東西に貫く景勝道路「トレイル・リッジ・ロード(Trail Ridge Road)」は、夏期のみ通行可能ですが、絶景ドライブが楽しめます。
2. レッドロックス野外劇場&公園(Red Rocks Amphitheatre and Park)
デンバーのすぐ西、車で約30分の距離にある、赤茶色の巨大な砂岩の岩壁に囲まれた世界的に有名な野外コンサート会場です。
コンサートがない日は公園として開放されており、ハイキングやウォーキングを楽しめます。
その独特の音響と景観は、一度は訪れる価値があります。
3. エステス・パーク(Estes Park)
ロッキーマウンテン国立公園の玄関口となる美しい山間の町で、デンバーから車で約1.5時間です。
可愛らしいショップやレストランがあり、観光客で賑わいます。
RMNP観光の拠点として理想的で、雄大な山々に囲まれた静かな雰囲気を楽しめます。
4. マウント・エヴァンス(Mount Evans)
デンバーから車で約1.5時間。
ここは北米で最も標高の高い舗装道路の一つである「マウント・エヴァンス・シーニック・バイウェイ」の終点です。
車で標高4,348mの頂上付近まで登ることができ、アルパインツンドラの厳しい自然と、コロラドの山々のパノラマビューを体験できます。
観光で活用したい交通手段
デンバーは、コンパクトなダウンタウンと、郊外へと広がる広大なエリアの両方を楽しむことができる都市です。
公共交通機関が整備されているため、車がなくても効率的に観光することが可能です。
ここでは、デンバー観光で活用したい主要な交通手段とその特徴をご紹介します。
1. 空港からのアクセス:Aライン(A Line)
デンバー国際空港(DEN)からダウンタウンのユニオン駅までは、鉄道のAラインが非常に便利です。
空港とダウンタウンを約37分で結ぶ鉄道は、到着直後の移動をとにかくシンプルにしてくれます。
渋滞の影響を受けにくく、料金も比較的抑えめで、初めての滞在でも選びやすい手段です。
終点のユニオン駅は路面電車やバスが集まる交通の要所。
ここを起点にすると、ホテルへの移動や観光の動線が一気に整います。
2. ダウンタウン内の移動:ライトレール&バス(RTD)
デンバー地域交通局(RTD: Regional Transportation District)が運営するライトレール(路面電車)とバスは、市内及び郊外の移動を担う中心的な存在です。
ダウンタウン中心部を無料で循環する16th Street MallRideは、観光客にとって頼れる「足」です。
端から端まで料金を気にせず移動でき、歩き疲れた時の回復手段としても優秀。
ショッピングや飲食エリアをつまみ食いするように巡れるのが強みです。
さらにライトレールと組み合わせれば、美術館やスタジアムなど周辺エリアへのアクセスもスムーズになります!
3. 郊外への移動:レンタカー
ロッキーマウンテン国立公園やレッドロックス野外劇場など、デンバーを拠点とした郊外の自然スポットへ向かう場合は、レンタカーの利用が不可欠です。
コロラドの自然はスケールが大きく、車があると行動範囲が一気に広がります。
とはいえ、街中は公共交通機関で十分回れることが多く、毎日借りると費用も手間もかさみがち。
そこでおすすめなのが、ダウンタウンの移動は公共交通で済ませ、郊外の自然へ行く日だけレンタカーを借りる方法です。
必要な日のみ借りることで、満足度とコスパのバランスが取りやすくなります。
4. その他:ライドシェア
UberやLyftなどのライドシェアは、デンバーでも定番の移動手段です。
荷物が多い日や、公共交通が動きにくい早朝・深夜に頼りになり、複数人なら割り勘で使いやすいのも利点です。
観光の拠点になりやすいユニオン駅からホテルまでの移動に当てると、動線がきれいに整います。
夜間は無理に歩かず、短距離でも呼んで安全を優先するのが現実的です。
気になる現地の治安事情

UberやLyftなどのライドシェアは、デンバーでも日常的に使われている移動手段です。
荷物が多い到着日や、公共交通機関が動きにくい早朝・深夜の時間帯は特に頼りになります。
複数人なら割り勘で負担が軽くなることもあり、タクシーより気軽に呼べる点も魅力です。
ユニオン駅のような主要ハブからホテルまでのラストワンマイルや、夜間の移動に絞って使うと、効率と安心感のバランスが取りやすくなります。
1. ダウンタウン中心部(Union Station周辺を含む)
ダウンタウンは観光客が多く、日中は比較的歩きやすいエリアです。
ただし、夜になると雰囲気が変わり、人通りの少ない裏通りや暗い区画では警戒心を上げておくのが無難です。
ホームレスを見かけることもあり、場所によってはスリや置き引きなどの軽犯罪が起きる可能性があります。
そのため貴重品は身体から離さず、ユニオン駅周辺や混雑するスポットではスマホやバッグの扱いに気を配りましょう。
夜間の独り歩きは避け、移動はライドシェアやタクシーを使うと安心です。
2. 観光地以外のエリア
デンバーでは、ダウンタウンの東側や一部の南部など、観光客が普段立ち寄らない地域で犯罪率が高めとされる傾向があります。
観光の動線から外れるほど周囲の目が減り、土地勘がない旅行者は判断を誤りやすい点がリスクです。
迷い込みを防ぐには、事前に観光ガイドや地図で「行ってよい範囲」を把握しておくのが有効。
夜間は特に、暗い通りや人通りの少ないエリアに入らないようルートを固定し、移動は無理せずライドシェアなどを使うと安心です。
3. 車上荒らしへの注意(レンタカー利用者)
ロッキーマウンテン国立公園など、自然スポットへレンタカーで足を伸ばす場合は、駐車場での車上荒らしに注意が必要です。
観光客の車は荷物が多いと見られやすく、短時間の停車でも狙われることがあります。
基本は「車内に何も残さない」を徹底し、貴重品はもちろん、上着や紙袋など“中身がありそうな物”も置かないのが安全です。
トランクも万能ではなく、外から気づかれる置き方は避けたいところ。
出発前に荷物を整理し、駐車する時点で車内が空に見える状態を作っておくとリスクを下げられます。
全般的な安全対策
全般的な安全対策としては、まず夜間の移動を「明るい大通り優先」に切り替えることが基本です。
可能なら複数人で動き、単独行動を避けるだけでもトラブルの芽を減らせます。
アメリカでは日本と同じ感覚で油断しないことが重要で、周囲を見渡しながら歩く、スマホに集中しない、違和感があれば引き返すといった小さな習慣が効きます。
緊急時は警察・消防・救急いずれも911、これは必ず覚えておきましょう!あわせて、宿泊先ホテルの連絡先や住所もすぐ出せるように控えておくと、いざという時に動きやすくなります。
渡航前に知っておきたい高地特有の気候対策
デンバーは「マイル・ハイ・シティ」と呼ばれるように、標高約1,600mの高地に位置しています。
この高地特有の環境は、旅行者の体調や必要な持ち物に大きな影響を与えます。
渡航前に知っておくべき高地特有の気候の特徴と、具体的な対策について解説します。
1. 標高による影響:高山病(Altitude Sickness)
標高が高くなると、空気中の酸素濃度が平地よりも低くなります。
注意点として、到着後1〜2日で頭痛、吐き気、めまいなどの高山病の症状が出ることがあります。
到着後24時間は激しい運動を避け、ゆっくり体を慣らすことです。
水分を普段より多めに摂取し(アルコールやカフェインは利尿作用があるため控えめに)、十分な休息をとりましょう。
2. 強い紫外線(UV)
標高が高い地域では、思っている以上に紫外線が強くなります。
曇っていても日差しのダメージは蓄積しやすく、肌だけでなく目も疲れやすいのが特徴です。
一年を通してSPF高めの日焼け止めを習慣にし、帽子とサングラスは基本装備にしてください。
雪の季節は反射でさらに強烈になるため、日焼け止めの塗り直しも前提で動くと安心です。
3. 乾燥(Dry Air)
空気が乾燥しているので、肌のカサつきや喉の痛み、鼻が荒れるといった不調が出ることがあります。
水分補給はこまめに行い、結果的に高山病対策にもつながります。
保湿クリームとリップクリームは必需品で、機内やホテルの乾燥が気になる人はマスクがあると快適です。
携帯できる小型の加湿グッズがあれば、滞在中のストレスをさらに減らせるためスーツケースに余裕がある場合オススメです。
4. 激しい寒暖差
標高が高いため、一日のうちで気温差が非常に大きくなることが多いです。
注意点として、朝晩の冷え込みと日中の日差しによる暑さで、体温調節が難しくなります。
どんな季節でも、Tシャツや薄手のインナーの上にフリースやジャケットを羽織る重ね着(レイヤリング)が基本です。
着脱しやすい服装で体温調節を行いましょう。
まとめ
今回はデンバーについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
「マイル・ハイ・シティ」デンバーは、直行便でアクセス可能、ロッキー山脈の自然とダウンタウンの文化・歴史が融合した魅力的な都市です。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひデンバー観光を楽しんでみてはいかがでしょうか?
◇経歴
国際系学部出身
◇資格
英検1級、TOEIC900点以上
◇留学経験
アメリカ・ワシントン大学に半年間留学経験あり
◇海外渡航経験
旅行と留学のみ。アメリカ、オーストラリア、シンガポール、カナダに渡航経験あり
◇自己紹介
「暗記」よりも「理解」を意識した記事作成を心がけております。海外経験がなくても、オンライン英会話を活用すれば英語は話せるようになります。私自身もそうでした。一緒に楽しみながら英語を学んでいきましょう!