セント・パンクラス駅はイギリス国内で唯一、ユーロスターと呼ばれる国際鉄道が運行する駅として約157年、多くの人々に利用されています。
駅の周りにはキングスクロス駅や大英図書館など、有名な観光地やロンドンの主要駅があるなど多くの人が往来する場所です。
この記事では、ロンドンにある国際駅『セント・パンクラス駅』への行き方や見どころ、駅内にあるお店について紹介していきます。
- セント・パンクラス駅の概要｜キングスクロス駅との違いは？
- セント・パンクラス駅の場所とアクセス
- セント・パンクラス駅に通っている主な路線
- セント・パンクラス駅の見どころ
- セント・パンクラス駅のショップ・サービス
- セント・パンクラス駅周辺のホテル・スポット
- まとめ
セント・パンクラス駅の概要｜キングスクロス駅との違いは？
セント・パンクラス駅はロンドンにあるターミナルのひとつで、1868年に営業が開始されました。この駅はイギリス国内で唯一の国際鉄道の運行が行われている駅でパリやブリュッセルに向かう国際鉄道のユーロスターが運行されています。
また、「テムズリンク」や「サウス・イースタン」、「イースト・ミッドランズ」の3つの国内線も運行しています。
セント・パンクラス駅のすぐ隣にはキングスクロス駅があります。イギリス国内の中でも利用者が多い駅の代表の1つで、イングランド北部からスコットランドの境までという幅広いルートで運行されています。
また、キングスクロス駅は映画『ハリーポッター』のロケ地として有名で、ホグワーツ行き特急が運行する9と3/4番線の場所として毎回登場するお馴染みの場所です。現在でも写真撮影スポットとして人気があり、多くの人が訪れます。ちなみに、9と3/4番線があるスポットはGoogleマップに場所が表示されますので、訪れる予定の方は活用してみてはいかがでしょうか。
セント・パンクラス駅とキングスクロス駅は互いに隣り合った場所に建設されておりますが、運行している鉄道のルートが異なります。
セント・パンクラス駅の場所とアクセス
セント・パンクラス駅はロンドンにあるメリルボーン・ロードの東端に位置しており、キングスクロス駅と大英図書館の間に位置しています。ここでは、セント・パンクラス駅までのアクセスについて紹介していきます。
空港から駅までのアクセスについて
・ヒースロー空港からの場合
地下鉄のピカデリーラインに乗車すれば、乗り換えなしでセント・パンクラス駅まで到着が可能です。所要時間は約1時間です。
・ガトウィック空港からの場合
テムズリンクに乗車すれば約1時間で乗り換えなしで到着が可能です。
・スタンステッド空港からの場合
スタンテッドエクスプレスに乗ってリバプール・ストリートで一度乗り換えが必要になります。ここまでの所要時間は約50分です。そこから、地下鉄に乗り換えてわずか4駅でセント・パンクラス駅に到着が可能です。なお、セント・パンクラス駅へはサークルライン、メトロポリタンライン、ハマースミス＆シティーラインのいずれかに乗車すれば到着ができます。
観光地からのアクセスについて
・バッキンガム宮殿からの場合
徒歩10分の場所に地下鉄ヴィクトリア駅があります。ヴィクトリア線に乗車すると5駅目にキングスクロス・セント・パンクラス駅に到着します。地下鉄に乗車してからわずか8分で移動が可能です。
・ビッグベンからの場合
最寄駅は地下鉄のウェストミンスター駅です。ビッグベンから駅まで徒歩約4分ほどの場所になります。サークル線に乗車すれば約23分で地下鉄キングスクロス・セント・パンクラス駅に到着します。
・ピカデリーサーカスからの場合
ピカデリーサーカスのすぐ近くに地下鉄ピカデリーサーカス駅があります。ピカデリー線に乗車し約10分で地下鉄キングスクロス・セント・パンクラス駅に到着が可能です。
セント・パンクラス駅に通っている主な路線
セント・パンクラス駅はユーロスターが運行する国際鉄道と3つの国内線「テムズリンク」や「サウス・イースタン」、「イースト・ミッドランズ」が運行しています。それぞれ紹介していきます。
テムズリンク
テムズリンクは1988年に開業したロンドンの南北を結ぶ鉄道で、北はベッドフォード、南はブライトンまでの範囲で運行しています。また、この路線はガトウィック空港へのアクセスも担っています。
サウス・イースタン
イングランド南東部を運行する国営の鉄道会社で、セント・パンクラス駅からケント州のラムズゲートまで運行しています。ケント州といえばカンタベリーがあり、「セント・アウグスティウス修道院跡」や「セント・マーティン教会」などの世界遺産があることで有名です。セント・パンクラス駅から高速列車が運行されているため、ケント州の観光地へ気軽にアクセスできます。
イースト・ミッドランズ
イースト・ミッドランズはイングランド中部の街、シェフィールドまで運行している鉄道会社です。レスターやノッティンガム、ダービーといった都市にもアクセスが可能で便利な路線になります。ノッティンガム城やダービー博物館、リンカーン大聖堂など多くの観光スポットへのアクセスに便利です。
ユーロスター
ユーロスターとは、ヨーロッパを横断する国際列車でイギリスから運行している唯一の列車です。ロンドンからの直通便は以下の3つになります。
パリ（フランス） ブリュッセル（ベルギー） アムステルダム（オランダ）
さらに、パリもしくはベルギーを経由すればドイツまで向かうことが可能です。
セント・パンクラス駅の見どころ
セント・パンクラス駅は宮殿のような外観や駅内に設置された美術品など美術館のような見どころがあります。ここでは、それらについて具体的に紹介していきます。
ゴシック・リヴァイヴァル様式の駅舎
セント・パンクラス駅の駅舎はゴシック・リヴァイヴァル様式で設計された建物で赤レンガ造りの外壁が特徴で、まるで宮殿のような美しさで訪れた人々を魅了しています。設計を手がけたジョージ・ギルバード・スコット卿はグラスゴー大学の建物の設計にも関わっていたとされる人物です。また、映画『ハリーポッター』にもセント・パンクラス駅の駅舎が登場しています。
愛を確かめあう恋人たちの像
セント・パンクラス駅構内には高さ9mを誇る『愛を確かめあう恋人たちの像』と呼ばれるオブジェが飾られています。彫刻家のポール・デイ氏が手がけた作品で、ユーロスターで帰ってきた恋人を出迎えて熱烈なハグをしている光景が印象的な作品です。また、カップルの足元には19世紀から21世紀にわたって駅を利用していた人々の姿がリアルに再現されています。
セント・パンクラス駅のショップ・サービス
セント・パンクラス駅は多くの乗降客が利用するターミナル駅であるため、たくさんのお店があるほか駅内サービスも充実しています。ここでは駅のショップやサービスについて紹介していきます。
カフェ・レストラン
駅内には多くの喫茶店が営業しています。なお、セント・パンクラス駅にあるスターバックスは24時間営業しています。
さらに、駅の中にはレストランも充実しており、早朝から営業しているお店も多く見受けられます。『杵屋麦丸』や『すしのや』といった日本食レストランも営業しており、旅先で日本食を気軽に味わうことが可能です。さらに、スーパーマーケットやバーも営業しております。
ショップ
セント・パンクラス駅には様々なショップが営業しており、旅行中に急に必要になったものがあってもすぐに調達することができます。展開しているお店の中にはシャネルやCoachといった高級ブランドショップも営業しています。
その他サービスについて
・トイレ
イギリスの駅のトイレは有料であることがほとんどで、セント・パンクラス駅も例外ではありません。
・荷物の預かり所
セント・パンクラス駅には荷物を有料で預かる場所があり、「ラジカルストレージ」などの予約サイトを利用すれば、事前に場所を検索・予約することができます。預かり所の多くは3000ポンドの荷物保証付きですが、料金は場所により異なります。
・WiFi、充電ポイント
セント・パンクラス駅では無料のWiFiが利用できます。なお、利用時に登録作業が必要ないため、使用したい時にすぐ利用が可能です。
また、駅構内の公共ベンチにはUSBの充電スポットが設置されており、無料でスマートフォンなどの充電ができます。さらに、駅の中にある喫茶店でも無料充電サービスが行われています。
セント・パンクラス駅周辺のホテル・スポット
セント・パンクラス駅はキングスクロス駅の隣に位置していることもあり、たくさんのホテルが営業しています。また、ホテル以外にも観光スポットがあり、ここでは、周辺のホテルとスポットについて紹介していきます。
セント・パンクラス・ルネッサンスホテル
セント・パンクラス・ルネッサンスホテルは駅の中に併設された5つ星ホテルです。
このホテルの見どころとして、ライトアップされた外観や駅舎と同じ建物の趣のある非日常なひとときを楽しむことができます。特に「THE BOOKING OFFICE BAR」というバーでは教会の中にいるような体験を味わうことも可能です。
客室のバスルームにはバスタブが完備されており、日本のホテルと同様にお湯をためて湯船に浸かることができます。さらに、フィットネスセンターをはじめ、温水プールやサウナなどの設備が充実しています。
他のホテルに比べて宿泊料金は高めですが、古き良きロンドンの世界観を味わうのに最適な場所です。
大英図書館
大英図書館は約1億7000万点もの資料を所蔵する世界最大級の図書館のひとつです。もともとは大英博物館の中にあった図書館ですが、書庫スペースが不足する問題が発生してしまいました。そのため1998年に一部の図書館を除いて現在のセント・パンクラス駅の横にある建物に移転しました。
大英図書館では、常時展と特別展（期間限定）が開催されており、歴史的に貴重な文書や書物を間近で見ることができる観光地としても人気を集めています。
まとめ
セント・パンクラス駅はロンドンの中部及び東部を結ぶ国内線の鉄道が運行するターミナル駅であるのと同時に、ユーロスターと呼ばれるフランスやベルギーなどを運行する国際鉄道の唯一の駅です。
セント・パンクラス駅の外観は赤レンガ造りのレトロな雰囲気が特徴的で、その美しさに観光客からの注目を浴びています。駅内には多くのショップや飲食店があり、充電設備が充実しているのも特徴です。
隣にはキングスクロス駅があり、イギリス北部へ運行する鉄道のターミナル駅として連日多くの乗客が利用しています。また、この駅は映画『ハリーポッター』のロケ地としても有名で、駅内にはファンを対象にした撮影スポットも設けられていたり、その近くには公式グッズを扱うショップがあったりと人気の観光地としても親しまれています。
ヨーロッパ観光やイギリス観光をするにあたってセント・パンクラス駅を利用する機会は割と多いと思いますので、セント・パンクラス駅で旅の思い出を作ってみてはいかがでしょうか？
◇経歴
学習塾で小学生から高校生までを対象に英語を教えていました。
現在は、英語の学習方法や教育に関する記事を執筆するライターとして活動しております。
◇英語に関する資格
小学校英語指導者資格（J-SHINE）
◇留学経験
大学時代にアメリカでの語学留学を経験。
現地で様々な人とコミュニケーションを取る中で、語学力だけでなく異文化理解の大切さも学び、この経験は私の大きな財産となっています。
◇自己紹介
普段は接客業もしており、外国人のお客様に対応できるよう日々英語力を磨いております。最近はメジャーリーグに夢中で、実況を字幕なしで理解できるよう日々挑戦しています。
