
「ダッカへの出張が決まったけど、治安面は大丈夫だろうか?」
「どのエリアなら安全に滞在できるのか知りたい」
初めてのバングラデシュ・ダッカ赴任や出張を控え、このような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外務省の危険情報から実際の治安状況、比較的安全なエリアと気をつけたい場所、よくあるトラブル事例、そして具体的な防犯対策まで、実務目線で詳しく解説します。
初めてのダッカ滞在を安全に過ごすために、ぜひ最後までお読みください。
ダッカの基本情報

ダッカはバングラデシュの首都として、政治・経済の中心を担う大都市です。出張や赴任が決まった方にとって、まずはどんな場所なのか把握しておきたいですよね。
まずは基本的な地理や言語、気候などを一緒に見ていきましょう。
ダッカはどこにある?都市の規模は?
ダッカはバングラデシュのほぼ中央に位置する、人口約2,400万人の巨大都市です。
南アジアでも有数の人口密集地帯として知られ、ブリガンガ川の北岸に広がっています。
インドの東隣に位置し、日本からは飛行機で約10〜12時間。東京23区とほぼ同じ面積に、東京都全体を上回る人口が暮らす活気あふれる街並み。
商業施設や大使館、国際機関のオフィスが集まる近代的なエリアと、歴史的な旧市街が混在している点が特徴的です。
何語が通じる?使える通貨は?
ダッカで使われている公用語はベンガル語ですが、ビジネスエリアや外国人が多く集まる地域では英語もよく通じます。
国際機関や企業で働く現地スタッフとのやり取りは、英語でほとんど問題ありません。
通貨はバングラデシュ・タカ(BDT)で、1タカは日本円で1.3円ほど。空港や主要ホテルで両替できますが、ATMでの現金引き出しも可能です。
クレジットカードは高級ホテルや一部レストランで使えるものの、現金払いが基本となるため、ある程度のタカを持ち歩く準備をしておきましょう。
いつ行くのがベスト?気候の特徴
ダッカのベストシーズンは11月から2月の乾季。
この時期は気温が20〜25度と過ごしやすく、湿度も低いため快適に滞在できるでしょう。
一方、3月から5月は猛暑期で気温が40度近くまで上がり、6月から10月は雨季となります。雨季は湿度が高く、突然のスコールで道路が冠水することも。
初めてダッカに滞在する方には、涼しくて雨の少ない乾季がおすすめですね。ただし、渡航時期が選べない場合は、雨具や通気性の良い服装を準備しておくと安心です。
ダッカの治安概要
ダッカへの渡航を控えている方にとって、治安状況は最も気になるポイントですよね。外務省の危険情報や現地の実態を把握しておくことで、安全な滞在計画が立てられます。
ここからは最新の治安状況と背景について詳しく見ていきましょう。
日本の外務省が発表している危険度
日本の外務省はダッカを含むバングラデシュの大部分を「レベル1(十分注意してください)」に指定しています。
これは通常の海外渡航と同様の注意が必要という意味です。
ただし、政情不安やデモの発生状況によってレベルが変わることもあるため、渡航前には必ず最新情報を確認してください。
実際のダッカの治安状況はどうなのか
ダッカの治安は地区によって大きく異なります。
外交エリアや高級住宅地では比較的安全に過ごせますが、旧市街や駅周辺では軽犯罪のリスクが高まるのが現実です。
日中の外出は問題ありませんが、夜間は危険度が上がるため注意が必要でしょう。
また、政治的デモやストライキが突発的に発生することもあり、その際は交通が完全に麻痺してしまいます。普段から情報収集を怠らない姿勢が大切です。
なぜダッカの治安は不安定なのか?背景を解説
ダッカの治安が不安定な理由は、政治的対立と経済格差にあります。
与野党の対立が激しく、デモやストライキが頻繁に起こる政治環境。
さらに人口密度の高さと貧困問題が犯罪の温床となっています。過去にはテロ事件も発生しており、宗教的過激派の活動も懸念されています。
ただし、これらのリスクを理解して適切に行動すれば、多くのビジネスパーソンや支援関係者が問題なく滞在できているのも事実です。
ダッカで比較的安全なエリア
ダッカにも、外国人や駐在員が多く住む治安の良いエリアがあります。出張や赴任で滞在する際は、これらの地域でホテルを取ることをおすすめします。
警備体制が整っており、レストランやショッピング施設も充実しているため、安心して生活できる環境です。
グルシャン地区(Gulshan)
グルシャン地区は、ダッカで最も安全性が高いエリアのひとつ。
外国大使館や国際機関のオフィスが集中しており、警備がしっかりしています。
高級ホテルやレストラン、カフェも多く、欧米系の駐在員が多く住んでいる地域です。街並みも整備されており、初めてのダッカ滞在でも安心して過ごせるでしょう。
バナニ地区(Banani)
バナニ地区はグルシャンに隣接する住宅・商業エリアです。
こちらも外国人居住者が多く、治安は比較的良好。ショッピングモールやレストランが充実しており、日常生活に困ることはありません。
グルシャンよりも少しローカルな雰囲気がありますが、警備員の配置された建物も多く、滞在先として人気があります。
ボリドハラ外交エリア(Baridhara Diplomatic Zone)
ボリドハラ外交エリアは、その名の通り各国大使館が集まる特別な地区。
厳重な警備体制が敷かれており、ダッカの中でも最も安全性の高い場所と言えるでしょう。
静かな住宅街で、高級マンションや邸宅が並んでいます。日本大使館もこのエリアにあるため、緊急時のアクセスも良好です。
ダンモンディ地区(Dhanmondi)
ダンモンディ地区は、昔から高級住宅地として知られるエリアです。
湖があり緑も豊かで、ダッカの中では落ち着いた雰囲気が魅力。現地の富裕層や外国人が住んでおり、治安は比較的安定しています。
ただし、グルシャンやバナニに比べると観光客向けの施設は少ないため、長期滞在者向けのエリアと言えます。
ダッカで気をつけたいエリア
ダッカには比較的安全なエリアがある一方で、できるだけ避けたほうがよいエリアも存在します。
特に初めて訪れる方は、事前に危険なエリアを把握しておくことが大切です。滞在中の行動範囲を決める際の参考にしてください。
オールドダッカ(旧市街)エリア
オールドダッカは歴史的な建物が残る旧市街ですが、治安面では特に注意が必要なエリアとなっています。
道が狭く入り組んでおり、人混みも激しいため、スリやひったくりといった犯罪のターゲットになりやすい環境です。
観光客を狙った詐欺や物売りの強引な勧誘も多く見られます。
どうしても訪れる必要がある場合は、必ず複数人で行動し、貴重品は最小限にとどめましょう。単独での訪問は避けたほうが賢明です。
カムラングィルチャー(Kamrangirchar)駅周辺
カムラングィルチャー駅周辺は、ダッカの中でも治安が悪いエリアとして知られています。
特に夜間は街灯が少なく薄暗いため、強盗やひったくりなどの犯罪が発生しやすい状況です。
現地に住む外国人の間でも「近づかないほうがよい場所」として認識されているエリア。ビジネスや用事で訪れる予定がない限り、このエリアには立ち入らないようにしましょう。
どうしても通る必要がある場合は、日中の明るい時間帯を選び、タクシーで素早く移動することをおすすめします。
ダッカでよくあるトラブル・犯罪事例
ダッカに滞在する際、どのようなトラブルに遭いやすいか知っておくことが大切です。ここからは、現地でよくある犯罪事例を紹介します。
スリ・ひったくり
混雑した市場やバス停でスリ被害が多発しています。
特にオールドダッカなどの人混みでは、バッグや財布を狙われやすいです。
リキシャ乗車中に後ろからバッグをひったくられるケースもあるため、荷物は常に体の前で抱えるようにしましょう。
タクシー・リキシャのぼったくり被害
メーターを使わず高額な料金を請求される被害が後を絶ちません。
空港から市内への移動時や観光地周辺で特に発生しやすく、通常の3〜5倍の金額を要求されることも。乗車前に必ず料金交渉をするか、Uberなどの配車アプリを使うと安心です。
詐欺・偽警察官トラブル
偽警察官を名乗る人物がパスポート確認を装い、現金や貴重品を盗む手口が発生しています。
路上で突然声をかけられても、安易に応じないことが肝心です。
本物の警察官であれば、最寄りの警察署への同行を提案できるはず。不審な場合は日本大使館に連絡しましょう。
デモ・ストライキによる交通麻痺
政治的なデモやゼネストが頻繁に発生し、主要道路が封鎖されることがあります。
突然の道路封鎖で空港へ行けなくなったり、数時間以上移動できなくなったりするケースも。
現地ニュースやたびレジで最新情報をチェックし、デモ予定日は外出を控える判断も必要です。
テロの脅威と過去の事例
2016年にダッカのグルシャン地区でテロ事件が発生し、日本人7名を含む22名が犠牲になりました。
それ以降、大規模なテロは起きていませんが、宗教施設や外国人が集まる場所は今でも警戒が必要です。
長期滞在する場合は、複数の避難経路を把握しておくと良いでしょう。
ダッカ滞在時の心構え・防犯対策
ダッカで安全に過ごすためには、日本とは異なる防犯意識が求められます。
ここからは具体的な対策を7つ紹介します。渡航前にしっかり確認しておきましょう。
パスポートや現金は肌身離さず管理する
パスポートと現金は常に身につけて管理してください。
ダッカではスリやひったくりが頻発しており、バッグを置いたまま席を離れたり、リュックを背負ったまま歩いたりするのは危険です。
夜間・早朝の一人歩きは絶対に避ける
日が暮れてからの外出は極力控えてください。
ダッカでは夜間・早朝の犯罪発生率が高く、街灯が少ないエリアも多いため危険度が増します。
どうしても外出が必要な場合は、必ず信頼できるタクシーを手配し、一人では行動しないこと。オフィスやホテルからの移動も、明るい時間帯に済ませる習慣をつけましょう。
移動は必ずUberか信頼できるタクシーを使う
移動手段はUberや事前手配のタクシーに限定してください。
路上で拾ったリキシャや流しのタクシーはぼったくりや犯罪に巻き込まれるリスクがあります。
Uberタクシーなら料金が事前に確定し、ドライバー情報も記録されるので安心です。勤務先やホテルが契約している専属ドライバーを利用するのも良い選択でしょう。
デモ・集会には絶対に近づかない
デモや政治集会を見かけたら、すぐにその場から離れてください。
ダッカでは政治的な抗議活動が突発的に発生し、暴動や警察との衝突に発展するケースがあります。
興味本位で近づくのは厳禁。SNSやニュースで事前にデモ情報をチェックし、該当エリアを避けるルートを選びましょう。
渡航前に必ずたびレジ登録と保険加入を済ませる
出発前には外務省の「たびレジ」に登録し、海外旅行保険にも加入してください。
たびレジに登録すると、現地の最新治安情報や緊急事態が発生した際の対応方法がメールで届きます。
保険は医療費だけでなく、緊急時の移送費用もカバーされるプランを選ぶのがベスト。この2つの準備が、いざという時の命綱になります。
緊急連絡先は必ずスマホに登録しておく
万が一のトラブルに備えて、スマホには以下の連絡先を必ず登録しておいてください。
緊急時は冷静な判断が難しくなるため、事前登録が欠かせません。
【ダッカ滞在中の緊急連絡先一覧】
| 連絡先 | 電話番号 | 備考 |
| 在バングラデシュ日本大使館 | +880-2-9840010 +880-2-881-0087 |
日本人のトラブル対応 |
| 現地警察(緊急通報) | 999 | 犯罪・事故の通報 |
スマホが故障したり紛失したりする可能性も考えて、この連絡先リストを紙にメモして財布に入れておくと安心です。
いざという時に慌てずに済むでしょう。
安全確保に役立つアプリを事前にダウンロードする
渡航前にUber、Google Maps、通貨換算アプリをダウンロードしておきましょう。
通貨換算アプリがあれば、ぼったくり被害も防げるでしょう。現地のSIMカードを購入するまでは、空港やホテルのWi-Fiでこれらのアプリを使う前提で準備しておくと安心です。
まとめ
この記事では、ダッカの治安状況や安全なエリア、気をつけたい場所、よくあるトラブル事例と防犯対策について解説してきました。
ダッカは事前の情報収集と適切な防犯対策があれば、安全に滞在できる都市です。
グルシャンやバナニといった外国人居住エリアを中心に行動し、オールドダッカや夜間の外出は控えましょう。
デモやストライキの情報は常にチェックして、怪しい場所には近づかないことが大切です。
たびレジ登録や海外保険の加入、緊急連絡先の保存といった渡航前の準備も忘れずに済ませておきましょう。
この記事を参考に、ぜひ安心してダッカでの滞在を楽しんでみてくださいね!
◇経歴
・インターナショナルプリスクールでの勤務経験あり
・幼児英会話講師としての勤務経験あり
◇資格
・ケンブリッジ英語検定FCE
・実用英語技能検定2級
・幼保英語検定2級
・児童英語インストラクター資格
◇留学経験
・オーストラリア(1年間)
・イギリス(1か月)
◇海外渡航経験
【旅行】
イタリア、オーストラリア、ハワイ、グアム、プーケット、バリ島、セブ島、台湾
◇自己紹介
英語と旅行に魅了され、学生時代にオーストラリアとイギリスへの留学を経験。
異文化との出会いが人生の大きな転機となる。
幼児英会話講師としての経験を積み、現在は英語や異文化の魅力を発信するWebライターとして活動中。
夢は、娘との親子留学といつかは家族で海外移住。
趣味は、週末プチ農業と地元のグルメ探し。