高校生になると中学生の時以上に社会を広げるチャンスがあります。その中でも、海外旅行や海外留学を考えている人は多いのではないでしょうか。
夏休み中の短期留学で注目されているのが、フィリピンへの短期留学です。欧米留学と比べて、他の英語圏の留学先の中でも比較的お手頃な価格で、集中して英語の勉強ができるというところから、人気の留学先になっています。
今回は、そんなフィリピンへの夏休み中の短期留学の特徴や現地でのカリキュラムなどについて、詳しく解説していきたいと思います。
- 高校生がフィリピン短期留学を選ぶ理由
- ポイント1:対象プログラムの種類と特徴
- ポイント2:学習カリキュラムの内容
- ポイント3:安全面・サポート体制
- ポイント4:アクティビティと異文化体験
- ポイント5:費用と保護者の不安への対応
- まとめ
高校生がフィリピン短期留学を選ぶ理由
どうして高校生にフィリピンへの短期留学が人気なのでしょうか?まずはその魅力や特徴について見ていきたいと思います。
英語力向上と異文化体験を同時にできる
フィリピン留学では、集中した英語の勉強を通じた英語力アップはもちろん、フィリピンの文化に触れる体験をすることも可能です。
特にフィリピン留学は他の留学先と違って、マンツーマンレッスンが主流となっています。学校の授業では恥ずかしくてなかなか英語を話すチャンスがないという人にとって、マンツーマン授業でたくさん発言し、自分のレベルや目的に合わせた授業を受けることは、英語力の向上につながります。
さらに、フィリピンの生活環境や文化は日本と異なります。リゾートアクティビティを楽しんだり、地元のマーケットに行って現地の人と話すような機会も作ることができるでしょう。このように海外に来たからこそ知ることができる貴重な体験をすることができます。
短期間でも英語力向上が期待できる
短期留学経験者の人の声でよく聞かれるのは、「期間が短すぎてなかなか英語が話せるようになった気がしない」といった物足りなさです。特に夏休みは期間が限られているだけではなく、たくさんの留学生が来ていてグループレッスンのクラスだと、なかなか自分が発言する機会が得られないという人もいるかもしれません。
しかし、フィリピンの場合はマンツーマンレッスンで授業を受けることが多いため、発言する機会が十分あって、期間が短くても集中してより実践的な英語力を付けることができます。また、一週間から可能なコースなどもあって、部活の予定などとも合わせやすいのが魅力的です。
他の英語留学先より費用を抑えることができる
フィリピンは日本と比べると物価が安く、日本との間にLCCの路線も多数運行しているため、現地の費用及び航空券費用が他の英語圏への留学より安く済みます。このように費用を抑えられることで、より留学に挑戦しやすい環境が整っています。
また、留学内容を充実させたいという場合にも、費用が安いことはポイントになります。例えば、将来海外の大学進学に必要なIELTSやTOEFLなどの試験対策クラスを追加で受講したいという場合、オプション料金などでチャレンジしにくいということもあるかもしれません。フィリピンでは他にかかる料金がお手頃なので、比較的追加しやすく、より自分の希望に合わせた英語留学をカスタマイズできるという魅力があります。
ポイント1:対象プログラムの種類と特徴
それでは高校生はどのようなプログラムに参加してフィリピン留学することができるのでしょうか。ここでは高校生が参加できる英語サマーキャンプについて具体的に見ていきたいと思います。
Winning English Academyのサマーキャンプ
Winning English Academyはフィリピンのセブ島にある台湾資本の語学学校です。この語学学校で行われているサマーキャンプは、平日の英語学習だけではなく、週末のアクティビティも充実した留学生活を楽しむことができます。
特にこの語学学校は、台湾資本ということもあって日本人の留学生が他の語学学校よりも少ないという特徴があります。様々な国からセブ島に集まった他の学生との国際交流も経験しながら、英語力の向上を目指すことができます。
GLCのEPICジュニアキャンプ
Global Language Cebu(GLC)のジュニアキャンプは、11泊12日の期間で行われる合宿型のプログラムです。英語をインプット型で勉強するだけではなく、課題解決やアクティビティなどのために使ってアウトプットすることも大切にしたカリキュラムで、使える英語能力の向上を目指すプログラムです。
語学学校には日本人スタッフが常勤しており、日本の空港からは日本人スタッフが同行しているなど、言語面が不安で海外に行くのに心配があるという人でも安心して参加することができるという特徴があります。
First English Global Collegeのサマーキャンプ
First English Global Collegeでは16泊17日のサマーキャンプを実施しています。午前中はマンツーマンやグループで英語レッスンを受講し、午後は工作体験などの充実した課外活動が用意されています。週末には語学学校の外で観光やボランティア活動、セブ島の海や自然を楽しむことができるアイランドホッピングなどのアクティビティが用意されていて、思う存分夏休みを楽しむこともできます。
さらにこのサマーキャンプは日本人の生徒にぴったりのサマーキャンプで、英語の勉強ができる他、夜には英語の復習タイムに加えて、日本の宿題に取り組む時間が確保されています。
ポイント2:学習カリキュラムの内容
フィリピンの語学留学は、夏休みという限られた時間でも英語力を効率よく向上させることができるカリキュラムが整っているという特徴があります。どのような学習カリキュラムとなるのか、解説していきます。
マンツーマンで英語を話す機会が多い
語学留学というと、海外の語学学校でグループレッスンを受ける場合がほとんどです。しかしフィリピン留学ではマンツーマン授業が基本となっています。日本人はシャイな生徒が多くて、グループレッスンで他の国からの留学生に圧倒されて話せないという人が多いのですが、マンツーマンレッスンであれば、英語を話す機会が増えるのでその分実践的に英語を使う自信を付けることができます。
また、自分の伸ばしたい能力に合わせて先生と調整しながら、英語の勉強を進めていくことも可能です。
短い期間でも留学することができる
語学留学先によっては、一定の期間留学しないといけなかったり、留学できる日程がかなり限られているということがあります。しかし、フィリピンでは1週間から参加できる超短期留学プログラムも充実しています。夏休みは1ヶ月程度しかありませんし、その間に部活の用事などもあってずっと留学できる訳ではないという高校生もいると思いますが、それでも比較的日程を調整して留学に挑戦しやすい環境になっています。
また、朝から夜まで1日を通して英語漬けの生活を送るカリキュラムを設定している語学学校もあり、短い期間であっても集中した勉強環境に身を置くことができるというのも特徴です。
留学しながらボランティア活動もできる
フィリピンの語学学校では、週末にアクティビティを用意している学校も多いです。その多くは現地の魅力を生かしたアイランドホッピングやリゾートアクティビティなどですが、一部の語学学校では現地でのボランティア活動を行う機会も提供しています。
その場合、ボランティア中に実際に人と関わって英語を使うということにもなるので、自分が勉強してきた英語が使えるかの力試しになりますし、何か人のためになることをするという社会貢献や異文化理解の貴重な体験にもなります。
ポイント3:安全面・サポート体制
普段暮らしている日本は海外の他の国と比べて治安が良いので、初めての海外留学というと、現地の安全面やサポート体制が心配になる人も多いでしょう。フィリピンの留学先はどのようなサポート体制があるのでしょうか。詳しく紹介していきたいと思います。
学校敷地内の寮で安心の生活環境
日本と比べるとフィリピンの治安は決して良いとは言い難いところがあります。でも、フィリピン留学に関して言えば、学校の敷地内やすぐ近くで生活が完結することも多く、初めての海外生活でも安心です。フィリピンの語学学校では、学生用の寮や日用品が買える売店が語学学校の敷地内に設置されていることが多いです。また、食事が寮で提供されるので、食事のために外出する必要もありません。
ちなみに、寮は個室タイプかシェアタイプか、ホテルか学生寮かなどを選ぶことができるので、語学学校選びの時には住まいの情報もぜひチェックしてみましょう。
日本人スタッフの存在
フィリピンの語学学校には、日本人スタッフや日本語を話すことができるスタッフが常駐している学校もあります。初めての海外生活の中で、住居トラブルや体調不良などの思わぬトラブルが起きた時に、日本語で相談することができるので安心です。
また、現地に長く滞在している日本人スタッフも多いので、日本人の観点からおすすめの観光先やアクティビティを教えてもらったり、英語学習のアドバイスをもらうということもできます。
留学中のトラブルにもすぐに対応
フィリピン留学中は語学学校の寮で生活していてスタッフが身近にいるので、トラブルがあった場合にはすぐに対応してもらえる環境が整っています。語学学校や留学時に利用するプログラムにもよりますが、生活面をサポートするガーディアン講師などが学生寮に滞在し、もしもの時のトラブルに対応してくれることもあります。
ポイント4:アクティビティと異文化体験
海外に行って英語を勉強することは語学留学の大切な目標ですが、その他にもフィリピンで体験できるアクティビティや体験があります。ここではフィリピン留学中に参加できるアクティビティや異文化体験について紹介します。
同年代と一緒に現地高校で学ぶ
留学プログラムによっては、フィリピンの現地高校の授業に参加する機会を提供しています。フィリピンの学校では英語で授業が行われているので、英語の力試しにもなりますし、日本とはどんなところが違うのだろうかと、身近なところで異文化理解を深めることができます。
もしまだ英語に不安があるという人でも、一緒に活動するのは同年代なので大丈夫。緊張しすぎずにリラックスして、コミュニケーションしたい気持ちを伝えれば、友達になることができるはずです。
日本語アシスタントとして活動する
地域によっては学校の授業で日本語を勉強しているフィリピン人の生徒もたくさんいます。そこでフィリピンでは、日本語のネイティブスピーカーとして、日本語クラスに参加したり、日本の文化を紹介する活動をするプログラムも実施されています。
日本人にとっては当たり前のおりがみや日本のアニメなどの話も、フィリピン人の生徒からは新鮮に映り、紹介する側でも文化の魅力を再発見することができます。
アイランドホッピングなどの観光
フィリピンのセブ島は美しい海で有名です。そんなセブ島では、フェリーで小さな島をめぐりながら、マリンスポーツや浜辺のバーベキューなどを楽しむ、アイランドホッピングというアクティビティも人気です。
自分でツアーを探して参加するとなると難しいですが、高校生の留学でも、留学プログラムや語学学校のアクティビティに含まれている場合があります。普段から一緒に勉強している仲間やスタッフと一緒に参加することができる楽しさもあるのでおすすめです。
ポイント5:費用と保護者の不安への対応
高校生の留学は多くの場合で保護者の方が費用を出すことになると思います。そこで最後に、フィリピン留学の費用や、保護者の不安への対応について解説していきます。
滞在費・授業料込みのパッケージが多い
フィリピンへ高校生が留学する際には、短期留学のプログラムやサマーキャンプを利用することが多いです。このような留学では、授業料に加えて、宿泊費・食費・アクティビティの費用が全て含まれたパッケージ型が主流になります。そのため、余分な追加料金が発生しにくく、全体の費用がいくらかあらかじめわかりやすくて計画が立てやすいという魅力があります。
プログラムによって、航空券や海外旅行保険の費用が含まれるかどうかといった違いがあるので、留学プログラム選びの際には注意しましょう。
初めての海外でも安心できるサポート体制
多くの短期留学プログラムでは、日本の空港から引率スタッフがいたり、フィリピン現地の学校に日本人や日本語対応のできるスタッフがいたりして、空港の手続きや移動、現地でのトラブル対応までをサポートしてくれます。もしもの時は日本語で相談できるというのは、初めての海外留学でも安心できるポイントになるはずです。
保護者への情報共有や説明会も
利用する留学エージェントや語学留学プログラムにもよりますが、多くの場合、保護者も参加することができる留学説明会が実施されています。そこでは、現地の環境や生活の様子について具体的に知ることができます。
また留学中、スタッフが参加している子どもの写真をSNSにアップして様子を伝えてくれるというサービスを実施しているプログラムもあります。日本とフィリピンで離れていてもどのように過ごしているか、元気でいるかを確認することができるようになっています。
まとめ
フィリピンの短期留学は、高校生でも英語を勉強しながら、課外活動として様々なアクティビティや観光に参加することができ、高校生活の中でも貴重な体験になります。初めての海外となると不安も多いかもしれませんが、生活や安全面のサポート体制も充実しています。
語学留学を検討している人はぜひ、フィリピンを留学先として考えてみてはいかがでしょうか?

◇経歴
教育系企業で国際交流事業をサポートする仕事をし、英語でメールや会議をしていました。
◇資格
・英検(実用英語技能検定) 1級
・TOEICスコア 940
・TOEFL iBTスコア 78
◇留学経験
マレーシアのクアラルンプールにある語学学校に1年間留学して勉強しました。また、高校生の時にニュージーランドの現地の高校に2週間滞在して英語研修を受けたこともあります。)
◇海外渡航経験
マレーシア留学中にシンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ・ダルサラーム王国、オーストラリアに旅行しました。その他、大学生の時に国際交流事業に参加して中国に行ったこともあります。
◇自己紹介
私は中高生時代、自分が留学するなんて考えられないくらい英語が苦手でした。高校の語学研修も後ろ向きな気持ちで行ったのを覚えています。
でも大学入学後に留学生の友達ができてから国際交流に興味を持ち、英語の勉強に前向きに取り組めるようになりました。今でも勉強自体は苦手ですが、海外の友達とのコミュニケーションツールとして使いたいという思いをモチベーションに変えて、頑張っているところです。
英語が苦手な人の視点に立てるライターとして、皆様に楽しんで読んでいただける記事をお届けします!