語学留学を検討している人の多くは「マルタ共和国」という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
近年、留学先としての注目度が高まっている同国は、多様性溢れる教育環境により多くの留学希望者の人気を集めています。
では、そんなマルタは実際どのような教育を受けることができるのでしょうか。
ということで今回は、地中海に浮かぶ欧州のリゾート地への留学の基本情報からその魅力に迫っていきます。
マルタの教育制度・事情
早速マルタの教育制度やシステムを見ていきましょう。
マルタには初等教育前のプレスクールから大学教育まで、子供の成長過程に合わせた網羅的な教育の仕組みがあります。
プレスクールは3-5歳を対象とし、遊びを通じて社会性や基本的な文字数字の理解を深めます。
日本でいう保育園や幼稚園に当たります。
プレスクールを経ると義務教育(合計11年間)が始まります。
初等教育は6年間で日本と変わりません。
ただ、マルタの初等教育は前期、後期に分かれていて前期では一般的な義務教育、後期では中等教育への入試対策にも注力します。
初等教育を修了すると、5年間の前期中等教育が始まります。
日本の中学校に該当しますが、期間が長い点は大きな特徴です。
インターナショナル教育に力を入れるマルタでは、外国語科目としてフランス 語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語、スペイン語を選択履修します。
そして、上記で義務教育を修了すると、後期中等教育(2年間)、高等教育(3-6年間)と段階を踏んでいきます。
ちなみにマルタの学校は、9月中旬から新学期が始まり6月ごろに学期が終了するスケジュールが一般的です。
また、マルタには日本と同様に公立/私立が存在します。
公立の学校は授業料、教材費が無料で、マルタ語、英語のバイリンガル教育に注力する点が特徴です。
一方、私立の学校は、それぞれ多様な方針、哲学に準じ、国際的なカリキュラムを採用する学校が多く、公立の2言語教育に加えて、第2言語教育にも力を入れている特徴があります。
以上がマルタ共和国を取り巻く教育環境の概要でした。
マルタの主な大学:マルタ大学
教育制度に触れたところで、続いてはマルタに拠点を置く大学の紹介を行っていきます。
まずは「マルタ大学」です。
マルタ大学は、1592年に専門学校としてその前身が誕生しました。
その後、1769年に現在のマルタ大学の形になり現在に至ります。
延べ250年の歴史を持つ国内唯一の国立大学にして、唯一の総合大学として長年マルタの高等教育を牽引する存在です。
マルタ大学は、中央地域の港町「イムシーダ」にメインキャンパスを構え、国内に計4つのキャンパスを保有します。
そんなマルタ大学には、延べ14学部110を超えるコース/プログラムがあり、合計で11,000以上の学生が日々学びを深めています。
また、全学生のうち10% 程度に相当する約1,000人が90か国以上から集う留学生という国際性を持ち、世界中の英才達と切磋琢磨できる環境が整っています。
留学生の多くがヨーロッパ圏の学生で、アジア人が比較的少ないことは特徴の1つです。
毎年発表されるQS大学ランキングでは、総合評価で750位にランクインしました。
日本では東京理科大学と同等の順位ということでそのレベルの高さが伺えます。
幅広い専門分野の扉を開く同大学はその中でも特に医療系学部(医、歯など)に強みを持っています。
下記はマルタ大学の学部リストです。
人文学部
歯学部
医学部
理学部
工学部
経済経営会計学部
教育学部
法学部
健康科学部
建築環境学部
情報コミュニケーション学部
メディア知識科学部
社会福祉学部
神学部
以上が、マルタ共和国最大の総合大学「マルタ大学」のプロフィールでした。
マルタの主な大学:マルタ芸術科学技術大学
続いては、特定の産業に対する教育水準の高さが特徴の「マルタ芸術科学技術大学」です。
マルタ芸術科学技術大学(MCAST)は2001年創立の職業教育を目的とした公立大学です。
職業訓練×アカデミック教育と、専門学校的な側面を持つ同大学には毎年7000人以上の学生が学びを深めています。
国内複数箇所にキャンパスを構え、各キャンパスには図書館やICT room ワークショップエリア等を完備し、学習を支える環境は充実しています。
そんなMCASTでは、下記のような専門分野を学ぶことができます。
経営
エンジニアリング
健康科学
芸術
ICT
観光学など
MCASTの大きな特徴の1つが、各分野のトレンド、時流に沿ったカリキュラム設定により効果的な学習ができることです。
授業内容は頻繁にアップデートされ、常に時代と対象産業のニーズに沿った知識、経験習得を目指せる点は同大学の大きな強みです。
また、単なる座学だけでなく多岐にわたる実践機会にアクセスできる点も魅力です。
理論と実践を効果的に使い分けるカリキュラム、そして地元の組織や国際機関と提携を結び、学生インターンシップの機会を創出することで学生の学びの深化を支えます。
以上が マルタ芸術科学技術大学のプロフィール紹介でした。
かなり特徴のある大学だと思うので興味が沸いてきたのではないでしょうか。
マルタ大学付属語学学校もおすすめ
学校紹介のラストはマルタを代表する語学学校「マルタ大学附属語学学校」です。
マルタ大学附属語学学校は、1972年に誕生し、50年以上の歴史を持つ老舗の語学学校です。
マルタ大学のメインキャンパスであるイムシーダ内にキャンパスを構えています。
同校には、ケンブリッジ英検や英語指導資格であるCELTA・DELTAを保有する講師陣が多数在籍しており、各学生のレベルに沿った極め細かい学習指導を受けることができます。
語学力向上をサポートする環境においては、マルタ大学のキャンパス内に位置しているため、マルタ大学の設備を自由に使うことができます。
マルタ大学内にはカフェ、スーパー、ジムなど生活に必要な機能はすべてそろっているため不自由に感じることはありません。
そんな語学学校にて受講できるコースを紹介します。
まずは一般英語コースです。
英語4技能の向上を目指す最もオーソドックスなコースで、1日当たりでは3時間のレッスンになるため、半日は英語力向上に集中、半日はマルタ観光を楽しむことができる人気のコースです。
続いては集中英語コースです。
一般英語コースの内容に加えて「英会話」に特化したプログラムが組み込まれた週25レッスンのコースになります。
教科書英語は得意だけど実践に自信がない方や、英語圏の大学への進学を目指している方におすすめです。
最後はアカデミック英語試験対策コースです。
IELTSのスコアアップを目的に作られたコースで、受講するには英語力中級以上が必要になりますが、スコアアップには確かな評判があります。
以上がマルタ大学附属語学学校の紹介でした。
マルタの大学に留学するメリット
ここまで、マルタの教育環境や学校について紹介してきました。ここからは前述の情報を踏まえ、改めてマルタ留学のメリットを言語化します。
まず1点目はコストを抑えられる点です。
留学費用の観点では、所謂先進諸国(アメリカやイギリス)と比較すると、かなり抑えることができます。
下記、主要国と比較した1か月あたりの留学費用のイメージです。
マルタ:50万円程度
アメリカ:80万円程度
イギリス:70万円程度
費用に加えてビザ取得についても、留学期間が90日以内の場合、ビザ取得が不要になり作業コストを大幅に削減することができ、大きな魅力です。
2点目のメリットは多様性に揉まれる経験を積める点です。
マルタには、ヨーロッパ中から留学生が集うことに加えて観光客も多く、更にアジア人は少ないという、マイノリティや多様性を痛感する上でうってつけの環境があります。
海外留学の意義の1つは常識を壊され、新たな価値観に出会うことであり、そのような経験を積むチャンスが多くあるというのは大きなメリットです。
3つ目は、風光明媚かつ芸術性の高い環境で英語学習に打ち込むことができる点です。
地中海に浮かぶ島国らしく、温暖で過ごしやすい気候、そして見渡す限りの絶景に恵まれています。
更に、町全体が世界遺産に登録されているルネサンスの理想都市「ヴァレッタ」を筆頭に洗練された街並みの中で留学生活を送れる点は大変貴重な経験になること間違いなしです。
以上3点がマルタ留学における特に言及したいメリットになります。
マルタの大学に留学する流れ
それでは実際にマルタ留学にチャレンジしましょう!という方に向けて、最後にマルタの学校へ留学する際の準備事項やざっくりとしたスケジュール感を紹介します。
まずは留学のスケジュール概要を作成します。
滞在する都市、留学期間、留学目的、入学する学校の選定を行いましょう。
ご自身の目的、状況を慎重に精査してしっかりとニーズに合う留学先を選びましょう。
留学先が決まったら各種書類作成に移りましょう。
留学先への願書は、書式等は学校に依存しますが、基本的にはすべてオンラインで完結します。
書類提出後に学費を支払い入学準備はOKです。
パスポートは言わずもがなですが、海外保険の準備も忘れないでください。
海外保険は、留学期間+6ヵ月の残存期間が必須になりますのでお間違いのないようにしましょう。
書類作成が済んだらいよいよ出発準備です。
まず、滞在先の選定をしましょう。
寮、1人暮らし等、ご自身の要望、状況を鑑みて決定します。
ビザ申請については、留学期間が90日以上の場合必須です。
ただ、ビザの手続きは全てマルタ入国後に行うため、出発前に憂う必要はありません。
入国後に、所定の手続きを踏んで学生ビザを申請しましょう。
以上がマルタの大学への留学ステップです。
さあ、いよいよマルタ留学の準備ができましたね。
あとは出発を待つのみです。
まとめ
ここまで、マルタ留学のあれこれをお話してきましたがいかがでしたか。
カリキュラムも街も多様性に富み、学生へのサポートも抜群で非常に魅力的な留学先でしたね。
初めての留学の方も、海外渡航に慣れている方もきっと満足できる英語学習の環境がそこにあるでしょう。
本記事を通じてマルタに興味を持ってくれた方は、ぜひ引き続きリサーチを進め、留学挑戦に向けて一歩踏み出してみてください!

①経歴(英語を使用した経歴)
>交換留学、インターンシップ、現職
②英語に関する資格(資格、点数など)
>TOEIC 955
③留学経験(渡航先、留学期間、学校名)
>ケニア 10か月間 ナイロビ大学
④海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、旅行など)
>ニュージーランド 語学留学
>ベトナム 企業インターンシップ
>ケニア 交換留学
⑤自己紹介
初めましてRockeyです。ありがたいことに学生時代より海外渡航の機会に恵まれてきました。その時の経験や、アップデートし続ける情報を生かし、読者の方が海外経験を身近に感じ、思わず日本を飛び出したくなるような記事を発信していきます!