中学生のお子様を持つ家庭では、学校の長期休みを利用して留学させたいと考えるご家庭も多いのではないでしょうか。
特に夏休みは年間の休みの中でも一番長く、学業に支障をきたさずに
海外留学でさまざまな経験を積むチャンスです。
しかし、費用やお子様だけでの留学に不安を持つ人も少なくありません。
この記事では、中学生のための夏休みの短期留学について解説します。
なるべく費用を抑えたいと思う人におすすめの情報も紹介しています。
夏休みがお子様にとって思い出に残る体験になるよう、ぜひ参考にしてください。
中学生向け短期留学の魅力とは?
近年、「子供には語学堪能になってほしい!」と考える家庭が増えてきており、中学生の短期留学に注目が集まっています。
短期留学では現地の言葉のみならず、異文化体験をすることで、世界に対する視野が広がり、人生の価値観に大きな影響を与えます。
ここでは中学生向けの短期留学の魅力について紹介します。
1.夏休みを利用して留学できる
中学生の短期留学は多くの場合、春休みや夏休みなどの長期休暇を利用して行われます。
学校の授業に影響を与えることなく、海外で語学の習得や異文化体験を得られるので、安心して参加できます。
2.現地の生活をリアルに感じられる
テレビや写真を通して知っていた外国の文化を、実際に肌で体験することが留学の魅力です。
ホームステイや現地の学校に飛び込むことで、「海外の日常」をリアルに感じられるでしょう。
3.日本人以外の友人を作れる
日本の学校に通っていると、外国の友人を作ることはなかなか難しいのではないでしょうか。
留学先では、留学生同士で交流を行い、共通の体験を通じて友情が芽生えることもあります。
現代は帰国後も連絡を取りやすいため、友人関係が長く続くこともあるでしょう。
4.自立心や協調性が養われる
ホームステイや寮で生活するにあたり、これまで家族に頼っていたことを自分でこなさなければならない場面が出てきます。
1日のスケジュールに合わせて行動し、食事や洗濯など、自分で生活をまわしていくことで、自立心が養われると同時に、一緒に生活していた家族への感謝の気持ちが芽生えます。
5.成功体験を積める
初めての環境で自分なりに考えて行動し、課題を乗り越えた経験は中学生のお子様にとって大きな自信になります。
また、海外留学をやり切ったという大きな成功体験は、その後の学校生活や進路に大きな影響を与えるでしょう。
海外留学は、中学生にとって新しい世界への扉を開く大きな決断です。
言葉の壁や文化の違いに戸惑うこともあるかもしれません。
しかし、それらを乗り越えた先には、学校の教室では得られない素晴らしい経験が待っています。
費用を抑えた短期留学プログラムの選び方
夏休みを利用した留学は、旅行業界の繁忙期ということもあり、航空券をはじめとする留学費用が高くなることが一般的です。
しかし、賢く留学プログラムを選択することで、費用を抑えることができます。
ここでは、中学生が参加できる留学プログラム、「サマースクール」について紹介します。
サマースクールは出発日が決まっており、日程の選択肢が限られています。
しかし、グループや学校単位で申し込むことにより、個別で手配するよりも費用が安くなる傾向があります。
サマースクールでは語学学習のほかに異文化交流を楽しむプログラムが盛り込まれており、限られた期間の中でさまざまな体験をすることができます。
費用を抑えるには、以下のポイントをおさえておきましょう。
・ホームステイや寮付き(宿泊・食事付き)のパッケージプランを選ぶ
・アジア圏の留学先を検討する
・学校や日本で通っている英会話教室などの提携のプログラムに参加する
・航空券込みのプランでない場合は、航空券を早めにおさえておく
限られた予算でも、事前の下調べと工夫次第で留学費用を抑えることができます。
ただし、費用だけで選ばず、プログラムの内容や現地でのサポート体制もしっかりとチェックしておきましょう。
人気の留学先とその特徴
夏休みを利用した短期留学に人気の留学先はどのような場所があるでしょうか。
以下に中学生に人気の留学先とその特徴について紹介します。
オーストラリア
夏休みに渡航する場合、南半球に位置するオーストラリアは真逆の季節。暑い日本の夏から逃れて涼しいオーストラリアで過ごせることが魅力です。
語学学校で英語力を磨いたあとに、現地の公立校でオーストラリアの同年代の生徒たちと一緒に学ぶコースなど、実践的な英語が身につくプログラムが用意されています。
ニュージーランド
大自然に囲まれたのどかな雰囲気が魅力のニュージーランドでは、ファームステイをしながら留学体験が人気です。
ニュージーランドは治安が良いことも人気の理由のひとつです。
週末は自然と触れ合えるアクティビティに参加するなど、勉強とリフレッシュのバランスが取れることが魅力です。
カナダ
カナダは治安が良く、教育水準も高いことから、初めての留学先として中学生やその親御さんから人気の国です。
カナダへの留学プログラムでは、英語学習のほかに、カナダの大自然を感じられる日帰り旅行などが組み込まれている点が魅力です。
カナダでは、クリアな発音で聞き取りやすい英語を話す人が多いため、英語初心者の中学生にもおすすめです。
フィリピン
アジア圏でありながら、英語留学を実現できるフィリピンは、近年人気が高まってきている留学先です。
日本からのアクセスも良く、時差が±1時間であることから、短期間の留学でも生活リズムを整えやすいことが魅力です。
マンツーマンレッスンや親子留学に特化しているプログラムも多く、個人のレベルや目的に柔軟に対応してくれます。
夏休みを利用して、親子で留学するケースも増えています。
フィリピンは他の留学先と比較すると、費用が格段にリーズナブルで、滞在費も安く抑えられます。
留学先によって体験できるプログラムはさまざまです。
それぞれの国や地域によってレッスンスタイルやアクティビティの内容が異なります。
語学力の向上だけでなく、現地の文化や価値観に触れられるのも留学の大きな魅力です。
国内での英語キャンプという選択肢
海外留学は予算やスケジュールの都合で難しい場合もあるでしょう。
そんな時に注目されているのが、日本国内でまるで海外にいる気分を味わえる「英語キャンプ」という選択肢があります。
小学生から中学生までを対象とした国内の英語キャンプでは、「English Only」のルールを設けていることが多く、キャンプ中は基本的に英語でしかコミュニケーションを取りません。
インターナショナルスクール主催の英語キャンプでは、ネイティブスピーカーの外国人講師やバイリンガル講師が中心となり、さまざまなアクティビティを英語で学ぶスペシャルプログラムが用意されています。
また、海外渡航に伴う不安やリスクも軽減することができます。
中学生のお子様だけで海外に渡航することは、保護者にとっては心配が尽きません。
海外留学では、言葉の壁や時差、文化の違いや医療体制の面で、日本とは異なる場面も多くあります。
中学生といってもまだ精神的に成長の途中でもあり、突然の体調不良やホームシックになった場合、自分で対処することが難しいこともあります。
その点では、国内の英語キャンプでは、万が一の場合でもすぐに連絡がとれたり、日本語でサポートが受けられたり、お子様にも親御様にとっても安心感が大きいのが魅力です。
渡航手続きがないことや、費用面でも大きなメリットがあります。
参加者は目的を持って質の高い英語キャンプに参加することで、語学力だけでなく精神的にも大きく成長できるのではないでしょうか。
将来、本格的に長期留学をしたい場合は、予行演習にもぴったりです。
興味のある人はぜひ「国内英語キャンプ」をリサーチしてみてください。
留学前の準備と注意点
中学生の留学は、単にパスポートを持っていくだけではなく、それぞれの留学期間や目的、渡航先に合わせた準備が必要です。
「何を準備していけば良いの?」と不安に思う保護者やお子様も多いですが、事前にしっかりと準備しておくことで、留学先での生活を快適にすることができます。
留学先・プログラム選び
レベルや目的に合ったプログラム選びは、留学生活を充実させるための最初の一歩です。
中学生の場合、英語初心者の人も多いでしょう。
張り切って高いレベルのプログラムを選んでしまうと、授業についていけないなど、結果的に留学生活が辛いものになってしまう可能性があります。
自分の語学力に合ったプログラムを選ぶことで、無理なく英語力を伸ばし、楽しみながら学べるのではないでしょうか。
また、滞在先は学校の寮やホームステイなどの選択肢があります。
寮ではほかの留学生と共に寝食を共にするなど、異文化交流を深めることができます。
一方で、ホームステイでは、ホストファミリーと一緒に生活し、現地の文化や習慣を知ることができるでしょう。
家庭内で行われる自然な会話を毎日聞き、リアルな英語に触れられる点も魅力です。
必要な持ち物
ここでは、留学に必要なものについて紹介します。
【出発までに必要なもの】
・パスポート
・ビザ
・海外旅行保険
・必要書類一式
・往復航空券
【現地で必要なもの】
・現金(外貨、日本円)
・現地の気候に合った服
・衛生用品
・常備薬
・勉強道具(筆記用具や辞書)
・財布
・カメラ
・スマートフォンやタブレット(あれば)
年齢や性別によって持ち物は異なるため、自分に合った持ち物リストを事前に作成しておくことが大切です。
現地で手に入らないものや、日本製のほうが安心なものは、荷物に入れておくと良いでしょう。
事前学習
海外に行く前の語学の事前学習は非常に重要です。
現地の学校の授業やアクティビティに参加するために、基礎的な英語力をつけておくことをおすすめします。
「学校で習った英語がほとんど使えなかった」、なんてことも実際によくある話です。
日本の学校で行われる英語の授業は、読み書きがほとんどで、実践的な英語を使う場面が多くありません。
英会話教室やオンライン英会話などを利用して、スピーキングとリスニングの練習をしておくと、留学先での不安がぐっと減ります。
親子のコミュニケーション
中学生の短期留学を成功させるには、親子のコミュニケーションは欠かせません。
出発前には現地でのスケジュールや生活スタイルを共有し、万が一のときの連絡ツールなどについてよく話し合っておきましょう。
また、定期的に連絡をとることも安心材料のひとつです。
LINEやメールなどで短い文章を送りあうだけでも、安心感につながります。
ただし、親御さんは子供の自立心を妨げないよう、多くのメッセージを送りすぎず、適度な距離をとることがおすすめです。
親子で信頼関係を築き、留学中もお互いに安心して過ごせるように準備しておきましょう。
まとめ
この記事では、中学生の夏休みを利用した短期留学について紹介しました。
中学生の短期留学は、将来の選択肢を広げる第一歩です。
留学前の事前学習でも、日常生活でよく使うフレーズを中心に練習しておくと、現地でのコミュニケーションもスムーズになるでしょう。
中学生の短期留学はただ語学を学ぶだけでなく、現地の人々との交流を通じて、グローバルな感覚を身に付けるチャンスです。
ぜひ、興味のある国や分野に合った留学先を見つけ、これまでにない素晴らしい夏休みを過ごしてみてください。

◇経歴(英語を使用した経歴)
・オーストラリアのカフェで半年間勤務
・国内/国際線客室乗務員として5年間勤務
◇英語に関する資格(資格、点数など)
TOEIC、英検受験経験有り
アメリカのコミュニティカレッジにてEarly Childhood Educatorコース修了
◇留学経験
・オーストラリア シドニーへ1か月間の短期留学。
→週5日で語学学校へ通う。
・ワーホリでオーストラリア・ゴールドコーストに1年間滞在。
→Gold Coast Institute of TAFEの語学コースで学ぶ。
・2020年から4年間、家族の仕事でアメリカに滞在。
→州立のコミュニティカレッジでEarly Childhood Educationコース及びアカデミック英語コースを学ぶ。
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
仕事→韓国、中国、台湾、香港などアジアを中心とした国
旅行→アメリカ(ハワイ、グアム、サイパン含む)、カナダ、
シンガポール、マレーシア、オーストラリア、ドイツ、イタリア、
ギリシャ、クロアチア、ベトナム、タイ、バハマ、オランダ領セント・マーティン島など
◇自己紹介
旅行、海外生活関連のwebライター。
最初の短期留学の経験のおかげで、人生が変わったと言っても過言ではないと感じています。海外に滞在することがきっかけで、人生の選択肢が大きく広がり、成長を続けていきたいと思うようになりました。海外での長期滞在・留学経験者の視点から、皆さまにわかりやすい記事を書いていきたいと思っています。