「フィリピン英語」は通じる?特徴や訛りについて徹底解説

フィリピン英語、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

フィリピンでは英語が話されていますが、
フィリピン英語」は訛っていないのか、そして「フィリピン英語」は通じるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

ですが、フィリピン英語はそのレベルの高さに定評があります。

フィリピンの英語力は世界平均を圧倒的に上回り、高い英語力を誇ります。

フィリピンでは90%以上もの割合の人々が英語を話しており、なんと英語人口世界3位の国なのです。

英語を公用語とするフィリピンでは、教育やビジネスの場で広く英語が使われています。

一方で、アメリカ英語やイギリス英語と比べた際の違いや、独特の発音やアクセント、表現が特徴的です。

こうした特徴により、リスニング時に感じる聞き取りにくさが課題となる場合もあるようです。

本ブログでは、フィリピン英語の特徴や魅力、さらにはその人気の理由について深掘りし、よりスムーズに理解・活用するためのコツをお伝えします。
「フィリピン英語」は通じるのか?

その特徴や発音のクセ、特有の表現について徹底解説します!

発音にクセあり?フィリピン英語の特徴とは

フィリピンの英語は、アメリカ英語に影響を受けており、発音もアメリカ英語に近い特徴があります。

アメリカ英語に影響を受けている理由は植民地時代にあります。

16世紀まではスペインの支配下にありましたが、1898年から1946年までフィリピンはアメリカの植民地でした。

この期間中、アメリカ文化や教育がフィリピンに広まり、英語が公用語として採用されました。

また、教育制度もアメリカ式を基盤としていたため、アメリカ英語の影響が強く根付いたと言われています。

フィリピン英語の発音は、独特のアクセントやリズムが特徴的です。

特に母音の発音が明瞭で、流れるような話し方が一般的です。

また、リンキング(発音のつながりや変化)が少なく聞き取りやすいとも言われています。

一つひとつの単語の発音がクリアでハッキリと発音されるので、初心者の方でも安心ですね。

このようにフィリピンの英語は非常に綺麗で、アジアで一番綺麗な発音とも言われています。

ただ、フィリピンの主要な言語であるタガログ語など現地の言葉の影響が強いため、一部の子音の発音にクセを感じることもあるようです。

英語の訛りも、人によって強い人とそうでない人がいます。

基本的にはアメリカ英語がベースですが、人によってはこもった話し方など特徴的な話し方をする場合もあります。

どこの国であれ、人それぞれの話し方の特徴はありますよね。

文法は整っている!フィリピン英語の正確さ

フィリピン英語は、公用語として幅広く使われており、非常に正確な英語が話されると言われています。

世界最大の成人の英語能力ランキングである EF のEPI英語能力指数(https://www.efjapan.co.jp/epi/) では、2024年度のフィリピンは世界第22位、アジアではシンガポールに次いで第2位という高い成績を出しています。
ちなみに日本は第92位でした。

文法などを第二言語として学ぶため、正確な英語を話すことに定評があります。

日本のように英語の授業だけ英語を使うのではなく、フィリピンでは初等教育の6年間・中高教育の4年間・大学教育の4年間の間ほとんどの授業で英語が使われるため、高い英語力を身に付けて学校を卒業します。

さらに家庭によっては、家族同士の会話でも英語を使う場合もありますし、テレビ番組でも洋画やアメリカのドラマなどが字幕なしで流れており、日常から英語に触れる機会もとても多い英語社会です。

第二言語として正しい文法を学びつつ、学校や家庭といった日常生活に英語が溶け込んでいるフィリピン人の英語は正確で、非常にレベルが高いことが伺えます。

フィリピン英語は文法がしっかりしていて、正確だと言えるでしょう。

英米と比べてどう?フィリピン英語の違い

フィリピン英語はアメリカ英語やイギリス英語とは異なる魅力を持っています。

フィリピン英語は、母語であるタガログ語の影響が感じられる部分があり、アメリカ英語やイギリス英語に比べて親しみやすさや柔らかなトーンが印象的です。

フィリピン英語独特の表現もあるので、アメリカ英語やイギリス英語との違いを理解することで、コミュニケーションの幅を広げることができると思います。

まずは接客時や人に対して呼びかける時の表現です。

フィリピンでは、男性には「Sir(サー)」女性には「Ma’am(マァム)」という表現をよく使います。

また、中でも特徴的なのが、人の名前を呼ぶときに、ファーストネームの前に「Mr.(ミスター)」や「Ms.(ミズ)」を入れて使うことです。

アメリカやイギリスでは「Mr./Ms.」は、ラストネーム(苗字)につけるものの、ファーストネームにはつけませんよね。

他にもフィリピン特有の単語があるのでご紹介します。

トイレのことをフィリピン英語では「comfort room(コンフォートルーム)」と表現します。

comfort roomの頭文字を取り「CR シーアール」と表現することもあります。

トイレを探すときは、”Where is CR?”と聞いてみると通じます。

英語と違う表現として特徴的なのは「停電」の言い方です。アメリカ英語では「black out (ブラックアウト)」と言いますが、フィリピン英語では「brown out (ブラウンアウト)」と言います。

また「勘定」はアメリカ英語では「check (チェック)」ですが、フィリピン英語では「bill out (ビルアウト)」と言います。

また、アジア諸国でよく見かける町中の小さな家族経営の小売店ですが、こちらは「sari-sari store(サリサリストア)」と呼ばれます。

子どものお菓子から石けんや洗剤・卵までいろんなものがあります。

フィリピンはスペインの統治下にあった歴史もあるので、スペイン語に影響を受けた言葉もあります。

ほのかな甘味のあるパンのことを「pan de sal(パンデサル)」と呼びます。

スペイン語だと塩パンという意味ですが、フィリピンでは甘いロールパンを指します。

他にもファーストフードのお店やフィリピン料理レストランでも食べれる定番のデザートにはタガログ語に影響を受けた単語が多くあります。

例えば、かき氷を意味するhalo-halo(ハロハロ)や、ココナッツウォーターと、牛乳や砂糖を加えたココナッツ・シェイクを意味するbuko juice(ブコジュース)があります。

halo-halo(ハロハロ)はタガログ語で「ごちゃまぜ」という意味で、buko(ブコ)はタガログ語で「ココナッツ」という意味があります。

現地の人とコミュニケーションを取る際は、こういった母語に影響を受けた単語も登場するので覚えておくと良いと思います。

このように、フィリピンの歴史的背景や植民地時代の影響を受けた上で、独自のフィリピン英語が作られてきました。

フィリピン特有の単語があることも非常に面白いポイントですよね。

英語を母語とするアメリカやイギリス、オーストラリア、ニュージランドにもそれぞれ特有の表現があります。

その国独自の表現も学ぶと英語学習がさらに楽しくなると思います。

なぜ人気?フィリピン英語が選ばれる理由

フィリピン英語が留学先や英会話レッスンとして人気を集める理由は、親しみやすく明瞭な発音や、信頼のできる正確な文法、そしてフレンドリーな国民性にあると思います。

フィリピンの英語講師は、「四年制大学卒であること」や「TESOL(英語を母国語としない方向けの英語教授法)の有資格者であること」といった厳しい基準を課されていることが一般的です。

そのためフィリピンの語学学校で教えている人は一般の人よりもさらにネイティブスピーカーに近く、流暢な英語を話し、発音も非常に綺麗です。

また、語学学校の講師の中には、外国人向けのコールセンタースタッフや、ホテルで外国人への接客・語学学校講師の経験者や、海外での勤務経験を持っている人もいます。

しっかりとした教育を受け、英語環境で過ごしてきた人々から学ぶことができることは非常に魅力的なポイントです。

またフィリピン人にとっても英語は第二言語だからこそ、英語指導が分かりやすい、というメリットがあります。

フィリピン人の英語講師は自身も第二言語として英語を習得してきているため、英語を学ぶ人のつまづきやすいポイントや学習中の悩みなどをよく知っており、同じく第二言語として英語を学ぶ人の立場をよく理解しています。

大学を卒業して語学学校の講師に就く講師たちは、「どう勉強すると英語力が伸びるのか」論理的に説明することができます。

母国語でない英語を学ぶ日本人側の気持ちを理解してくれているので、分かりやすい英語指導を受けることができます。

このように高い指導力と、ネイティブ並みの英語力、そしてそのフレンドリーな国民性が選ばれる理由でしょう。

アクセントの癖を理解しておこう!聞き取れない理由と対処法

フィリピン英語の発音は、母語であるタガログ語やその他の地域言語の影響を受けています。

そのため、「f」と「p」や「v」と「b」が混同されることがあり、聞き慣れないと理解が難しい場合もあります。

発音やアクセントの特徴について知っておけば「フィリピン英語は聞き取れない」と不安に思っている方も、安心できるのではないでしょうか。

まず「f」の発音が「p」の発音になるという特徴があります。

「f」の発音をする「ファ・フィ・フゥ・フェ・フォ」の部分が、「p」の音に近い発音になり「パ・ピ・プ・ペ・ポ」の音に聞こえます。

Philippineは通常「フィリピン」と発音されますが、フィリピン英語では「ピリピン」、favorite「フェイヴァリット」は「ペイヴァリット」などのように聞こえます。

またフィリピン人の母国語にv音が無いため、英語でもvの発音をすべきところでb音になってしまう傾向があります。

他にもthの発音がdやtに近くなる傾向があります。

例えば、’think’は’tink’ (ティンク)、’that’は’dat’ (ダット)のように発音されることがあります。

さらに、“-ple”、”-cle”、”-ble”のように、どの音にも属さないような、口を脱力させて出す軽い曖昧な音があります。

これは曖昧音「シュワ音」と呼ぶのですが、フィリピン英語ではオーという音になります

例えばpeopleと言いたい時、ピーポルのようにオの音が混ざってハッキリとした発音になります。
カタカナ英語っぽい発音ということですね。

vの音やthの音、そして曖昧音が発音しにくく感じるのは日本人も同じですよね。ここでも親近感を感じます。

また、後ろにアクセントがくるという特徴もあります。

例えば、weddingの場合、アメリカ英語では「e」にアクセントがきますが、フィリピン英語では「i」にアクセントを付けます。

yesterdayでは、アメリカ英語では「e」にアクセントをつけて発音しますが、フィリピン英語では「a」にアクセントを付けます。

「~ion」に関しても、第1アクセントまたは第2アクセントをつけて強く発音される強母音として発音します。

例えば、onionは「オニオーン」、questionは「クエスチョーン」のように聞こえます。

インターネットなどでフィリピン英語を聞いたり、フィリピンの方と話す機会を持ったり、フィリピン英語に触れることで発音やアクセントの特徴にも慣れてくると思います。

また、ゆっくり話してもらうことや文脈から意味を推測するスキルを磨くことも効果的です。

聞き取る力を高めることで、フィリピン英語の魅力をより楽しむことができるでしょう。

まとめ

いかがでしょうか?フィリピン英語は、アメリカ英語をベースにしつつも、独自の魅力を持っています。

公用語として日常でもビジネスでも幅広く使われており、文法が正確で、教育の場でもしっかりと学ばれています。

さらに、発音がクリアで、親しみやすい話し方が特徴的なので、英会話を勉強する際にも人気です。

文化や歴史の影響を受けたユニークな表現があるのも面白いポイントですね。

フィリピン英語の特徴を知ることで、よりスムーズなコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

旅行であれ、英会話学校や語学留学であれ、ぜひ、一度フィリピン英語に触れてみてください。

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