
「ホロ島って聞いたことあるけど、フィリピンのどこにあるの?」
「治安が悪いって噂もあるけど、実際どうなの?」
「観光でホロ島に行っても大丈夫?」
そんなふうに考えている方もいるでしょう。
ホロ島は治安上の注意が必要な地域のため、現地の情報や状況を正しく理解することが大切です。
この記事では、ホロ島の基本情報や治安、過去に起きた事件などを詳しく紹介します。
ホロ島以外にフィリピン国内で気をつける場所や、フィリピンで気をつけるべき犯罪などについても触れています。
フィリピン旅行や留学を検討している方、必読です!
ホロ島とは
ホロ島(Jolo)は、フィリピン南部のスールー諸島の中央に位置する火山性の島です。
ボルネオ島とミンダナオ島という二つの大陸島の間にあり、古くから海上交通の中継地として重要な役割を果たしてきました。
北緯5度58分、東経121度9分という赤道近くにあり、面積は約869平方キロメートル。
2015年時点で、人口は約53万人にのぼります。
ホロ島は、かつてスールー王国の首都として栄え、交易と文化の中心地としての地位を確立してきました。
15世紀には中東との貿易が盛んに行われ、後にスペインやアメリカによる支配を経て、第二次世界大戦でも戦場となった複雑な歴史があります。
現在でも、島内にはモスクや歴史的遺構が点在し、独特の文化が息づいています。
アクセスについては、日本からホロ島へ向かう直行便は運航されていません。
そのため、まずは東京・大阪・福岡などの主要都市から、マニラまたはセブ島へ渡航するのが一般的です。
マニラまたはセブに到着した後は、国内線に乗り換えてミンダナオ島西部に位置する都市、サンボアンガを目指します。
サンボアンガに到着した後は、市内の港からホロ島行きのフェリーに乗船します。フェリーの所要時間はおよそ8時間です。
天候や運航状況によって所要時間が前後することもあるため、事前に時刻表や運行情報を確認しておくと安心です。
ホロ島の治安
ホロ島は治安の面で注意が必要な地域としても有名です。
イスラム過激派組織による武装勢力の活動が確認されており、政府による取り締まりが続けられているものの、依然として外国人の誘拐事件や爆弾テロなどが報告されています。
日本の外務省は、ホロ島を含むミンダナオ地方の一部に対し、危険レベル3(渡航中止勧告)を発出しています。
これは、テロや誘拐のリスクが高いため、やむを得ない事情がない限り、現地への渡航は控えるよう強くすすめるものです。
現地在住の邦人に対しても、必要最小限の外出にとどめるよう注意喚起が行われています。
出典:外務省|フィリピン 危険・スポット・広域情報
※外務省|フィリピン 危険・スポット・広域情報を加工して作成
どうしてもホロ島を訪れる必要がある場合は、万全の安全対策を講じることが欠かせません。
渡航前には外務省や現地大使館、信頼できる報道機関などから最新の治安情報を確認するようにしましょう。
移動に際しては信頼できる交通機関を利用し、夜間の移動は避けることが望ましいです。
また、観光地やイベント会場など、人が密集する場所はテロの標的となるリスクがあるため、なるべく近づかないようにすることが大切です。
ホロ島で過去に起きた事件
ここからは、ホロ島で実際に起きた事件について詳しく紹介します。
ホロ島の治安について理解を深めるためにも、ぜひ読み進めてくださいね。
自爆テロ事件
ホロ島では、過去に深刻な自爆テロ事件が複数回、発生しています。
その中でも特に大きな被害をもたらしたのが、2019年1月27日に起きた事件です。
ホロ島にあるカトリック教会が狙われ、礼拝中の信者たちがいる中で爆発が発生しました。
この攻撃により、少なくとも22人が命を落とし、100人以上が負傷しました。
実行犯はインドネシア出身の夫婦とされており、イスラム武装勢力のアブ・サヤフ(ASG)による犯行とみられています。
さらに、2020年8月24日にはホロ市の中心部で再び連続自爆テロが発生しました。
この事件では10人以上が死亡し、多数が負傷しました。
誘拐事件
ホロ島では長年にわたり、身代金目的の誘拐事件が多発しています。
特に、観光客や外国人、地元住民の中でも社会的に目立つ人物が標的とされる傾向があります。
事件には、組織的な犯罪グループが関与しており、計画的に行われることが多いです。
軍との衝突
アブ・サヤフとフィリピン国軍との間では、断続的に武力衝突が起きており、2019年2月にはスールー州で激しい銃撃戦が発生しました。
この戦闘では、軍側およびアブ・サヤフの双方に死傷者が出ており、民間人の安全にも重大な影響が及んでいます。
軍事衝突はテロ事件や誘拐事件と異なり、突発的に発生することが多いため、旅行者や現地住民にとって予測が難しいことが特徴です。
戦闘地域が市街地に近い場合には、一般市民が巻き込まれるリスクが高まるため、注意が必要です。
ホロ島以外でフィリピン国内で気をつける場所
フィリピンにはホロ島以外にも、治安面で注意が必要なエリアがあります。
ここでは、以下3つのエリアについて詳しく紹介します。
・マニラ
・セブ島
・ミンダナオ島
マニラ
マニラには魅力的な観光地が多くある一方、危険も潜んでいます。
具体的には、スリやひったくり、観光客を狙った詐欺などが頻発しており、訪問者は常に警戒を怠らないことが求められます。
特に注意すべき地域は、マラテ地区です。
このエリアはナイトライフが盛んで、バーやクラブなどを求めて、多くの観光客が夜遅くまで出歩きます。
そのため、酔った観光客を狙った犯罪が目立ちます。
夜間の滞在は慎重に判断する必要があるでしょう。
また、エルミタ地区も注意が必要です。マラテ地区と隣接しており、こちらも歓楽街が広がっています。
人通りが多い分、スリや詐欺のリスクも高まり、観光客に対する犯行が繰り返されています。
加えて、スラム街が点在するトンド地区にも十分な警戒が必要です。
訪れる理由がない限り、観光客は近づかないほうがよいでしょう。
セブ島
セブ島は比較的治安がよいとされている反面、、観光客を狙った軽犯罪が発生していることも事実です。
スリやひったくりといった軽犯罪には十分な注意が必要です。
セブ島のなかでも特に注意が必要なエリアは、カルボンマーケットです。
観光客に人気のある市場で混雑していることから、スリやひったくりの被害が多く報告されています。
また、コロンストリートでもスリや置き引きが多くみられます。
観光の際は人混みを避け、できるだけ落ち着いた時間帯に訪れると安心です。
ほかにも、ナイトライフの中心として知られるマンゴーストリートは、夜間に治安が悪化する傾向があります。
特に女性は一人で歩くことは避け、夜の外出は信頼できる友人やグループと共に行動することが望ましいです。
ミンダナオ島
ミンダナオ島も、治安の面で不安定な地域として知られています。
武装勢力やテロリストの活動が活発に続いており、誘拐や暴力事件が多く報告されています。
そのため、多くの国では自国民に対してミンダナオ島への渡航を控えるよう勧告を出しています。
この地域への立ち入りは極めて危険であり、旅行先としては避けるべき場所といえるでしょう。
フィリピンで気をつけたい犯罪
最後に、フィリピンで気をつけたい犯罪を一覧でまとめます。
フィリピン留学や旅行を安全に楽しむために、ぜひチェックしてください。
<スリ・置き引き>ジプニーなどの公共交通機関やマーケット、ショッピングモールといった人が密集する場所で、スリや置き引きの被害が頻発しています。
犯人は、人々の注意が散漫になった瞬間を狙い、貴重品を素早く盗み取ります。
被害を防ぐためには、常に荷物を手元に置き、身体に密着させることが基本です。
<ひったくり>夜間になると、オートバイに乗った人物によるひったくり事件が多く発生しています。
歩行中の旅行者がバッグやスマートフォンを狙われるケースが多く、通りを歩いている最中に突然奪われることがあります。
被害を防ぐには、夜間の外出を極力避け、必要以上に荷物を持ち歩かないことが大切です。
外出の際は、身軽な服装と小さな荷物での行動を心がけましょう。
<強盗>都市部では、複数人の集団によって取り囲まれ、拳銃を突きつけられるような強盗事件も報告されています。
強盗は主に夜間に発生しており、不用意な外出が大きなリスクにつながります。
夜の移動は信頼できるタクシーを利用しましょう。
また、見知らぬ人物や不審な集団には近づかないことが大切です。
<詐欺>観光客を狙った詐欺も後を絶ちません。
トランプゲームに誘い込む詐欺や、飲み物に睡眠薬を混入させて所持品を奪う詐欺など、多様な手口が報告されています。
被害を回避するためには、知らない人からの誘いに乗らないようにしましょう。
また、飲食物も必ず自分で購入し、他人から提供されたものには手をつけないことが基本です。
<ATMカードスキミング>近年では、ATMを利用する際のカードスキミング被害も問題となっています。
無人のATMや、監視カメラが設置されていない場所では、スキミング機器が取り付けられている可能性があります。
現地で現金を引き出す際は、できるだけ銀行内に設置されたATMを利用するようにし、周囲に不審な人物がいないかを確認したうえで操作を行いましょう。
まとめ
この記事では、ホロ島の基本情報や治安情報、過去に起きた事件などを詳しく紹介しました。
ホロ島は、美しい自然や独自の文化が魅力的なエリアですが、治安上の問題が多くみられるため、旅行先としては注意が必要なエリアです。
また、海外旅行を安全に満喫するためには、基本的な英語力を身につけておくことが重要です。
英語学習が不十分なまま渡航すると予期せぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性も否定できません。
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◇経歴
・アメリカLAにてアパレル勤務
・英会話スクールに10年ほど勤務
◇留学経験
アメリカのLAのコミュニティカレッジに入学・卒業。
OPT VISAを取得し、LAのアパレル会社に1年間勤務。
次なる目標は、娘との親子留学。
◇海外渡航経験
留学:アメリカのLAに4年間留学
海外旅行:ドイツ・フランス・スイス・メキシコ・イタリア・グアムなど
◇自己紹介
英語関連の記事を中心に執筆するWebライター。中学生で日本を出ることを決意し、高校卒業後に渡米。アメリカではさまざまな国の学生と、濃い海外生活を送る。現在は関東の田舎でのんびり生活。今後の目標は、娘との親子留学と夫婦でのクルーズ旅行。