
「近々イギリスに旅行に行くんだけど、変換プラグって必要かな?」海外旅行に行く時、必ずと言っていいほど確認が必要なのが「コンセント」の問題。
・イギリス用の変換プラグは、どのタイプを買えばいい?
・変圧器も必要?
・変圧器が必要かどうかは、どこを見ればわかる?
変換プラグに変圧器…日本で暮らしていると普段は特に考えることのないトピックなので、意外と厄介で面倒ですよね。
今回は、イギリスで必要なプラグ、充電事情、そして変圧器についても解説していきます。これを読めば、イギリスに行く時のプラグの問題は解決!最後まで読んで、ぜひ参考にしてくださいね。
イギリスのコンセント事情を知ろう
結論から言うと、日本で普段使用している電化製品をイギリスで使うには変換プラグが必要です。イギリスのコンセント事情を把握して、何が必要か見ていきましょう。
BF(G)タイプ
イギリスの一般的なコンセントは、「BFタイプ」と呼ばれる形状のもの。日本のAタイプとは異なり、長方形の穴が縦と横に3つ並んでいるのが特徴です。
日本ではBFタイプと呼ばれますが、「G」「G型」「Gタイプ」と呼ばれることもあります。このBFタイプは、香港やシンガポールでも使われています。
B3タイプ
ガイドブックなどで、イギリスのプラグとして「B3」と呼ばれる丸型3ピンのタイプが記載されていることもあります。
しかしこちらは旧式で、スコットランドの一部の地域を除き見かけることはほとんどありません。よって、イギリスに行く時はBFタイプを準備すれば問題ありません。
イギリス旅行に必要な変換プラグ
イギリスでは主にコンセントの形状はBFタイプとなるため、現地で日本の電化製品(Aタイプ)を使用する場合はBFタイプの変換プラグが必要です。
| イギリス | 日本 | |
|---|---|---|
| コンセントの形状 | BF | A |
| 電圧 | 230V | 100V |
| 周波数 | 50Hz | 東日本:50Hz 西日本:60Hz |
変換プラグの種類
変換プラグは、簡易型(簡易変換プラグ)とマルチ型(マルチ変換プラグ)の2種類です。
簡易型はAからBFへの変換のみ、日本のプラグを差し込むだけで使えるシンプルなものです。一方マルチ型は、複数のプラグの種類に対応しているもの。旅先のコンセントのタイプに合わせて、カスタマイズして使用できます。
最近は個人で持ち歩く電化製品も少なくはないため、スマホ用、パソコン用、ヘアドライヤー用、出張の場合はスマホ2台、など1人でも3つは必要になります。
渡航先がイギリスのみという方は簡易型で問題ありませんが、複数の国を訪問する場合はマルチ型の方が便利なケースもあります。
渡航前に
・必要な数はいくつか
・簡易型かマルチ型か、どちらの方が自分の状況に合っているか
を棚卸しして、変換プラグのタイプと数を検討してみましょう。
電源タップ
意外と遭遇するのが、ホテルのコンセント数が少なく足りないケース。一晩で、複数(スマホ、パソコン、カメラ、髭剃り、ドライヤーなど)の電化製品を充電したいのにコンセントの数が足りないという場合です。
こんな時、複数のコンセントを差し込める電源タップがあれば一度に充電できます。
電源タップには、コンセントの受け口がユニバーサル対応(Aタイプ、BFタイプ、ヨーロッパで多いCタイプなど各国のプラグに対応)のものもあります。
USBポートが付いている電源タップもあり、このタイプだとスマホやタブレットならプラグ無しで充電できますね。また、対応電圧もグローバル規格(おおむね250Vまで)になっているか確認しましょう。
電圧については、この後の「変圧器の必要性」の中で解説していますので、そちらもぜひ参考にしてください。
どこで買えるか
変換プラグは、いろいろなところで入手可能です。家電量販店や旅行用品の専門店のほか、ネットでも多く販売されています。誰かに相談しながら購入したいという人は、対面のショップで買うのが便利ですね。
最近では100円ショップでも取り扱われていますが品質にばらつきがあるため、気になる方は避けておくといいでしょう。なお、変換プラグは空港でも扱っています。
買い忘れや日本を出てから数が足りなかったことに気づいた場合も、イギリスの空港の売店、ターミナル駅構内の売店などで入手可能です。ただ、特に空港では割高になるので、事前に準備しておくと安心です。
イギリスでの充電事情
変換プラグについてわかったところで、今度はイギリス国内、ホテルや空港、電車やバスなどの交通機関、カフェなどの充電事情はどうなっているのか、それぞれ解説していきましょう。
ホテル
イギリスのホテルの部屋には、コンセントがいくつか設置されています。しかしバスルーム(トイレとお風呂)にはコンセントがないことがほとんどです。
髭剃り用の特殊なコンセントが設置されているところもありますが、イギリスでは基本的に水回りにはコンセントはありません。
空港、駅やカフェ
空港には、パソコンや携帯電話を充電するためのエリアが設けられています。この点は日本だけでなく他国も同様ですね。駅やカフェでもコンセントがあるところも多く、充電可能です。
ただ最近はスマホやガジェットなどの盗難が非常に多いため、充電している場合はその場を離れない、または周囲に気を配るなど十分注意して使用するようにしましょう。
鉄道や長距離バス
多くの鉄道や長距離バスではシートの脇にコンセントが付いており、充電することが可能です。中にはUSBタイプAの差し込み口の場合もあります。ただ業務用コンセントの場合、使用すると罰金を取られることがあります。
充電可能なコンセントは充電のイラストが付いている、もしくは業務用コンセントは使用禁止と説明書きがあるので、確認をして使用しましょう。
オン・オフのスイッチ
ここで、イギリスのコンセントについてのちょっとした特徴もご紹介しておきましょう。イギリスでは、コンセントには大抵オン/オフのスイッチが付いています。
コンセントを差しても電源が入らない場合は、このスイッチがオンになっているかをチェックしてみてください。
なお、スイッチには「ON・OFF」の表示があるか、オン側がオレンジ色に点灯するようになっています。
変圧器の必要性
さて、今度は変圧器です。日本の電化製品をイギリスで使う時、変圧器は必要になるのでしょうか?結論から言うと、ケースバイケースです。
イギリスの電圧は230V
イギリスでは電圧は230V(ボルト)、一方、日本は100Vです。そのため、持ち込む製品がイギリスの電圧に対応しているか、確認が必要になります。
グローバル規格対応機器(スマートフォン、パソコンなど)は必要なし
スマートフォンやパソコンなどのデジタルツールの多くはグローバル規格に対応しており、「INPUT:100-230V」と記載されています。これが確認できれば、変圧器は必要ありません。
変換プラグを差して、イギリスのコンセントにつなげればすぐに使用できます。アダプター部分や製品の裏側などに規格が記載されているので、まずはこの表記がないか、チェックしてみましょう。
消費電力の高い電化製品(ヘアドライヤー、ヘアアイロンなど)は必要
ヘアドライヤーやヘアアイロンなど消費電力の高い製品は、変圧器が必要になるケースがほとんどです。この場合、変圧器の容量もそれに応じて大きなものを準備する必要があります。
一般的にヘアドライヤーは600-1200W(ワット)、ヘアアイロンは150-240W程度の消費電力とされています。
変圧器の容量は、電化製品の消費電力のプラス20%を目安に、余裕を持った容量のものを選ぶようにしましょう。
変圧器とは?
ここで改めて、変圧器の説明をしておきましょう。変圧器とは、電圧を上げたり下げたりする機器。
例えば、日本の製品(100V)をイギリス(120-230V)で使用する場合は、現地の電圧を100Vに下げる「ステップダウントランス」が必要になります。
反対に、海外の製品(120-230V)を日本(100V)で使用する場合、国内の電圧を使用する製品の電圧まで上げる「ステップアップトランス」をすることになります。
変圧器には、
・アップトランス(日本で海外の製品を使う場合)
・アップダウントランス(上記の2種類に対応したもの)
の3種類があります。
変圧器なしで過ごす方法も
変圧器は、サイズが大きくかさばります。また重いものが多いので、必要な場合、数日間の旅行であれば持参する以外の選択肢を考えるのも一つの方法です。
ホテルの貸し出しサービスを利用する
日本人客が多いホテルや高級ホテルでは、変換プラグや変圧器を貸し出すサービスが提供されている場合があります。
ホテルのものを借りられれば、特に変圧器はとても便利です。可能性があれば、確認してみるといいでしょう。
ホテルに設置されているものを利用する
変圧器が必要な電化製品にもよりますが、例えばヘアドライヤーであればホテルに設置されていることが多いため、それで済ませるというのも一つの方法です。
ただ、ホテルに設置されているドライヤーは小型のものが多いので、髪の長い人には不向きかもしれません。
海外対応の製品を購入する
ヘアドライヤー、ヘアアイロンには海外対応の製品があります。一回限りの旅行ではなく、長期に渡る留学・出張ではこちらの方が結果的に手間にならず、コスパも良い場合があります。
自分のドライヤーがマスト、という方は検討してもいいかもしれませんね。
日本で使うための準備
逆に、イギリスで購入した電化製品を日本で使う場合も、変換プラグや、モノによっては変圧器が必要になります。
変換プラグ
イギリスのコンセントは、最初に解説した通り「BF(G)タイプ」。日本で使う場合、BFからAタイプに変換するプラグが必要になります。
マルチ型であればプラグを組み換えて使用できますし、簡易型も「AからBFタイプ」と同様、家電量販店やネットで簡単に購入可能です。
変圧器
グローバル規格対応機種であれば、変圧の必要はありません。そうでない場合、日本の電圧に変換する必要があるため、変圧器の説明でも取り上げた「アップトランス」タイプの変圧器を使用する必要があります。
変圧器と言っても、日本のものをイギリスで使用する場合とは変換方式は反対になるため、その点は注意しましょう。
イギリスの電化製品も、製品の裏側やアダプター部分に仕様の記載があります。現地で電化製品を購入し日本でも使用する場合は、その点も含めて事前にチェックしましょう。
まとめ
今回はイギリスのコンセント事情から、充電事情、変換プラグと変圧器を解説してきました。
イギリスと日本ではコンセントの種類が異なるため、日本の製品をイギリスで使用する場合は変換プラグが必要です。
しかし、特に使用頻度の多いスマートフォンやパソコンなどはグローバル規格に対応していることが多く、変圧器は不要なケースがほとんど。
日常的に使用するヘアドライヤーなど消費電力が多い家電は変圧器が必要になるものの、変圧器なしで済ませる方法もあります。
イギリスへの渡航予定がある人は、持ち込む電化製品を棚卸して、変換プラグの数や変圧器の要不要を確認してみてくださいね。
◇経歴
ファッションPRエージェンシーに12年以上勤務、その後外資系企業3社で研鑽を積み、現在はPR・マーケティングの分野でフリーランスとして活動中。
◇資格
TOEIC830
◇留学経験
ワーホリ/フランス・パリに一年滞在、現地企業で9ヶ月就業
語学留学/マルタ1ヶ月・イギリス6ヶ月滞在
◇自己紹介
語学留学(英語)は40代になってから。現在もよりAdavncedなレベルに向けて勉強しています。ファッション・アート・旅・英語が好きで、英語についても個人ブログで情報発信をしています。