近年では日本も国として英語教育にさらに力を入れるため、子どもが小さなころから学校で英語の授業がはじまっています。
また、親が子どもを英会話教室に通わせたり、オンラインで英語を学ばせたりするご家庭もありますよね。
そんな若いうちからの英語教育のひとつとして、「高校留学」も注目を集めています。
これまでは、「留学」というと大学生が行ったり、さらなる語学力アップのために社会人が行ったりするイメージが強かったのではないかと思います。
しかし、短期のものから長期のものまで、高校生でもできる留学プログラムはさまざまなものがあります。
そこで、今回の記事では、高校留学について、どのような種類があり、どのくらいの費用がかかるのかご紹介していきたいと思います。
あわせて、単位認定や奨学金など、高校留学を考えるうえで大切な点についてもわかりやすく解説していきます。
高校留学に興味がある方、ご自分のお子さんを高校留学させたいと思っている親御さんなどは、ぜひこの記事を最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
高校で留学は可能なのか?
結論から述べると、高校生でも留学は可能です。
以下で詳しくご紹介しますが、学校の夏休みなどを利用した短期プログラムから、現地の高校に入学し卒業を目指すものまで、さまざまなタイプの留学スタイルがあります。
短い期間であっても高校生のうちに留学をすることで、英語力があがる、英語学習のモチベーションアップにつながるといった直接的な効果だけでなく、親元を離れて生活をするため人間としても大きく成長できるでしょう。
高校留学の種類
高校生ができる留学の種類は複数あります。
以下、ひとつひとつチェックしていきましょう!自分がどのくらいの期間海外に行きたいのか、留学中に何をしてみたいのかといったことを考えることが大切です。
短期留学
まずは海外に行ってみたい、外国で暮らす経験をしてみたい、いきなり長期留学は不安だ……という高校生におすすめなのが「短期留学」です。
日本の学校の春休みや夏休みを利用して、1週間~3ヶ月未満海外の語学学校などに通います。
ホームステイやさまざまなアクティビティを通じて、英語力だけでなく異文化交流・理解や国際教養力を養います。
サマースクール
日本の学校の長期休みを利用して、1週間~2ヶ月程度海外の語学学校で英語レッスンを受ける留学スタイルです。
語学力にあまり自信がない人にもおすすめです。
語学力の向上だけでなく、異文化理解や異文化交流も目的となっています。
グループツアー
自分一人で留学するのが不安だ、海外に初めて行くのでしっかりしたサポートがほしい、という方におすすめなのがグループツアーという留学スタイルです。
こちらも日本の学校の長期休みを利用し、1~2週間程度海外の高校や語学学校へ留学します。
グループで参加するものであり、引率者もいるため、語学力があまり高くない方でも安心して行けます。
スポーツ・音楽留学
最短で1週間から参加できる、スポーツや音楽に特化した留学スタイルもあります。
日本よりも練習環境が整っている国に行きたい、世界中から集まった学生とともに切磋琢磨したい、という方におすすめです。
運動や芸術に特化した留学スタイルとはいえ、それらの優れたスキル・技術だけでなく、日本の在籍校で良い学業成績を収めていること、高い英語力があることなども求められます。
交換留学
10ヶ月~1年間程度、海外の現地高校に通う留学スタイルです。
日本の高校に在籍しながら留学するため、事前に日本で在籍中の高校に復学条件などを確認することが大切です。
授業の内容を理解することができ、教師や他の生徒とコミュニケーションが取れるレベルの英語力が必要です。
現地の高校に入学する時期は、それぞれの国の始業時期によって異なりますが、1月や4月、9月というケースが多いです。
高校正規留学
海外の現地高校に入学し、卒業を目指す留学スタイルです。
日本の高校とは異なる環境に身を置き、他の生徒と切磋琢磨しながら本格的に英語力を身につけたい人に向いています。
将来海外の大学に進学したい人にもおすすめです。
高校留学にかかる費用
続いて、高校留学にかかる費用をチェックしていきましょう。
国による傾向
同じ英語圏でも、アメリカやイギリスは留学費用が特に高い傾向にあります。
一方、ニュージーランドは費用が比較的安めの傾向があります。
たとえば、半年留学する場合、アメリカでは150~300万円、イギリスでは200~400万円が目安となりますが、ニュージーランドは100~150万円ほどとなります。
期間による違い
一般的に、期間が短ければ短いほど留学費用は安くなります。
1年間の交換留学や、高校正規留学を目指す方は、前もって親御さんにしっかり相談しておきましょう。
費用の内訳
高校留学にかかる費用の内訳は、一般的に渡航費・ビザなどの手続き費用・授業料・滞在費・食費・その他となります。
各語学学校、現地高校などによって異なりますので、自分が行きたい学校にかかる費用を確認しましょう。
費用をできるだけ安くおさえるコツ
高校留学は授業料だけでなく、渡航費や滞在費など、留学ならではのお金も必要なため、費用がかさみますよね。
費用をできるだけおさえるためには、以下でご紹介する奨学金制度を利用するほか、短期のプログラムに参加する、公立高校に留学する、マルタやフィリピン、マレーシアといった渡航費や生活費を安くおさえられる国に留学するなどの方法があります。
たとえば、高校生のうちは東南アジアの国に短期留学に行き、大学生になってアルバイトをして自分でお金をためてアメリカやイギリスなどに長期留学をする、という選択もあります。
留学というと、どうしても欧米の英語圏の国ばかりを考えてしまうかもしれませんが、日本から近い東南アジア諸国でも、高いレベルで英語レッスンを提供している語学学校なども増えています。
高校留学で利用できる奨学金
高校留学の費用として利用できる奨学金(助成金という名前の場合もあります)があります。
支給元は、公的機関、地方自治体、民間団体、現地学校などがあります。それぞれ適用できる留学プログラムや対象となる人が決められていますので、まずは自分がその対象となるか確認しましょう。
審査内容もそれぞれの奨学金制度によって異なります。
高校の成績、推薦状、エッセイ、留学計画書などの書類を提出したり、面接を受けることもあります。
また、帰国後も留学の経験を発信したり、プロジェクトに参加したりすることが求められる場合もあります。
また、奨学金は大きく分けて「貸与型」と「給与型」があります。
貸与型は返済が必要な奨学金で、返済期間や利率は各奨学金によって異なります。貸与型は比較的条件がそこまで厳しくありません。
たとえば「日本政策金融公庫の教育一般貸付」などがあります。
一方、給付型は返済の必要がない奨学金です。
そのため、貸与型と比べて審査条件が厳しくなります。
たとえば「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム【高校生コース】」「兵庫県教育委員会 高校生留学促進事業」「広島県教育委員会高校生海外留学等助成事業(一般留学)」「山梨県若者海外留学体験人材育成事業(高校生コース)」などがあります。
高校留学における単位認定制度について
単位移行や単位認定制度については、在籍している日本の高校によって異なります。
これまでに多くの留学生を輩出している学校であれば手続きなどにも慣れていることが多いですが、これまでにあまり留学生を派遣したことがない学校の場合、諸手続きに慣れていないこともあります。
学校に頼りっぱなしになるのではなく、ご自身でしっかりと事前にリサーチすることが大切です。
特に単位移行や単位認定制度については在籍している高校の制度を理解しておくようにしましょう。
学校教育法では、高校留学について「36単位を上限として、外国の高校における履修を日本の高校での履修とみなし単位の修得が認定される」という規定があります。
しかし、上記のとおり学校ごとに認定の方法が大きく異なるため、日本の公立高校では「特別教科も含めて6科目履修すれば30単位として換算する」という方法が一般的になっています。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、最近特に注目を集めている「高校留学」について、どのような種類があり、どのくらいの費用がかかるのかご紹介していきました。
またあわせて、単位認定や奨学金についてなど、高校留学を検討している方が気になっているであろう点についてもわかりやすく解説していきました。
記事のなかでもご紹介したとおり、高校生でもできる留学プログラムはたくさんあります。
国や期間、内容の選択肢も幅広いため、どのような留学をしたいのか、しっかりと考えて決める必要があります。
どのような留学スタイルであれ、高校留学を成功に導くためには、前もってしっかりと準備や調査をすることが重要です。
ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
また、ご紹介した高校生の留学について、「もっと詳しく知りたい」「ネイティブの意見を聞いてみたい」と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
具体的に気になっている国や行きたいと思っている国がある方は、その国出身の講師であれば、よりリアルな現地情報を聞くこともできます。
また、留学前の英語学習に活用するのはもちろん、高校生が留学をする際に気をつけた方が良いこと・ものなどを質問しても良いでしょう。
ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!