「留学は意味ないといわれたから行くかどうか迷っている」
日本でも英語を学べる環境があり、AI翻訳も発達してきた昨今、留学に行く必要があるのか悩む人もいるのではないでしょうか。
留学では、視野や価値観が広がったり友達ができたりなど、現地に行かなければ得られないものがたくさんあります。今回は、留学を意味あるものにするためのヒントを紹介していきます。
留学が意味ないと言われる理由
留学の意味がないと言われる理由にはいくつかあります。
英語は日本でも学べる
最近はネイティブの講師から1対1でレッスンが受けられるオンライン英会話や無料の英語学習ツールなど、留学に行かずとも語学力をアップさせられるチャンスがたくさんあります。しかし、留学のように日常的に英語漬けの環境にいるわけではなく、自分の努力次第となるため、習得するまでには時間がかかることも。留学では強制的に英語で囲まれた環境に置かれるので習得スピードも上がります。
費用に対する効果が得られるとは限らない
留学は1ヶ月程度の短期留学でも30〜60万円ほどかかるため、費用対効果が悪いと感じる人も多いでしょう。しかし、留学はただ言語を学びに行くわけではありません。異なる文化に触れたり海外生活を体験したりすることで、価値観が広がり人生の選択肢が増えるのです。そのため、留学の中身を濃くすればその分費用対効果が高くなります。
英語を習得できるか分からない
「留学したのに英語ができるようにならなかった」という意見はよく聞きますが、その通り「留学=英語のレベルが上がる」わけではありません。留学したとしても、積極的に英語を使わず、受け身の姿勢で居続けると習得は難しくなってしまいます。なるべく英語を聞いて話す機会を増やすのが英語力を向上させる鍵になります。つまり、自分の行動次第で変えられるのです。
日常生活で英語を使わない
「日本で英語を使わないから意味がない」といった意見もあるでしょう。しかし、英語そのもののスキルよりも、国際的な視野や異文化に触れる経験は現代のグローバル社会で重要となります。英語は今では小学生から学ぶもののため、英語だけではなく国際的な感覚を培うことが留学経験としてより重視されてくるかもしれません。
AI翻訳が使える
AI翻訳が進化しているので、わざわざ留学して英語を学ぶ必要性に疑問を持つ人もいるかもしれません。しかし、AIにはリアルな体験から得た知識や人間らしい感情を含んだコミュニケーション能力は持っていません。そのため、現地での体験はAI翻訳には変えられない価値があるのです。
間違った意識・行動と対策法
留学を意味ないものと考えてしまう背景には間違った意識や行動があります。ここでは、その意識や行動に対する対策法を紹介しますね。
留学すれば英語が習得できると思い込む
まずは留学するだけで英語を話せると思ってしまうこと。ただ留学するだけでは英語力は伸びません。スキルを上げるには、インプットとアウトプットのバランスが大切です。現地で英語を「聞く」だけでなく、積極的に「話す」機会を増やしましょう。
(対策)
アウトプットの場として、現地の友達をつくるのがおすすめです。大学への留学の場合はコミュニティに参加するのも良いでしょう。友達を作ることで、授業で習った表現を実際の会話ですぐにアウトプットできるため、英語の習得スピードも上がりますよ。
留学すれば就職や転職で有利になる
留学経験さえあれば就職や転職で有利になると考えていると、思ったようにいかず後悔することがあります。留学は目的ではなく、あくまで手段の1つであるため、留学を通して何を得たのかが大切になります。留学をゴールとしないようにしましょう。
(対策)
就職や転職活動では、留学中に得たものをどう仕事に活かせるのかの説明が必要となるでしょう。留学に行く際は目標設定をしておき、現地では努力を怠らないことが大切です。留学中は定期的に振り返りを行うことで、自分の成果を整理できるようになるかもしれません。
日本人とばかり遊ぶ
日本人が少ない環境で心細さから日本人と交流したくなる場合もあるかもしれませんが、日本人とばかり遊ぶのはおすすめできません。英語に囲まれた環境の中で英語を使わないでいると、留学に来た意味がなくなってしまうからです。
(対策)
日本人以外の方と積極的にコミュニケーションを取るのが大切です。留学先では日本人にかかわらず、同じ国出身の人が固まっている光景を多く見かけます。しかし、あえて現地の学生や、ほかの国からの留学生と積極的に関わることで、英語を話す機会が増えるため、スキルアップを狙えるでしょう。他の国からの友人ができると、より留学が楽しいと思えるようになりますよ。
語学留学のメリット
ここでは、語学留学のメリットを紹介します。
日本で学ぶよりも効率的にスキルを伸ばせる
留学は日本で英語学習をするよりも効率的にスキルを伸ばせます。英語漬けの環境であることはもちろん、自分から英語を使えるチャンスがたくさんあるからです。学校の授業だけではなく、店でのコミュニケーションや現地の友人と過ごす休日など、英語を使う機会は盛りだくさん。日本で学ぶよりも速いスピードで習得できるようになるでしょう。
海外生活を通して自信がつく
語学留学では、「海外で暮らす」という貴重な経験ができます。日本でも海外の人達との交流はできますが、実生活を体験することはできません。スーパーで買い物をして食事を作ったり、電車やバスを利用したりといったことは、生活する中でしか得られないのです。海外で自分の力で生活する経験は、英語力だけでなく、行動力や社交性といった自分のさまざまな能力が磨かれるので、自信を持てるようになりますよ。
視野や価値観が広がる
留学先では、世界のさまざまな地域から留学生が集まる場所も多いので、考え方や価値観が大きく異なる人々と交流する機会があります。すると、日本にいる頃は当たり前だと思っていた考え方や常識を見直すきっかけとなり、視野や価値観を広く持てるようになるのです。また、留学することで日本の良さや、日本人としての誇りを改めて認識できるといったメリットもありますよ。
語学留学におすすめの期間と相場の目安
ここでは、語学留学におすすめの期間や相場の目安を紹介します。
2週間
2週間の留学は、長期休み中の学生や長い休みを取りづらい社会人の方におすすめ。短期間ではありますが、クラスメイトや現地の人々と積極的にコミュニケーションを取ることで、充実した時間を過ごせます。「クラスメイトと食事に出かける」「街で現地の人に自分から話しかける」といった具体的な目標を持つことで、より意味のある留学にすることができます。
3か月
3か月の留学は、現地での暮らしを少し体験してみたい方におすすめ。3か月はだいたい現地の生活に慣れる頃だと言われています。語学学校も3か月間みっちり通う場合は、初級クラスから中級クラスに上がるといったレベルアップを体験できる方もいるでしょう。また3か月あれば、現地でも有名な観光スポットだけでなくローカルなスポットにも多く出かける機会があるので、より視野を広げられるかもしれません。
6か月
6か月間の留学は、日常会話をマスターしたい方におすすめ。さきほど述べたとおり、約3か月間が現地の生活に慣れてくるころになります。そのため、半年間の留学では、留学初期のとまどいを乗り越え、成果を実感できるようになるのです。日常のコミュニケーションでは聞き返すことが減り、会話を楽しめるようになるでしょう。また、半年間みっちりと英語を学べば、TOEICやTOEFLなどの資格試験の大幅な点数アップも狙えるため、就職や転職活動でアピールできるかもしれません。
1年
1年間の留学は、英語だけでなく国際的な感覚を身に付けたい方におすすめ。1年はいわゆる長期留学といわれる期間で、大学や会社を休学・休職して行く人が多いです。基礎的な英語の4技能だけを学ぶだけでなく、英語でビジネスやほかの学問を学べる機会も増えます。また、現地でアルバイトしながら学ぶ場合は、現地で働けるレベルの生きた英語を習得できるでしょう。異文化や価値観も多く吸収できるため、国際的に活躍したいと考えている方にはおすすめしたい期間です。
費用の相場
以下は、渡航費、学費、居住費、生活費を含めた一般的な費用の相場です。
ただし、留学国や学校、居住先などによって費用は大きく異なります。A国で3か月留学するよりもB国で6か月留学する方が安い場合もあるので、留学の目的と照らし合わせて行先や留学期間を検討してみてください。
3か月:約60万~約160万
6か月:約110万~約300万
1年:約220万~約580万
意味のある留学にするポイント
最後に、留学を意味のあるものにするために押さえておきたいポイントを説明します。
事前に英語を学習する
限られた留学先での時間を充実させるためには、事前の準備が欠かせません。英語を学ばずに行くと、授業で何も発言できなかったり現地の人とうまく話せなかったりする可能性があります。すると、帰国後にもともと想像していた留学生活にならなかったと後悔してしまうのです。そんな後悔をしないためにも、自己紹介の仕方や簡単な日常会話などは学んでおくとよいでしょう。オンライン英会話やYoutubeなどでナチュラルな英語に耳を鳴らしておくのもおすすめです。
現地の人々と交流する
留学生活中は現地の人々と積極的に交流することが大切です。授業でのインプットだけでは英語は上達せず、話してアウトプットすることで身に付きます。クラスメイトや店で働く人、ホストファミリーなどに自分から話しかけてつながりを作りましょう。毎日話す機会を増やすことで、日に日に言いたいことが言えるように。話すことで友達が増えると、毎日の生活がより充実したものになりますよ。
たくさん失敗する
留学先では、子供になったような気分で、何事も恐れずに挑戦することが大切です。たとえば、「英語を学んでいるのだから正しい文法で話さなければ」と思い、英語を発するのをためらってしまう人もいるかもしれません。しかし、失敗や間違いを繰り返すことで人は成長します。そのため、完璧主義や恥じらいは捨てて言葉を発する意識をしてみましょう。
まとめ
日本でも英語を学べたり日常生活で英語を使わなかったりなどから留学が「意味ない」との声がありますが、英語に囲まれた環境で生活することは、自己成長や視野や価値観を広げる大きなきっかけとなります。
さらに、留学は自分の行動次第で満足するものにできます。大切なのは、目標設定をして現地の方々と積極的にコミュニ―ケーションを取り、何事も吸収する姿勢でいることです。限られた時間を満喫できるよう、ぜひ後悔のない選択をしてみてください。
◇経歴(英語を使用した経歴)
2018年 英語科高校卒
2022年 国際系学部卒
◇資格
TOEIC885点
◇留学経験
・2019年~2020年
→アメリカ 7か月 カリフォルニア大学リバーサイド校
・2016年
→オーストラリア 3週間
◇海外渡航経験
イギリス 2年半 在住
海外13カ国に渡航経験
◇自己紹介
英語学習記事を執筆するWebライターです。
オーストラリアとアメリカへの留学経験があります。
ここでは、経験を活かして留学にも興味を持っていただけるような記事づくりをします!
青年時代のイギリス在住をきっかけに英語に目覚め、高校・大学とともに国際系学科へ進学しました。
個人的にイギリス英語が好きで、ネイティブのように話せるよう日々学習中です。
皆さまに分かりやすい!興味深い!と思っていただけるような表現をしていきます。どうぞよろしくお願いします。