韓国語は今では英語に続いて学習者が多い人気の外国語になっています。
韓流ブームが始まった頃は、現在40代以降の人が学習者としては多かったです。
ですが、今ではK-POPや韓国ドラマは日本ではひとつのジャンルとして定着した感があり、20代、中学生や高校生など若い世代の人でも学んでいる人が多いです。
韓国語は日本語とも似ている点が多いため、日本人にとってはもっとも習得がしやすく、英語や他の外国語に比べても難易度が低い言語だと言えます。
韓国に行った事がある人であれば分かると思いますが、日本語を上手に話す韓国人が観光客を相手にする人の中には特に多いです。
その理由は、やはり韓国語が日本語と似ているため、韓国人にとっても日本語は習得しやすい言語であるからです。
このように日本人にとっては習得の難易度が比較的低い韓国語ですが、外国語習得をすることには変わりがなく、正しい勉強法をしなければ習得ができません。
韓国語を独学している人もいれば、韓国語講師からレッスンを受けて学んでいる人もいると思いますが、学習のしかたを分からないまま何となくとか手探りでしている韓国語学習者が多いのではないかと思います。
韓国語など外国語習得は自己流でやって習得できる人は極々限られた人だけで、実際には多くの学習者が思うように習得できない、もしくは挫折しているのが現実です。
その理由は、自己流の勉強が間違った勉強法であるためです。
今回の記事では、主にこれから学習を始める初心者や韓国語初級者向けに、よくあるやってしまいがちな間違った韓国語勉強法について取り上げ、なぜ間違いなのかと解決策を説明します。
よくあるやってしまいがちな間違った韓国語勉強法
まずは多くの韓国語初心者や初級者がやってしまいがちな間違った韓国語勉強法を挙げます。
自分の好きなこと、やりたいことで勉強する
韓国語習得には最低でも数年はかかります。
そのため、習得まで勉強や練習を継続し習慣化できるかどうかが習得できるかどうかの決め手になります。
韓国語学習を長く続けていくには、韓国語の勉強を楽しめることがポイントではあります。
何事もそうですが、自分がやることに対しやらなければならないといった義務感で、やりたくないのに無理矢理するよりも、勉強を楽しんで、やりたいという気持ちでできる方が成果にも繋がりやすいです。
ですが、この楽しく学ぶということを誤解している学習者が一定数います。
「楽しく学ぶ」の意味は自分の好きなこととかやりたいことで勉強するということではありません。
例えば、韓国ドラマが好きな学習者であれば、韓国ドラマを見ることは楽しいしやりたいことだと思います。
ですが、韓国語初心者や初級者が韓国ドラマを見て韓国語を勉強しても習得はできません。
その理由は、初級レベルでは韓国ドラマをいくら見てもほぼ理解できないからです。
正しくは、自分がしている、すべき勉強を自分なりに工夫して楽しむということです。
SNS等で「自分の好きなことで楽しんで勉強すると良い」といった情報が出ていたりしますが、何をどのようにして勉強するかは自分のレベルや目的によって変わるので鵜呑みにしないようにしましょう。
つまみ食いのような勉強で体系的に学んでいない
これは先の項目とも重なりますが、自分の好きなことだけする、やりたいことだけするといった勉強は部分的に学ぶだけになるので正しい勉強法ではありません。
何事もそうですが、一定の水準で習得するためには、正しい順番で体系的に学ぶ必要があります。
つまみ食いのような勉強をしても、学んだことに関しては理解やできるようになっても韓国語の総合的なスキルは身に付けることができません。
その結果、最初からひとつひとつ学ぶ通常通りの勉強を結局することになります。
暗記がメインの勉強をしている
韓国語を含め外国語習得は暗記だと思っている学習者がとても多いように思います。
ですが、外国語習得の本質は暗記ではありません。
具体的には、単語をたくさん覚える、文法知識をどんどん覚える、会話フレーズをたくさん覚える、といったテキストや教材にあるものをとにかくそのままたくさん覚えれば韓国語を習得できると思っている学習者が一定数いるのではないかと思います。
確かに、単語や文法を知識として覚えることは必須です。
ですが、覚えることは習得過程の一部分なだけで、それが目的でもなければ、それだけでできるようになるわけではありません。
いろいろな教材を同時に使って勉強する
これも多いように思いますが、いろいろな教材を同時に使って勉強することも間違った勉強法です。
実際、韓国語をなかなか習得できない人の共通点として、初級からいろいろなテキストに手を出していることがあります。
初級者はいろいろなことを同時進行して学ぶことは実際にも難しく、やってみてもできないか、できているつもりでも実際にはできていないです。
初級で細かいところまでこだわって勉強する
初級の段階から発音の仕方、漢字語、流行語など細かいところまでこだわって勉強することも間違いです。
書店に行ってこういった教材や他の韓国語学習者がしているのをSNSなどで見かけると、しないといけないと思うかも知れませんが、初級段階では必要ありません。
初級で大事なことはひとつひとつの精度にこだわってできるようになることではなく、まずは全ての土台となる部分を理解してしっかりとできるようになることです。
初級者がすべき正しい韓国語学習
ここからは、初級者がすべき正しい韓国語学習について説明していきます。
自分の目的に合わせた勉強をする
韓国語習得とひと口に言っても人により何を目的に習得するのか、何をしたいのかは違います。
そのため、まずは自分が何のために韓国語を習得するのか、習得をして何をしたいのか、できるようになりたいのかをできるだけ具体的にする必要があります。
初級段階では、その後の学習の基礎となる土台を作る段階なので目的の違いに関係なく同じことをしますが、それ以降は自分の目的に合わせて学習法を変える必要があります。
自分のやりたいことや好きなことで学ぶのではなく、自分の目的に合った勉強をすることが、習得に成功するために必要です。
教材に沿って体系的に学ぶ
韓国語は教材に沿って順番に習得していくことが一番効率的な学び方です。
教材というのは、学習者が無理なく習得していけるように学ぶ内容や順番を考えて作られています。
そのため、教材を使ってひとつずつ着実に学んで、それをできるようになっていけば初級段階であっても実際にはかなりの会話をすることが可能になります。
つまみ食いのように自分のやりたいことだけやったり、自分のレベルに合わない難易度を無視した勉強は非効率かつ学習効果も低いです。
必要な教材に絞って集中して学ぶ
今では数多くの教材が出ていますが、初級者であればまずは一冊で全般的に学べる総合書だけ使って勉強すれば良いです。
単語集、フレーズ集、漢字語、発音などいろいろな教材を使って勉強している初級学習者がいますが、使わなくても充分な勉強はできます。
単語であれば、単語集を別で使わなくても総合書に必要な単語が出ています。
フレーズに関しても、総合書の会話文や例文を基本フレーズとしてまずは覚えて、それをアレンジして使えば自分で使うフレーズを習得することができます。
韓国語には漢字語が多いから漢字語を覚えると良い、という話も巷では良く耳にすると思いますが、初級段階ではむしろ固有語が多いです。
漢字語は同じ漢字を手掛かりに関連付けて覚えられるメリットがありますが、ある程度自分の中に単語のデータベースが出来てこないと関連付けができません。
そのため、単語数がまだ少ない初級段階では関連付ける単語が当然少ないので、関連づけではなく結局のところ個々の暗記をすることになり覚える負担が増えます。
発音に関しても、発音の方法を学んでもその場ですぐに発音が上手くなるわけではありません。
長い時間をかけて何度も練習していく中で段々うまくなっていくので、初めの段階では発音のうまい下手はあまり気にせずに、とにかく繰り返すことによって質より量で練習していくことが大事です。
基本をしっかりと身に付けできるようになる
韓国語習得で一番重要なことは初級段階の知識を確実に理解し、さらにそれをしっかりと自分で実践できるようにすることです。
先の項目とも重なりますが、初級の段階から単語数を増やそうと自分に必要がない単語を覚えることをしたり、発音の正確さにこだわったり、流行語や韓国人っぽい表現など、基礎ができた次の段階以降ですべきことまで手を出してしまう学習者がいるようです。
このような勉強をしてしまう理由は、やはり自分の韓国語習得の目的や何をしたいのかとかできるようになりたいかが分かっていないことで、何となくの感覚でやることを決めてしまったり、人がやっていることを真似してしまうからです。
必要がない勉強をしてしまうと、本来すべき勉強に時間や労力を使うことができなくなるため基礎がどうしても疎かになります。
基礎が疎かになるということは、韓国語習得の土台が出来上がらないということになり、それ以降の韓国語習得がうまくいかない原因になります。
初級段階では、始めたばかりでやる気やモチベーションが最も高いです。
ですが、それらは次第に下がってくるもので、多くのことを同時にやる勉強は、やる気やモチベーションが高かった時にはこなせていても段々と難しくなってきます。
まとめ
ここまでよくあるやってしまいがちな間違った韓国語勉強法について説明してきました。
韓国語習得には長い時間がかかります。
そのため、その長い時間を無駄にしないためにまずは基本をしっかりと習得し、その後は自分の学習目的に合った正しい勉強法で勉強をしてください。

◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
韓国語能力試験(TOPIK)6級
延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.