
南ドイツ・バイエルン州の州都であるミュンヘンは、歴史と文化、そしてビールの街として世界中の旅行客が集まる場所です。
中世の面影が残る街並みと、モダンな都市文化が調和したミュンヘンは、初めてのドイツ旅行にもぴったりの観光都市です。
この記事では、そんなミュンヘン観光の見どころやアクセス方法、滞在日数の目安までわかりやすくまとめました。
ぜひミュンヘン旅行の計画を立てる際に、参考にしてみてください。
ミュンヘンってどんな街?
南ドイツを代表する都市・ミュンヘンは、同国で3番目に大きな都市でありながら、温かみのある伝統的な雰囲気が漂う街です。
このセクションでは、そんなミュンヘンの基本的な魅力や街の特徴をご紹介します。
ミュンヘンは中世に発展した街であり、バイエルン王国の首都として歴史的な建物や文化遺産が多く残されています。
マリエン広場を中心に広がる旧市街では、美しい教会や宮殿、また地元の活気あふれる市場を散策しながら、街の歴史と文化を楽しむことができます。
また、ビールの都としても知られており、世界最大のビール祭りである「オクトーバーフェスト」が開催される街でもあります。
期間中は世界中から人々が訪れ、巨大なテントで陽気に歌い、踊りながら乾杯を交わす光景が広がります。
さらに、アルプス山脈への玄関口としても知られ、豊かな自然にも恵まれています。
旧市街から少し離れるだけで、広々とした公園や湖、川沿いでリラックスすることができます。
そして、美術館や博物館といった文化施設も充実しており、ルネサンスやバロックに関する歴史的な芸術作品を鑑賞することができます。
歴史・芸術・自然が絶妙に溶け合うミュンヘンは、初めてのドイツ旅行にも、自信を持っておすすめできる魅力あふれる都市です。
日本からミュンヘンへのアクセス
ヨーロッパ旅行の玄関口としても人気のミュンヘンは、日本からの直行便もあり、アクセスは意外とスムーズです。
ここでは、飛行機での行き方や主要航空会社、乗り継ぎルートなどを解説します。
日本からミュンヘンへは、直行便が就航しており、ヨーロッパの中でも比較的アクセスしやすい都市のひとつです。
特に便利なのが、ルフトハンザドイツ航空の羽田〜ミュンヘン間の直行便です。
私はこのルートを利用しましたが、約12時間半のフライトで快適に到着することができました。
ルフトハンザ以外にも、全日空(ANA)が一部季節運航を行うほか、フランクフルトやヘルシンキ、ドバイなどを経由するルートもあります。
乗り継ぎ便を利用すれば、航空券を比較的安く抑えられますが、所要時間もその分長くなります。
例えば、フランクフルト経由の場合は、乗り継ぎ時間を含めて15〜17時間ほどが目安です。
ミュンヘン国際空港(正式名称:ミュンヘン・フランツ・ヨーゼフ・シュトラウス空港)は、市内中心部から約30kmの場所に位置しており、到着後は空港バスを利用して市内へ向かうと便利です。
タクシーを利用する場合は、所要時間約35分ほどで、料金は70〜80ユーロ前後が目安になります。
ミュンヘンの充実した交通網
ミュンヘンは、地下鉄やトラム、バスなど公共交通が発達しており、ドイツ旅行が初めての方でもスムーズに移動することができます。
このセクションでは、初めての人でも迷わず使えるミュンヘンの交通事情をわかりやすく解説します。
まず、市内の交通を支えるのは、Uバーン(地下鉄)、Sバーン(近郊鉄道)、トラム(路面電車)、そしてバスになります。
これらを運営するMVV(ミュンヘン交通連合)が一体的に管理しており、1枚のチケットで全ての交通手段を利用できる仕組みになっています。
乗り換えもスムーズで、英語表記の案内も充実しているため、ドイツ語がわからなくても安心です。
旅行者に便利なのは、1日乗車券(Tageskarte) や グループチケットです。
ミュンヘンでは、ゾーン制を取っているため、利用範囲に応じて料金が異なります。
たとえば空港から市内までは「ゾーン1〜4」にあたりますが、主要観光地のほとんどは中心部(ゾーン1)で完結します。
また、地下鉄やトラムは数分おきに運行しているため、観光の合間の移動も快適です。
そして、ミュンヘン中央駅(Hauptbahnhof)は、SバーンやUバーン、長距離列車(ICE)も発着する交通の要です。
ここから空港、郊外、そして他都市へのアクセスも簡単です。
たとえば、ノイシュヴァンシュタイン城のあるフュッセンや、オーストリアのザルツブルクへも鉄道で気軽に日帰り旅行が可能です。
さらに、ミュンヘンは環境に優しい交通政策を推進していることでも知られており、自転車専用レーンが整備されています。
レンタサイクルサービスも豊富で、中心部には電動キックボードのシェアリングもあるため、短距離移動の際におすすめです。
ミュンヘンのおすすめ滞在日数は?
「何日あればミュンヘンを満喫できる?」と気になる方も多いのではないでしょうか?。
このセクションでは、目的別におすすめの滞在スケジュールの目安を見ていきましょう。
ミュンヘンは観光地がコンパクトにまとまっており、短期間でもしっかり楽しめる都市です。
とはいえ、歴史的な街並みや美術館、郊外の観光地など見どころが多いため、目的に合わせて滞在日数を調整するのがおすすめです。
主要観光地をひと通り巡るだけなら、2泊3日ほどが目安になります。
マリエン広場を中心に名所を徒歩で回り、夜はビアホールでバイエルン料理を味わうといったシンプルなプランでも十分にミュンヘンの魅力を感じられます。
ドイツ芸術や文化をじっくり堪能したい場合は、3〜4泊がおすすめです。
美術館・宮殿を巡る時間をしっかり取れるほか、オペラやコンサート鑑賞など夜のアクティビティも楽しめます。
日帰り旅行も組み込みたい人は、4〜5泊が理想的です。
ミュンヘンからは鉄道で約2時間半のノイシュヴァンシュタイン城や、歴史を学べるダッハウ強制収容所、音楽の都ザルツブルクなどへのアクセスも簡単にできるので、日数に余裕のある人にはおすすめの滞在日数です。
また、日本からドイツまでの移動はかなり疲れるので、日本から訪れる場合は初日をゆったり過ごす日として計画に組み込むと翌日から無理なく行動できます。
到着日はホテル周辺を軽く散歩するくらいの計画に留めておくと良いでしょう。
ミュンヘンの定番観光スポット
歴史ある建造物から美術館、にぎやかな市場まで、ミュンヘンには見どころが満載です。
ここでは、初めての訪問でも外せない、人気の定番観光スポットをピックアップしてご紹介します。
ミュンヘン観光の中心となるのは、やはりマリエン広場(Marienplatz)です。
街のシンボルでもある新市庁舎の仕掛け時計「グロッケンシュピール」は、毎日決まった時間になると人形が動き出し、音楽とともに中世の物語を再現します。
多くの人々が足を止めて見上げているので、迷うことなく辿り着けます。
すぐ近くにあるフラウエン教会(Frauenkirche)は、ミュンヘンを象徴する双塔が印象的なゴシック建築が特徴的な境界です。
展望台からは赤い屋根が並ぶ旧市街を一望でき、晴れた日にはアルプス山脈まで見渡せます。
また、地元の暮らしを感じたい人には、ヴィクトアリエン市場(Viktualienmarkt)がおすすめです。
果物やチーズ、ハム、パンなどの屋台が並び、軽めのランチやおみやげ探しにぴったりの場所です。
芸術好きな方は、ピナコテーク美術館群(The Pinakothek)は外せません。
アルテ・ピナコテーク(Alte Pinakothek)、ノイエ・ピナコテーク(Neue Pinakothek)、モダン・ピナコテーク(Pinakothek der Moderne)の3館では、ルネサンスから現代アートまで幅広いコレクションが展示されています。
ゆったりとした空間で芸術に浸れるのも、ミュンヘンの魅力のひとつです。
歴史的スポットを巡りたいなら、レジデンツ(Residenz)も見逃せません。
バイエルン王家の旧宮殿で、豪華な装飾や宝物館は圧巻。
王侯貴族の暮らしを間近に感じることができます。
また、自然を楽しみたい人にはイギリス庭園(Englischer Garten)がおすすめです。
世界最大級の都市公園で、芝生でのんびり過ごしたり、川辺を散歩したりと、市民の憩いの場になっています。
人工の波でサーフィンをする地元サーファーもいて、他にはないとてもユニークな公園ですよ。
ミュンヘンでのおすすめの過ごし方
せっかく訪れるなら、観光だけでなくミュンヘンらしいを満喫したいですよね。
このセクションでは、現地の雰囲気を思い切り満喫できる過ごし方を見ていきましょう。
グルメ
ミュンヘンのビールと伝統料理は、ドイツ旅行で絶対に外せない体験です。
街には老舗ビアホールから気軽に立ち寄れるビアガーデンまで、多彩な選択肢があります。
特に歴史あるホフブロイハウス(Hofbräuhaus München)では、400年以上続く伝統の味を楽しみながら、民族音楽の生演奏を聴くこともできます。
バイエルン料理の代表格は、やはりソーセージやシュニッツェル、そして大きなプレッツェルですが、バイエルン地方ならではの煮込み料理も試してみることをおすすめします。
また、コーヒー文化も根付いており、カフェでスイーツを味わいながらゆったり過ごす時間も格別です。
名物のアプフェルシュトゥルーデル(アップルパイ)は、観光の合間のひと息にぴったりです。
予算に限りがある人は、街中にあるベーカリーでも購入しても手頃な価格で本場の味を楽しめますよ。
スポーツ観戦
ミュンヘンはサッカー王国ドイツの中でも特に注目の都市で、FCバイエルン・ミュンヘンの本拠地として知られています。
熱狂的なサポーターが集まる試合は、地元の文化や人々の情熱を肌で感じられる絶好のチャンスです。
本拠地のアリアンツ・アレーナ(Allianz Arena)は、ミュンヘンのランドマークのひとつです。
試合開催日には、スタジアムの外からでも赤く光る外壁が訪れる人々を迎えます。
館内は観客席の眺めもよく、試合の臨場感を存分に楽しめる設計になっており、チケットはオンラインで事前購入できるので、観戦初心者でも安心です。
試合以外の時間では、スタジアムツアーが人気です。
ロッカールームやピッチ、表彰式の舞台裏など、普段は見ることのできない場所を見学でき、サッカーファンでなくてもワクワクする体験ができます。
直接観戦できなくても、スタジアム周辺のレストランやパブで食事をしながら観戦ムードを味わったり、地元サポーターと一緒に応援歌を歌ったりするのも醍醐味なので、単なる観光以上の体験をしたい方におすすめです。
イベント
ミュンヘンには、定番の観光スポット以外にも楽しみ方が豊富です。
例えば、毎年9月末から10月にかけて開催されるオクトーバーフェストでは、広大な会場で地元の人々や観光客が集まって陽気にビールを飲み交わすことができます。
民族衣装を身にまとった人々の姿や、生演奏の音楽、伝統料理の香りに包まれながら過ごす時間は、まさにミュンヘンならではの体験です。
昼間は家族連れも多いですが、夜はさらににぎやかな雰囲気に変わるので、時間帯ごとの楽しみ方も魅力のひとつです。
一方、冬に訪れるならクリスマスマーケットがおすすめです。
11月末から12月にかけて、旧市街の広場や通りに屋台が並び、イルミネーションに彩られた街並みは幻想的になります。
ホットワインや焼き栗、手作りのオーナメントなど、この時期にしか購入できないアイテムもあるので、季節限定ならではのグルメを楽しんだり、お土産を持って帰ることができます。
観光のピークにはなりますが、せっかくミュンヘンに行くのであれば、季節限定のイベントが開催される時期に渡航することをおすすめします。
まとめ
南ドイツを代表する都市であるミュンヘンは、ドイツらしい伝統と現代的な都市文化が絶妙に融合した街です。
歴史的な建造物や現代アートが展示されている美術館を巡ったり、ビアホールで本場の味を楽しんだり、日帰りで郊外の名所を訪れたりと、多彩な体験が気軽にできるのもミュンヘンならではの魅力です。
初めてのヨーロッパ旅行でも安心して観光できるミュンヘンで、ドイツの奥深い歴史と文化をじっくり感じてみてはいかがでしょうか。
◇経歴
高校は日本国内の文部科学省グローバル教育指定校に通学。
高校卒業後、タイの国立タマサート大学に1年間正規留学。
その後、転入先であるチェコの国立マサリク大学で政治とメディア学を専攻。
イギリスの企業でマーケティングインターンを経験し、その後ジュニアマーケターとして採用され、英語での実務経験もあります。
◇資格
・TOEIC 800(高校2年次取得
・ IELTS 6.5(高校3年次取得
・ CEFR C1 (大学2年次取得)
◇留学経験
・アイルランド・ダブリンで2週間のホームステイ (高校2年次)
・タイ国立タマサート大学(1年間正規留学)
・チェコ国立マサリク大学(現在3年目で政治とメディア学専攻)
◇海外渡航経験
・25カ国訪問済み(例:ギリシャ、ベトナム、アルバニアなど)
・現地での留学やインターンシップの経験あり
・現在は30歳までに30カ国訪れることが目標
◇自己紹介
旅行が大好きで、異文化交流や新しい経験を大切にしています。これまでの経験を活かし、留学の良さを伝えていけたらと嬉しいです。