
長期旅行の計画を始める時、ヨーロッパという候補地は、私たちを魅了してやみません。
ヨーロッパは広大!実際旅行を思い立ったら、次は、どれほどの費用がかかるのかが、最初にして最大の課題です。
航空券、宿泊費、食費、観光費、現地交通費、お土産代、など、必要な費用は多岐にわたります。
本記事では、旅のスタイルに分け、また、国や時期によっての変動などをもとに、どれくらいの費用が掛かるのかを、具体的に解説していきます!
【スタイル別】ヨーロッパ旅行の予算目安
どこに行くか、何をするか、何を食べるか、と考える段階から旅は始まり、わくわくは留まるところを知りません!
しかし、広大なヨーロッパに関しては、どのような旅をしたいのか、と考え始めることで、旅行予算を想定しやすくなります。3つの旅行パターンを算出してみました。
とにかく費用をおさえたい格安スタイル
若く、元気でエネルギーが有り余っている頃に旅をして、世界を自分の目で見てくることに勝る体験はないのではないでしょうか。
経験を積みたいこの時期、概ね人は費用を抑えたい願望が強いです。
一週間、ヨーロッパを旅行するとして、時間、労力を厭わず、費用を最大限押さえたい場合は、下記のような価格を想定できます。
もちろん、行先によって価格は変動しますが、目安としてご覧ください。
第一に、旅行会社を通さず、すべて自分で予約することが一番費用を押さえます。
そのため、計画は慎重を期して、かなり早い段階からの計画性が必要となります。
まず、航空券は、フルサービスキャリアの航空会社を選ばずに、乗り継ぎ便、さらには、LCC (Low-Cost Carrier)と呼ばれる格安航空券を選ぶと価格がぐっと下がる可能性があります。詳細な配慮は必要ですが、これで国にもよりますが、ヨーロッパまでの航空券は8万円程度にすることができます。
宿泊先は、ホテルではなくホステルやゲストハウス、Airbnb(民泊)などをメインに探せば、滞在国にもよりますが、一泊約5,000円程度の宿も見つけられるでしょう。5泊するとして25,000円まで下げられます。
食費は、キッチン付きのアパートメントに宿泊し自炊をする、マーケットやストリートフードで総菜を購入することでぐっと抑えることが可能です。
レストランでの食事を楽しみたいならば、お得なランチセットの時間を狙うなど、工夫を凝らせば1日あたり2500円程度で多彩な食文化を満喫できるのではないでしょうか。
観光費は、現地での交通費、美術館などへの入場料、そして自分や家族、友人へのお土産代などです。
移動距離にもよりますが、LCCや長距離バス、公共交通機関を利用、レンタサイクルや徒歩で移動する、など、安い移動手段は様々です。夜行列車を使って車中で寝ることで、宿泊費を浮かせる方法も有効です。国境を越えても、低価格に抑えることも可能でしょう。
旅行保険は必須ですが、最安値を目指すならば7日間で2,000円を切るプランもあります。補償内容を確認しながら、最適なものに加入すると良いでしょう。
忘れてはいけないのは、スマホ対策です。これは、現地のSIMカードを購入するか、レンタルWi-fiを使うか、の二択です。
金額重視で行けば、一人旅であればSIMカードの方が低額で利用可能です。友人や家族と共有するのであれば、レンタルWi-fiの方がリーズナブルになる可能性もありますので、金額をご確認ください。
バランス重視の標準スタイル
安いばかりではなく、安全性や快適性も重視したい、というバランス重視の旅行だと、少し費用は上がります。
その分得難い体験も増え、よりヨーロッパを満喫できるかもしれません。
ヨーロッパまでは、直行便でいっても15時間はかかりますが、乗り継ぎ便だと、20時間以上かかります。
フルサービスキャリアの航空会社で、リラックスして移動することは、身体に対しての負担が段違いです。
値段は確かに上がりますが、優雅な空の旅に飛び立てることは、素晴らしい旅行の第一歩としては捨てがたいです。
ホテルは、三ツ星ホテルを選ぶ、Airbnbを候補に入れる、などで、安心と快適を両方入手可能です。1泊2万円以内で、清潔で快適な宿に泊まることができるのではないでしょうか。
食事も、有名なレストランも行けます。ホテルの朝食サービスを利用する、時々はマーケットで総菜を購入するなどすると、バランスを取りつつ満足いくでしょう。
行きたかったところへ行き、見たかったものを見て、やってみたかったアクティビティなどにも参加できます。
観光費は早めの予約や、サービス利用などで少し安くなることもあります。
飛行機移動の場合はLCCを、陸移動であれば長距離バスなどを利用すると価格が抑えられます。地元のマーケットを散策することもできて、とても素敵な思い出になるのではないでしょうか。
出費を惜しまないラグジュアリースタイル
ヨーロッパに行けるという体験を重視して、もう出費は惜しまない!!という誰もが憧れる旅行スタイルの場合、かかる費用は天井知らずになります。
とはいえ、使うところは使い、不要な出費は押さえつつも、有意義な旅行になることを願っています。
70万円ほどの予算でも十二分にラグジュアリーな旅を楽しめると思いますが、あえて高級コースを試算してみました!
飛行機は、迷うことなくフルサービスキャリアの航空会社をご利用ください。
エコノミークラスでも十分快適ではありますが、ビジネスクラス、ファーストクラスとランクを上げていくことでより快適な空の旅を楽しめます。料金は、ビジネスクラスでエコノミークラスの約2倍、ファーストクラスで5倍からとなります。提供されるサービスの満足感は段違いですので是非ご確認ください。
宿泊先は、五つ星ホテルなどで、最高のサービスを楽しめます。もちろん最高額のお部屋を取る必要はなく、十分に満足いく安心・安全・快適さで旅を満喫できます。
食事は、ホテルのレストランでも楽しめますし、食文化が豊かなヨーロッパ諸国は、町中のレストランも選りすぐりです。計画を立てて、安全面にも気を付けつつ、好きなものを好きなタイミングで、旅行日程に当てはめていける、贅沢な計画が大切ですね。
観光に関しては、希望を優先して、交通手段を計算していけばばっちりです。タクシーを利用する際は、Uberなどのタクシーアプリを駆使して、支払いもカードで行い、もめごとにならないよう自己防衛を徹底する必要があります。
ラグジュアリーな旅を楽しむためには、安心安全が必要不可欠です。ホテルのセキュリティ、移動手段の安全確保、そして満足して帰国できるよう、防犯、保険やスマホなど、対策を完璧にしていくことをおすすめいたします。
ラグジュアリーな旅行のためには、旅行会社のツアーを利用する、もしくは一部利用するのも安全ですので、おすすめです。
季節・時期ごとの予算の違い
3つのパターンの旅行費用を概算で出しました。
最善の旅行のイメージは固まりつつありますでしょうか?
しかし、上記の金額は単なる一例であり、本当の旅行計画の際には大きく価格が変わってくる可能性があります。その理由は、ヨーロッパ旅行の予算は、季節や時期によって大きく変動するものだからです。
なぜそんなに予算額が変わってくるのか?
海外旅行の予算が変動する理由はたくさんありますが、一つ目に、通貨の変動があります。
日本円をユーロなどの外貨に外貨両替をすることになりますが、世界情勢や経済状況、世にいう「円安、円高」などに影響されるため、想定していた予算を下回る、上回る可能性は大きくなります。
次に、オフシーズン、ハイシーズンなどの時期の問題があります。
これは、国にもよるのですが、人気のある季節と人気の無いシーズンでは、航空券の価格も、ホテルの宿泊代も、大きく変わってきます。航空券は約2倍から3倍、ホテルの宿泊費用は1.5倍から2倍、五つ星ホテルなどでは、実に5倍ほどの価格差が生じることがあります。
また、シーズンだけでなく曜日でも、細かく価格は変動します。出発日、宿泊日によって、大きな差が生じてしまうので、状況によっては、正規の半額の値段で素晴らしい旅を計画できる可能性も多々あります。
一番安いのはいつ?
一番安いのは、オフシーズンと言われる11月から3月までです。
クリスマス、年末年始はオフシーズンではないので注意が必要です。
その期間でも、平日と週末は価格が違います。
出発日と帰国日を平日にするだけで、違いが出てきますので、できれば平日狙いがおすすめです。
また、各航空会社、各宿泊施設で、一日ごとの価格などをオンラインで確認できますので、かなり早い段階から購入も計画も可能です。航空券は、6か月前の購入が一番安価と言われます。
さらに、日によって入場無料の文化施設があったり、曜日限定で公共交通機関が割安になったりするサービスもあります。計画を立てた段階で、細かく想定をし、一番安い方法を一個ずつ選んでいくのが最安値にたどり着く方法です。
ハイシーズンでも費用を押さえたい場合のコスト削減方法
それでも、人生で何回も行けないであろうヨーロッパ旅行。
体験したいことが、どうしてもハイシーズンでしかない場合、例え航空券も宿泊費も倍額かかっても、行く価値があると思います。
一番のハイシーズンは、夏休みです。
世界各国が夏休みで、そこが通年で一番観光市場が盛り上がることは不可避です。航空券も宿泊費用も、跳ね上がってしまうのは避けられないのですが、平日の発着便を狙う、周遊バスなどを利用する、LCCを利用するなど、価格を下げる方法は細かくあります。
毎食レストランにはせずに、キッチン付きのホテルに泊まって自炊する、ちょっと郊外の宿泊場所を確保する、レンタサイクルを使用する、なども効果的です。
ヨーロッパで物価が高い・安い国
ヨーロッパは約50か国からなっている広大なエリアです。
国によって物価が高いか安いかの違いがあり、計画の最初の段階でどの国に行くかを考えた際、考慮が必要です。
物価の安い国
物価の安さは、生活費指数という指標で判断ができます。
ヨーロッパ内で物価が現在低いのは、ブルガリア、ルーマニア、ポーランド、ポルトガル、ハンガリーと、東欧諸国が多いです。
東欧諸国は、街並みの美しさで人気のある都市も多く、近年では非常に人気です。ホテルなども、西欧諸国に比べれば大層安く、同じクオリティを求めれば倍額ほどの違いが出てくるほどです。
さらに、食文化もとても豊かで、東欧諸国は費用を抑えて旅をする上で、おすすめの地域です。
物価の高い国
逆に物価が高い国は、スイス、アイスランド、ノルウェー、デンマーク、ルクセンブルグと、北欧と西欧となります。
これらの国々は、高福祉国家であり、一人当たりのGDPが高く生活水準が高いため、物価も総じて高いです。
観光先として人気のフランス、イギリス、ドイツなどは、上記の国々に比べれば物価が高いということはありませんが、日本より高いです。それでもユニークな西欧・北欧諸国に憧れは尽きないので、ぜひ調整をしつつ、行きたい気持ちは諦める必要はありません。
物価の高い・安い以外に気を付けるべきポイント
物価の高い安いは生活費指数という指標で計れます。
国の治安の良さを計るのは、治安指数、また世界平和度指数です。
ヨーロッパは多くの国を有し、様々な地域で同時多発的に、日本では思いもよらない問題が起きることがあります。そのため、日本でニュースを見るだけでは把握できない治安の悪化を招くこともあります。
安全安心な旅行に旅立つためにも、情報をこまめにとること、そして必要に応じて自分の立てた計画を練り直す勇気も必要です。
治安悪化が懸念される場所へは、訪れないことが自分を守る上ではとても大切です。
まとめ
憧れのヨーロッパ旅行、費用に見合った満足いく旅行計画を立てられることができたら、最高です。
まずはどんなタイプの旅行がしたいのか、3つの簡単な分類ですが想像してみてください。その上で、何を曲げられない旅なのか、なのかを決めると良いでしょう。
訪れたい国なのか、仕事を休める日程なのか、時期なのか。そこでさらに、自分のやれる限りの費用削減を行って、安全な旅行を、万全な状態で迎えられることを応援しています。
◇経歴
国際色豊かな環境で学び、その後ホテル業界、秘書、食品企業など様々な仕事を体験しました。
結婚・出産をきっかけに、英語を教える業界に飛び込み、現在は環境保護などのNPO法人で活動しつつ、親子から高校生、大人まで幅広く英語を教えています。
◇英語に関する資格
英検一級
TOEIC945
IELTS7.5
◇留学経験
ヨーロッパにてアメリカンスクール在学、スコットランドのエジンバラ大学に留学
◇◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
ヨーロッパで10年ほど過ごし、諸国を旅行。最近始めてアメリカにNBA見に行きました!
◇◇自己紹介
高校まで10年間ほどヨーロッパで過ごした帰国子女です!大学ではエジンバラ大学へ留学。現在は子育ての傍ら英語講師となり日々英語の奥深さを痛感しています!