海外留学をしたいと思っていても、
「今の英語力のまま行くのは無理かな...」
「留学に行けば英語力って伸びるものなのかな?」
と疑問や不安が残り、踏み出せない方は多いと思います。 せっかく留学してみたいという気持ちがあるのに、それではもったいないですよね。
そこで今日は海外留学のために事前に必要な英語力と留学による英語力の変化についてご紹介します。
必要な英語力は留学タイプや目的によっても変わってくるのでそこも含めてご説明するので、不安が大きくて留学に向けた一歩が踏み出せない方はぜひ参考にしてみてください!
留学タイプ別に事前に必要な英語力
留学をするには、英語がペラペラに話せないといけないような気がしますよね。 しかし実際にはどうなのでしょうか。
これは一概には言えず、留学タイプや目的によって変わります。ここでは留学タイプ別に事前に必要な英語力をご紹介します。
語学留学(大学生・専門学生・社会人向け)
語学留学とは、海外の語学学校や現地での生活で外国語を学ぶことです。語学力を上げることを主な目的とする留学ですが、現地の文化に触れて新しい価値観に出会い、自分自身の視野を広げることができるなどのメリットもあります。
語学留学の場合は、今の英語力に合わせたレベルの語学学校に通って、自分のペースで学ぶことができるため特別な英語力は不要です。
ただ、現地で学べる期間には限りがあります。そのため、できるかぎり英単語力や読解力を留学前から身に付けておくと、より有意義な留学生活にすることができます。
4年制大学への進学
海外の4年制大学へ進学するために留学したい、という方もいらっしゃるでしょう。この場合の目的は、英語力を身に付けることではなく自分の専門分野をその大学で学ぶことかと思います。
海外の大学の授業は、当たり前ですが英語で行われます。それに加えて、大学の授業で使われる用語は日常生活で耳にするものとは違い、専門的なものが多いです。それらの授業が理解できる程度の英語力が留学先の4年制大学へ進学するためには必要になります。
具体的には、TOEFL iBT61(英検2級A〜準1級程度)以上と言えるでしょう。
これはあくまで最低限のレベルで、進学先の大学によってはそれより上のレベルを求められることもあります。行ける大学の選択肢を広げるためにもスコアや英語力は高いに越したことはありません。
2年制大学(コミュニティカレッジ)への進学
コミュニティカレッジとは、日本の短期大学のように2年制をとっている大学です。日本の短期大学との違いとしてはコミュニティカレッジは基本的に公立の学校で、その地域の人にできるだけ安価に大学教育と職業訓練を提供することを役割としているところです。
できるだけ多くの地域の人に教育を提供する役割を持つコミュニティカレッジには、4年制大学よりも低い難易度で入学することができます。
コミュニティカレッジに進学するには書類審査が必要です。ここで見られるのは英語力と高校の成績です。
英語力とは具体的にTOEFL iBT45(英検2級A)以上が求められることが多いです。
専門学校への進学
海外の専門学校に進学することで、英語力が身に付くだけでなく学びたい分野をより専門的・実践的に学ぶことができます。
日本では高校を卒業した後に学びたい分野に合わせて専門学校へ進むのが一般的ですが、海外では社会人のスキルアップやキャリアチェンジのために専門学校へ進むケースも多く見られます。
その分年齢問わず多くの人が受けられるコースが充実していて、中には留学生が専攻できるコースがある専門学校もあります。
ビジネス、ホスピタリティ、IT、観光など様々なカテゴリーの専門分野を学べます。専門学校においても、授業は全て英語で行われます。海外の専門学校へ進学するために留学した場合、英語力を磨くことではなく、授業内容を理解して身に付けることが目的となります。
そのため、授業内容を理解できる程度の英語力は必要となります。これは具体的にはTOEFL iBT45(英検2級A程度)以上は必要になるでしょう。
高校生留学(中・長期)
高校生の中・長期留学では、英語力の向上はもちろんですが、それ以外にも若く柔軟で吸収力のあるうちに異文化や異なる価値観を受け入れて国際感覚を養うことも目的とします。
多くの場合、そこまで高い英語力は求められません。中学レベルの英語に加えて自分の学年レベルの英語力が身についていれば問題ありません。
高校生の間に中・長期留学に行くとなると、帰国後の進路のことを考えて1年生か2年生の時がタイミングとしては多いと思います。
その場合の具体的な英語力としては英検3級〜準2級程度が目安となるでしょう。
小・中・高校生の短期留学
短期留学は、その国の雰囲気を体感したり海外の文化に触れたりすることや、短期間であっても海外での生活を体験することで英語への抵抗感がなくなったり英語学習に対するモチベーションを上げたりすることを目的とします。
1週間〜3ヶ月程度の期間で行われることが多いです。海外の語学学校が小・中・高校生向けに開催する短期プログラムなどに参加し、勉強以外にもホームステイやアクティビティなどを通じて文化や英語を学んでいきます。
短期留学中に初心者がネイティブスピーカーのように英語を話せるようになるまで英語力を伸ばすことは難しく、直接英語力を伸ばすことが目的の留学ではありません。そのため、短期留学においては特別な事前の英語力は必要としません。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーとは、18歳〜30歳までの青年が1、2年間海外で働きながら生活ができる制度です。学びを目的とする留学とは違い、働きながら海外での休暇を過ごすことができるのが特徴です。
特別な英語力は不要ですが、なるべく高い英語力があったほうが仕事を見つけやすいですし、海外で働く上でもスムーズにいきます。現地での職探しの際には履歴書を英語で書く必要があったり、英語での面接があったりするのでそれらがこなせる程度の英語力は必要となるでしょう。
大学留学に必要な英語力の目安
留学には様々なタイプがあり、留学したい目的によっては現在の英語力のレベルは問われないこともあります。そのため、英語力に自信がないからといって留学を諦める必要はありません。
とは言っても、留学中により多くのことを学ぶためには英語力が高いに越したことはないので、できる範囲で学習を続けておくと安心です。
たくさんある留学のタイプの中でも、最も高い英語力が必要となるのは海外の大学に進学するための留学です。具体的にはどのような力がどのくらい必要になるのでしょうか。
まず、入学前に英語能力を測るために必要となるのがTOEFLや IELTSのスコアです。
TOEFLとIELTSのどちらが採用されているかやそれぞれの必要なスコアなどは各大学や専攻分野によって違うので、事前に調べておく必要があります。大学留学ではTOEFL iBT61点以上、IELTS6.0以上が求められることが多いです。
大学留学は、英語を学ぶためではなく英語で専門分野について学ぶために行うもので、日常的にはあまり使われないようなアカデミックな言葉が出てくる授業を英語で理解する力が必要になります。
日本の大学は、出席点が重視されたり、テストで点数さえ取れれば単位が取れたりする授業もありますが、海外にそういった授業は少ないようです。海外の大学では毎月論文の提出、ディスカッションやプレゼンテーションが多くあります。
プレゼンテーションでは、どんなに内容がしっかりしていたとしてもただ原稿を読むだけでは評価が低くなってしまうため語学学校などで人前で話すことに慣れる必要があるでしょう。
「今からTOEFLやIELTSを勉強して、そこから受験したら留学したい時期に間に合わない...」という方でも、渡航後に語学学校に通うことを条件に必要なスコアがなくても入学が許可される制度なども大学によってはあります。諦めずに一度各大学の条件をよく調べてみましょう。
留学前の英語学習の必要性
ここまで、留学する上で事前に必要な英語力をご説明してきました。その中には事前に特別な英語力は必要ない場合もありましたね。では、留学前に英語学習を進めておく必要はないのでしょうか。
実際にはそんなことはありません。事前に英語学習をしなくても留学に行くことはできますが、できる準備はしておいたほうが有意義な留学生活にすることができます。
留学中に英語力がのびると言われているのは、日本ではなかなか機会のないアウトプットの場が多くあるからです。その機会を十分に活かすためには、まずはアウトプットできるくらいの英語力が必要になります。留学に行ってから英語力の基礎を固めようとすると、せっかくのアウトプットに使える期間が短くなってしまいます。
教材を使って英語力の基礎を習得したり、単語量を増やしたりすることは日本でもできます。日本でできることはなるべく留学前に済ませて、留学中は海外でしかできない経験に時間を割くようにしましょう。
「留学しているだけ」では英語力が伸びない理由
日本にいる間に十分な事前準備をしていざ留学に臨んだとしても、思ったように英語力が伸びないこともあります。「留学しているだけ」で自動的に英語力が伸びるわけではないからです。これは具体的にはどういうことなのでしょうか。
これにはたとえば、留学をしていたとしてもアウトプットの場や、英語を聞いて英語で理解する意識が足りていないことなどが考えられます。
せっかく海外にいても、同じ日本人留学生とばかり関わっていたり、授業が理解できないからと言って積極的な姿勢をとっていなければ日本で英語学習を続けるのと何ら変わりません。
そして、海外留学で伸びることが期待される英語力はスピーキングとリスニングです。そこを伸ばすには英語を聞いたら日本語に変換することなく英語で理解できる英語脳を育てる必要があります。ここを育てる意識を持っていないと、スムーズなコミュニケーションが取れるようにならず、思ったより英語力が伸びていないと感じてしまいます。
まとめ
海外留学がしたいけど英語力に不安があり踏み出せないという方でも、留学のチャンスは十分にあります。その留学の目的によっては特別な英語力がなくても現地に行ってから学ぶことが可能です。
ただ、留学は行くだけで勝手に英語力が伸びたり、特別なことを学んだりできるわけではありません。海外では日本以上に自ら学ぶ意識を持って積極的に行動することが求められます。この意識を留学前から持つことにより、自分自身が準備するべきことが明確になり結果的に各自が最低限必要な英語力を持つことができるのではと思います。
その上で留学に臨めば、留学中の目的をきちんと果たして有意義な期間にして帰ってこれることかと思います。どうしていいのかわからず一歩踏み出せないのであれば、まずは今の自分に何が必要かを徹底的に調べてみることをオススメします。

◇経歴(英語を使用した経歴)
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.