カナダ留学の魅力から、かかる費用やビザの取得方法、学校選びのポイント、現地での生活やキャリア形成に至るまで、留学に必要な情報を解説します。これから留学を考えている方でも、必要な知識が得られ、最適なプランを設計できる内容となっています。
カナダ留学の魅力とは?
多国籍文化と治安の良さ
カナダは移民に寛容な国で、トロントの住民の半数以上が海外出身者です。公共サービスや学校では多言語対応が進んでおり、差別的な雰囲気を感じにくいのが特徴です。また、カナダは世界的に治安の良さが評価されており、夜間の外出や公共交通機関の利用時も比較的安心して行動できます。こうした環境は、語学初心者でもストレスを最小限に抑えながら生活できる重要な要素です。
美しい自然と観光地
雄大なロッキー山脈の氷河ハイキング、世界三大瀑布の一つナイアガラの滝、ユーコン準州のオーロラ鑑賞など、どの州に滞在しても「一生に一度は見たい」絶景が週末圏内にあります。サマーキャンプではカヤックやSUP、ウインターシーズンにはウィスラーやバンフで世界レベルのスキーを堪能でき、四季を通じて飽きることがありません。都会と大自然のアクセスの良さは、勉強だけでなく人生経験を豊かにしてくれるでしょう。
なまりの少ない英語環境
カナダ英語はアメリカ英語に近く、発音のクセが強くないため、国際ビジネスシーンやTOEIC Listeningでも聞き取りやすいと評価されています。またESL(English as a Second Language)教育の歴史が長く、教師が第二言語としての英語教育に熟練している点も強みです。ネイティブ講師が学習者の弱点を把握しやすい環境は、短期間で効率よくスピーキング力を伸ばしたい人にとって大きなメリットになります。
英語圏の中で比較的低い物価
主要都市の中心部は近年家賃が高騰していますが、それでもニューヨークやロンドンと比べると生活コストは約20〜30%低い水準です。特にアルバータ州やマニトバ州は消費税が低く、食料品も安価。家計を抑えながら「英語圏生活」という体験価値を得られるため、コストパフォーマンスを重視する留学生に人気です。
カナダ留学の種類と目的
語学留学
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特徴(期間・入学条件・コース例)
最短1週間から受講でき、入学は毎週月曜スタートが一般的。入学試験はオンラインレベルチェックのみの学校が多く、高校生から社会人まで幅広く受け入れています。コースはGeneral English、Business English、IELTS/TOEFL対策、発音矯正、パスウェイ(大学進学準備)など多岐にわたり、午前・午後・イブニングの時間帯を組み合わせて自分のスケジュールで学べます。
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語学留学はこんな人におすすめ
短期集中で英語力を底上げしたい社会人、ワーキングホリデー前にリスニングとスピーキングをブラッシュアップしたい人、TOEIC800点以上を目指す大学生に最適です。また「長期休暇に+観光」で語学と旅行を両立したい層にも人気があります。
高校留学
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特徴(公立・私立の違い/滞在スタイル)
公立高校は現地生徒と同じカリキュラムで学びながらESLサポートを受けられ、年間学費は約150〜180万円。私立高校は少人数制で進学指導が充実し、卒業後に北米大学へ進学する生徒が多いのが特徴です。滞在はホームステイが主流ですが、私立校の寮を利用すると24時間体制の生活指導や課外プログラムを受けられるケースもあります。
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高校留学はこんな人におすすめ
高校の段階からネイティブ環境で学力を伸ばしたい生徒、バイリンガル教育を通じてグローバル大学進学を狙う生徒、スポーツと学業を両立するためにカナダの設備を活用したいアスリート志望者に向いています。
大学留学
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特徴(カナダの大学の評価・カリキュラム)
カナダの大学は研究投入資金が豊富で、AI研究ではトロント大学、環境学ではブリティッシュコロンビア大学など分野別トップ校が多数。CO-OPプログラムを通じて在学中に企業インターンを経験できる仕組みが整っており、卒業時点で職務経歴を持つことが可能です。授業は少人数ディスカッション形式が基本で、批判的思考とプレゼン能力を徹底的に鍛えます。
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大学留学はこんな人におすすめ
国際社会で通用する学位と実務経験を同時に得たい学生、AI・バイオ・環境エンジニアリングなど先端分野でキャリアを築きたい理系志望者、多国籍チームでのプロジェクト経験を積みたいビジネス志望者に最適です。
カナダ留学費用の内訳と節約術
留学費用の目安
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1ヶ月の留学費用
語学留学の場合、学費12万〜20万円、滞在費10万〜12万円、生活費5万〜7万円、航空券・保険を除くと総額約30万〜40万円。地方都市を選択すれば学費・滞在費が1〜2割下がるケースがあります。
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1年間の留学費用の総額
語学留学:360万〜480万円
高校留学:400万〜550万円
大学留学:授業料が高く500万〜800万円
CO-OP有給インターンを活用すると学期中収入で一部費用をまかなえます。 -
学費の詳細(月8〜16万円)
週20レッスンのスタンダードコースで月8〜10万円、週30レッスンのインテンシブコースは月12〜16万円。さらに、長期申込割引やシーズンプロモーション、友達紹介割引などを活用するとお得に受講できることがあります。
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渡航費(航空券代)の目安
日本〜バンクーバー往復:ZIPAIRの直通便が2024年3月から運航され、閑散期には片道3〜7万円台で渡航が可能です。繁忙期でも、他の航空会社に比べて格安で利用できます。トロント行きはプラス2万〜3万円が相場です。マイル特典航空券を活用すればさらに大幅に節約可能です。
滞在費の種類と費用
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ホームステイの特徴と費用(1ヶ月)
1日2食または3食付、個室利用で平均10万〜12万円。英会話の練習機会が豊富なため、初級者がリスニング力を伸ばすのに理想的です。
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シェアハウスや一人暮らしの費用(1ヶ月)
- シェアハウス:7万〜12万円。個室だがバス・キッチン共同の場合が多い。
- 一人暮らし:都心部(バンクーバー、トロント):月18万〜25万円 郊外(カルガリー、ウィニペグなど):月10万〜15万円都市部では生活費が高く、特にバンクーバーやトロントは高めの家賃が相場です。郊外や中規模都市では比較的手ごろな価格で一人暮らしが可能です。
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滞在費を抑える方法
長期契約割数%引、友人同士でのルームシェア、学生寮のオフシーズン料金を狙うことで年間数十万円の節約が見込めます。
生活費の目安と節約術
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食費と自炊の活用
外食は税・チップ込みで1食1,600〜2600円、自炊は週5,000円程度。アジアンマーケットやCostcoでのまとめ買い、学割クーポンの利用が有効です。
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交通費の節約方法
学生定期券:バンクーバーの場合はU-Passで月4,000〜6,000円でバス・地下鉄乗り放題。トロントの場合、TTC(Toronto Transit Commission)の学生定期券が利用可能で、月13,000〜15,000円でバスや地下鉄が乗り放題です。
短期留学の場合、10回券や自転車シェアリング(ダウンタウンエリア)を活用することで月々数千円の節約が可能です。 -
カナダの州ごとの物価の違い
カナダの各州では物価に差があります。ブリティッシュコロンビア州(BC)やオンタリオ州は住宅費が高騰していますが、アルバータ州は消費税が低く、生活費も抑えやすいです。ケベック州は家賃が安価ですが、フランス語が必須の地域もあるため、自分の語学レベルに合った選択が重要です。
その他の費用
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ビザ申請料とパスポート取得費
学生ビザ申請料150CAD、バイオメトリクス85CAD、航空券の予約確認書が必要。日本の10年パスポートは16,000円で、取得に1〜2週間かかります。
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海外留学保険の重要性と費用
救急車手配だけで約110,000円請求される例も。保険料は1ヶ月8,000〜12,000円ですが、キャッシュレス診療や救援者費用無制限など、補償内容を重視して選択しましょう。
カナダ留学に必要な準備
留学先(都市)の選び方
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主要都市の特徴(バンクーバー/トロント/モントリオール
- バンクーバー:温暖で自然が近くアウトドア派に最適。
- トロント:多国籍企業が多く、ビジネス志向の留学生向き。
- モントリオール:英仏バイリンガル環境でアート・音楽が盛ん
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都市ごとの物価と生活環境
トロントの家賃相場は1ベッドルームで月260,000円、モントリオールは170,000円前後。気候や交通網の発達度も考慮に入れ、生活スタイルにフィットする都市を選びましょう。
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自分に合った都市を選ぶポイント
都市選びの際は、自分の生活スタイルに合った都市を選ぶことが大切です。気候や地域特有の文化、英語以外の言語(フランス語等)を学びたいかどうかを考慮しましょう。また、気候が寒冷でもウィンタースポーツを楽しみたいか、フランス語を学ぶ意欲があるか、就職ターゲット業界がどの都市に集中しているかを指標にすると選びやすくなります。
ビザと電子渡航認証(eTA)
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ビザが必要な場合と不要な場合
6か月以内の語学留学はeTA+観光ビザで滞在可。6か月超や高校・大学・CO-OPプログラムは学生ビザが必須。ワーキングホリデービザは18〜30歳、定員6,500名(2025年度)が目安です。
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eTAの申請方法と注意点
公式サイトからパスポート情報を入力し、7CADをクレジット決済。偽サイトが多発しているため「.gc.ca」ドメインを必ず確認し、申請完了メールを保存してください。
航空券の手配
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オフシーズンの渡航のメリット
1〜3月、10〜11月は航空券が最大30%安く、学校の学生比率も低いため講師から個別フィードバックを得やすい環境になります。
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LCCの活用術
ZIPAIR(成田〜バンクーバー直行便)、WestJet、仁川経由のAir Canada格安カレンダーを活用し、渡航費を節約できます。ZIPAIRでは、直通便を利用することで片道3〜7万円台と格安で渡航可能です。親会社がJALで信頼性も高く、荷物超過料金や機内食はオプション制のため、必要なサービスのみを事前にオンライン購入することでコストを抑えられます。
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航空券予約時の注意点
学生ビザ提示時に復路チケットが必要な場合があるため、復路が変更可能な航空券を選ぶのが無難です。航空券予約時には、最低でも2時間以上の乗り継ぎ時間を確保することをおすすめします。
留学保険の選び方
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長期滞在に適した保険の種類
治療・救援費用無制限、賠償責任1億円以上、携行品20万円以上のプランが安心。CO-OPで就労する場合、労災特約の有無もチェックが必要です。
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保険の補償内容の確認ポイント
キャッシュレス提携病院一覧、24時間日本語サポート、リモート診療サービス、メンタルヘルス補償の有無が重要。特に冬場はスキー事故リスクに備えスポーツ特約を推奨します。
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留学保険を選ぶ際の注意点
クレジットカード付帯保険は90日上限が多く、歯科や慢性疾患の補償が限定的。長期留学では不足分を別途加入するか、延長保険を活用しましょう。
留学エージェントの活用
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手数料無料のエージェントのメリット
留学エージェントは出願・ビザ・航空券・保険手配まで無料サポート。費用透明性が高く、個人手配と比較してトラブル時の相談先があるのが安心材料です。
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信頼できるエージェントの選び方
創業年数、渡航後の現地サポート拠点、有資格カウンセラー割合、Googleレビュー4.5以上を目安に比較。オンライン説明会や相談会参加で担当者の対応品質を見極めましょう。
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エージェントを利用した学校選び
最新プロモーションと空席状況をリアルタイムで入手し、学費・設備・国籍比率を比較しましょう。自分で探すより短時間で最適校を決定できます。
カナダ留学生活の実態
留学期間中の生活費管理
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月別モデルケース(都市と地方都市の違い)
- バンクーバー:学費13万+家賃10万+生活費6万=29万円/月
- ケロウナ:学費同額+家賃7万+生活費5万=25万円/月
差額は年間で約48万円。都市部と地方の生活費差を理解し、優先順位を決めましょう。
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留学中の生活費を抑える工夫
学生証提示で映画館・美術館が半額。ボランティアや学内アルバイトで食事付きのポジションを探す、図書館やコミュニティセンターの無料イベントに参加することで娯楽費を削減できます。
留学中の英語学習方法
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語学学校での学び方
クラスディスカッションでは毎回最低3回発言を目標設定。放課後の無料ワークショップ(発音クリニック、ジョブインタビュートレーニングなど)に参加し弱点を補強すると上達が加速します。
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英語力を伸ばす日常生活での工夫
携帯の言語設定を英語に変更、買い物時は商品レビューを英語でチェック、Netflixを英語字幕+速度0.9倍で視聴しシャドーイング。隙間時間をフル活用することで語彙の定着率が向上します。
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地元の人との交流を活用した英語学習
ボランティア活動でネイティブとの会話機会を増やし、リアルタイムでフィードバックを得る。イベント後に学んだ表現をノートにまとめる習慣をつけると効果的です。
留学後のキャリアと進路
留学経験を活かした就職活動
具体的な成果(プレゼン回数、IELTSスコア)を数値化し履歴書に反映。オンライン面接では「多文化チームで課題を解決したエピソード」をSTAR法で示すと説得力が増します。
カナダでの就職やインターンシップ
Post‑Graduation Work Permit(PGWP)は在学期間に応じて最長3年発給。IT、観光、バイオ分野では現地企業が留学生採用に積極的です。大学のキャリアセンターとLinkedInネットワーキングを併用しましょう。
帰国後のキャリアアップの可能性
英語力+専門スキルで国内外の求人選択肢が広がり、年収ベースで50万〜150万円のアップ事例も多数。帰国後もリモート案件で北米企業と業務委託契約を継続する卒業生が増えています。
よくある質問と注意点
費用に関するよくある質問
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分割払いはできる?
支払いは語学学校の多くで一括払いが求められますが、分割払いが可能な学校もあります。ただし、分割払いの場合は一括払いよりも総額が数%高くなることがあるため、支払い方法を選ぶ際には為替レートにも注意を払いましょう。
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学費に含まれる費用は何ですか?
学費には、通常、授業料が含まれていますが、教材費や登録料、空港送迎費など、学校によっては別途費用がかかる場合があります。事前に学校の詳細をエージェントに確認し、隠れた費用がないかを確認することをおすすめします。
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学校に入学するための条件はありますか?
多くの語学学校では、入学試験を受ける必要はなく、一般的にオンラインでのレベルチェックが行われます。ただし、特定のコース(例:ビジネス英語や大学進学準備コース)には、一定の英語力が求められる場合があります。各学校の入学条件を事前に確認しましょう。
ビザ申請時のよくあるトラブルと対策
カナダ留学に必要なビザの申請はオンラインで行うのが一般的です。ビザ申請時にありがちなトラブルには以下のようなものがあります。
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写真のアップロードエラー
ビザ申請に必要な写真はJPEG形式で、ファイルサイズが250KB以下である必要があります。アップロード前にサイズを確認し、適切に縮小してから提出しましょう。
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バイオメトリクス(指紋採取)の予約の混雑
バイオメトリクスの予約は早めに行うことが重要です。特に繁忙期には、予約が埋まりやすいので、早めに予約を行いましょう。場合によっては、大阪センターやソウルでの採取も選択肢に入れることができます。
このようなトラブルを避けるためには、申請前に必要な書類や条件を十分に確認し、早めに手続きを始めることをおすすめします。
留学中の健康管理と保険の活用方法
冬季は気温差で風邪・インフルエンザが流行。無料の予防接種クリニック情報を学校掲示板やSNSで入手し、早めにワクチンを受けると医療費節約につながります。
ネイティブキャンプ留学おすすめのカナダの語学学校
(2025年版)
学校紹介
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時差
日本との時差は−12〜−17時間。現地との連絡や時差ボケ対策には事前の確認がおすすめです。
医療
比較的治安の良い国とされていますが、都市によっては注意が必要なエリアもあるため、基本的な防犯意識を持ちましょう。
通信
日本と比べて生活費はやや高め。家賃や食費が大きな割合を占めるため、自炊やシェアハウスを活用すると節約できます。
気候
主要都市ではWi-Fi環境が整っており、プリペイドSIMやモバイルWi-Fiの選択肢も豊富です。
お金
都市部では地下鉄やバスなど公共交通機関が整備されており、学生用の割引パスなども利用可能です。
食文化
通貨はカナダドル (CAD) 。クレジットカードの利用が主流で、銀行口座の開設が必要な場合もあります。
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