英語の副詞の位置はどこが正しいの?

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副詞の位置、オンライン英会話、ネイティブキャンプ



みなさんこんにちは!

学校での英語の勉強というと、まず文法の勉強から始まると思います。

文法は基本の5文型があって、様々な品詞が組み合わさってできています。

今回のブログでは「副詞」の位置について解説します。

 

 

英文の基本的ルールや原則って?

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副詞の具体的な説明に入る前に、英文の基本的ルールや原則をご説明します。

英語は主語(名詞)と動詞が文の骨組みの中心となります。

それに目的語や補語(形容詞や代名詞など)が加わり文中でさまざまな働きをしています。

これらの単語(名詞、形容詞、代名詞など)は、その形態や機能から8つの品詞に分けることができます。

① 名詞
② 代名詞
③ 形容詞
④ 動詞
⑤ 副詞
⑥ 前置詞
⑦ 接続詞
⑧ 間投詞

文法は基本の5文型があって、様々な品詞が組み合わさってできています。

文型とはその文の大きな骨組みのことを指し、英語の基本的な用法は5つの文型に分類できます。

5文型には下記のように法則語順ルール(英文法)があります。

① 主語+自動詞
② 主語+自動詞+補語
③ 主語+他動詞+目的語
④ 主語+他動詞+目的語+目的語
⑤ 主語+他動詞+目的語+補語

副詞とは動詞が表す行動などの程度や様子を詳しく説明する役目を果たします。
英語の品詞の中でももっとも曖昧で、修飾要素を持っています。

それでは、早速本題に移りましょう。

 

副詞とは?

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副詞とは、修飾する役割を持つ言葉です。
よりその言葉を詳しく表現する、という感じですね。

形容詞も修飾する役割の言葉なのですが、形容詞の場合、名詞のみを修飾します。

一方で、副詞はほかの副詞、形容詞や動詞を修飾します。つまり副詞は、名詞以外を修飾する言葉というイメージですね!

副詞が副詞を修飾するというのは具体的な説明をすると、「とても上手に (very well)」などのような文を言います。
veryもwellも副詞で、副詞を2つ重ねたパターンです。

英語では、副詞のことを「Adverb」と言います。「verb(動詞)に ad(加える)する語」という意味で、主に動詞を修飾する働きをします。その他にも、文章全体を修飾することがあります。

 

副詞の分類

時制、過去、未来、現在、空

副詞の使い方は、大きく分けて7つの種類に分類されます!

副詞と形容詞の見分け方ですが、基本的に副詞には形容詞に-lyをつけたものが多いです。

例:slow(遅い)+ ly = slowly(ゆっくり)

注意点としては、語尾がlyだからと言って必ずしも副詞になるとは限りません。
中には語尾が-lyでも形容詞のこともあります。
(friendlyなどは、名詞に+lyがついている)

 

①時を表す副詞

▼動作がいつ行われるかを示す▼

ago(~ 前に)
before(前に)
formerly(以前に)
ever(かつて)
once(かつて)
already(すでに)
yet(まだ)
early(早く)
soon(まもなく)
first(最初に)
next(次に)
since(以来)
recently(最近)
now(今)
then(その時)
today(今日)
tomorrow(明日)
yesterday(昨日)
daily(毎日)

 

②場所を表す副詞

▼動作がどこで行われるかを示す▼

here(ここに)
there(そこに)
somewhere(どこかに)
near(近くに)
far(遠くに)
away(離れて)
up(上に)
down(下に)
above(上に)
below(下に)
forward(前に)
backward(後ろに)

 

③頻度を表す副詞

▼動作がどの程度行われるかを示す▼

always(いつも)
frequently(頻繁に)
occasionally(時折)
often(度々)
rarely(めったに ~ ない)
seldom(めったに ~ ない)
once(一度)
usually(通常)
never(いまだかつて ~ ない)
yearly(年に一度)

 

④態度や状態を表す副詞

▼動作がどのように行われるかを示す▼

carefully(注意深く)
cleverly(如才なく)
fast(急いで)
happily(幸福に)
honestly(正直に)
how(どんな状態で)
noisily(騒々しく)
slowly(ゆっくり)
quickly(速く)
well(上手に)
wisely(賢く)

 

⑤程度を表す副詞

▼動作がどのくらいの頻度や度合いで行われるかを示す▼

most(もっとも)
very(とても)
much(はるかに)
quite(完全に)
hard(非常に)
well(申し分なく)
enough(十分に)
rather(かなり)
almost(ほとんど)
just(ちょうど)
exactly(きっかり)
nearly(ほぼ)
so(そんなに)
too(その上)
even(さらに)
more(もっと)
only(ほんの)
little(ほとんどない)

 

⑥原因結果を表す副詞

▼文修飾の副詞で原因や結果を示す▼

accordingly(それゆえ)
consequently(それゆえに)
hence(このゆえに)
so(そんなわけで)
thus(こんなわけで)
therefore(ゆえに)
consequently(その結果)
finally(最終的に)

 

⑦否定、肯定を表す副詞

▼肯定文や否定文に用いる▼

yes(はい)
certainly(その通り)
exactly(そうです)
so(確かに)
probably(おそらく)
no(いいえ)
not(~でない)
never(決してない)
not at all(全くない)
hardly(ほとんどない)

 

なぜ副詞の位置が重要?位置で意味が変化

 

副詞の位置によって文章の意味が大きく変わることがあります。そのため、副詞をどこに配置するかには細心の注意が必要です。

特に「only」のような副詞は位置によって強調される部分が変わり、文全体の意味を大きく左右します。

以下に示す例文では、副詞「only」の位置が異なることで、それぞれの文の意味がどのように変わるかを確認できます。

同じ単語を使っているにも関わらず、位置の違いによって強調する対象が変わり、結果として全く異なるメッセージを伝えることになります。

■第1文型

Only the dog barks.

犬だけが吠える。

(吠えているのは犬だけで、他の動物は吠えていない。)

The dog only barks.

犬は吠えるだけだ。

(犬は他に何もしないで、ただ吠えている。)

■第2文型

Only the cake smells delicious.

そのケーキだけが美味しそうな香りがする。

(美味しそうな香りがするのはそのケーキだけで、他のものはそうではない。)

The cake smells only delicious.

そのケーキはただ美味しそうな香りがするだけだ。

(他に特別な香りや特徴はない。)

The cake only smells delicious.

そのケーキは美味しそうな香りがするだけだ。

(実際に食べてみると美味しいかどうかはわからない。)

■第3文型

Only she reads the book.

彼女だけがその本を読む。

(その本を読むのは彼女だけで、他の人は読まない。)

She reads only the book.

彼女はその本だけを読む。

(彼女が読むのはその本だけで、他のものは読まない。)

She only reads the book.

彼女はその本を読むだけだ。

(彼女がすることは「読む」ことで、それ以外のことはしない。)

■第4文型

Only the manager offered me a job.

マネージャーだけが私に仕事を提供してくれた。

(仕事を提供してくれたのはマネージャーだけで、他の人はいない。)

The manager offered me only a job.

マネージャーは私に仕事だけを提供してくれた。

(マネージャーが提供してくれたのは仕事のみで、他のものはない。)

The manager offered only me a job.

マネージャーは私にだけ仕事を提供してくれた。

(仕事を提供されたのは私だけで、他の人には提供していない。)

The manager only offered me a job.

マネージャーは仕事を提供してくれただけだった。

(マネージャーがしたことは「仕事を提供する」ことで、それ以外には何もしなかった。)

■第5文型

Only they made her the project manager.

彼女をプロジェクトマネージャーにしたのは彼らだけだった。

(その決定に関与したのは彼らだけ。)

They made only her the project manager.

彼らは彼女だけをプロジェクトマネージャーにした。

(他の人はその役職に就かなかった。)

They made her only the project manager.

彼らは彼女をただプロジェクトマネージャーにしただけだった。

(他の役職には就任させなかった。)

They only made her the project manager.

彼らは彼女をプロジェクトマネージャーにすることしかしなかった。

(彼女をプロジェクトマネージャーに任命する以外の関連行動、例えばサポート体制の変更や追加のリソース提供などは行われなかった。)

 

副詞の位置はどこ?

色鉛筆、吹き出し、枠組み、カラフル、カラー

副詞とはその言葉を「かざる言葉」とイメージするとわかりやすいと思います。

「綺麗な」花、「速く」走る、「はるかに」遠い。このように副詞を用いることによって、文章がより具体的になります。

名詞以外の言葉を飾ることができるので、副詞の位置は決まっていません。どこにでもつけることが出来るのです。

しかし、「どこにでも」といいつつ、シンプルなルールがあります。
ルールを覚えると、副詞の種類を見分けられるようになるのでご紹介します!

 

動詞を修飾する副詞の位置

副詞は基本的に動詞の後ろに来ます。

(例文)
・He spoke clearly to her about last night.
(彼は彼女に昨晩のことをはっきりと話した。)

・She drove carefully.
(彼女は注意深く運転した。)

・I ate the cake slowly.
(私はそのケーキをゆっくり食べた。)
※動詞の後ろに目的語がある場合には、目的語の後ろに置きます。

動詞を修飾する副詞の位置の覚え方ですが、基本的には文の後ろに置く副詞でも、文脈の中で話題の中心になったり、ほかの動詞と対比されたりする場合は、文頭に置かれることもあります。

つまり、文脈の中で決まります。

 

頻度を表す副詞の位置

一般動詞の前、be動詞の後、助動詞と動詞の間が定位置です。

(例文)
・We usually eat a lunch box at the park.(※一般動詞の前)
(私達はよく公園でお弁当を食べます。)

・We eat a lunch box at the rooftop twice a month.
(私達は月に2回お弁当を屋上で食べます。)
※副詞が「2語以上」になった場合、文末に置きます。

(例文)
・I am always happy.(※be動詞の後ろ)
(私はいつも幸せです。)

(例文)
・ I can scarcely believe it.(※助動詞と動詞の間)
(ほとんど信じられない。)

※ただし、『sometimes』は例外で文頭、文末に置かれることがあります。

(例文)
・I make small mistakes, sometimes.
・I sometimes make small mistakes.
(私は時々小さなミスをする。)

それ以外の副詞は、副詞が修飾する言葉や句や文節の直前に置かれます!

ということで・・・。

それぞれの種類の「副詞で例文」を作ってみました!

 

時を表す副詞

※時を表す副詞は、一般的に文末に置かれます。(文頭に置くことも可能)

・He talked to her here this morning.
(彼は今朝、彼女に話した。)

※時を表す副詞は時間を強調するために他のポジションに置くこともできます。

・He already talked to her about it.
(彼は既にそれについて彼女に話した。)

場所を表す副詞と一緒に用いる場合、「場所 + 時」の順番になることが多いです。

例:I went there last summer.
(昨年の夏そこに行きました。)

 

場所を表す副詞

※一般的には文末におきます。(動詞が自動詞の場合はその直後、他動詞の場合は目的語の直後)

・He talked to her here.
(彼は彼女とここで話した。)

※しかし、時を表す副詞の前に置くこともあります。

・He went there yesterday
(彼は昨日そこへ行った。)
※"there"や"here"は副詞なので、前置詞はつけない。

 

態度や状態を表す副詞

※主動詞または目的語の後に置きます。
(動詞が自動詞の場合はその直後、他動詞の場合は目的語の直後)

動詞と目的語を分裂させて副詞を置けません。

・He talked to her cheerfully.
(彼は楽しそうに彼女に話した。)

※副詞を強調したい時や目的語が長い場合は、動詞の前に置くこともあります。

・I quickly ate breakfast this morning.
(私は今朝朝食を速く食べた。)

※WELL, BADLY, HARD, FAST は、動詞の前には置けません。

・He knows New York well. 〇
・He well knows New York. ✖
(彼はニューヨークをよく知っている。)

 

程度を表す副詞

※一般的には修飾する形容詞、副詞や動詞の前に置かれます。(動詞の場合、一般動詞の前、be動詞や助動詞の後ろ)

・I nearly arrived at your house.(※動詞を修飾)
(私はあなたの家にほぼ着きました。)

・I almost always go to class on time.(※副詞を修飾)
(私はほとんどいつも時間通りに教室へ行きます。)

 

原因結果を表す副詞

※接続詞のように用いて原因や結果を表します。

・He is Japanese, hence he likes rice.
(彼は日本人なので、ごはんが好きです。)

・He studied very hard and consequently passed the exam.
(彼は一生懸命に勉強した結果、試験に合格した。)

 

否定、肯定を表す副詞

・He has never talked to her about it.
(彼は一度もそれを彼女に話したことはない。)

難しい構文で出来ているわけではないので、なんとなく感覚でつかめるところがあると思います!少し日本語に似ているところもありますね!

次に、よくつまずくと言われている「否定形」での副詞の位置について解説します!

 

否定形での副詞

英語では否定の副詞やNOT + 頻度を表す副詞で表現します。

(例文)
I rarely go to the airport.
= I don't go to the airport often.

しかし!
頻度を表す副詞の否定文を作る時は "not" の位置に気を付けましょう。
副詞の前に持ってくると、頻度を否定することになります。

動詞の前に持ってくると、動詞を否定することになり、意味が変わるのです!

(例文)
①I don't really want to eat pasta.
(副詞reallyを否定)

②I really don't want to eat pasta.
(動詞eatを否定)

①私はパスタを食べたいわけではありません
②私は本当にパスタを食べたくありません

 

部分否定(否定 + 副詞)

notとalways / entirely / fully / quiteなどの副詞と結びつきます。

=Those young men are not always healthy.
(その若者たちがいつも健康とは限らない)

全面否定で表現することもできます。(be動詞 + 否定の副詞)

=Those young men are never healthy.
(その若者たちは全然健康ではない)

 

語順の逆転(倒置)

副詞を強調するために副詞を文頭に置くと「倒置」が起こり、その後に続く主語と動詞(助動詞)の語順が逆になることがある。

Never have I been in such a situation before.
(今までそのような状況を経験したことはない)

= I have never been in such a situation before.
(副詞は目的語の後ろ)

否定語の意味を強調するために否定語を文頭に置くと「倒置」が起こり、その後に続く主語と助動詞の語順が逆になることがある。

Rarely does he tell a joke.
(彼はめったに冗談を言わない)

=He rarely tells a joke.
(副詞は一般動詞の前)

 

「英語の副詞の位置」まとめ

まとめ、紙、文字、イラスト

いかがでしたか?
副詞は調べれば調べるほど、知れば知るほど奥が深くなっていく品詞です。

自由に文章の中に置くことが出来るからこそ、迷ってしまう事があると思います。

しかし、文章の中の何を強調して言いたいかを考えると、そこまで難しいものではないので、迷ったら是非参考にしてみて下さい!

ネイティブキャンプでは日本人講師とレッスンをすることができ、文法についてわからない事があれば、日本語で教えてもらう事ができます。
日本語で理解した後は、積極的に使ってみる事で、しっかりと身につきます。

ぜひネイティブキャンプのレッスンを試してみてください!